清水健太郎といえば、新人賞の『失恋レストラン』以上に、度重なる逮捕歴が話題になる。
1994年10月19日には、覚せい剤取締法と大麻取締法違反(いずれも所持)の疑いで、警視庁薬物対策課と麻布署逮捕された。
清水健太郎は83年4月と86年11月にも大麻所持の疑いで警視庁に逮捕され、起訴猶予処分や執行猶予付きの有罪判決を受けており、これは3度目の逮捕だった。
翌95年1月10日、東京地裁は「社会内での自力更生には疑問がある」(川本清巌裁判官)と判断し、清水健太郎に1年6ヶ月の実刑判決を言い渡す。
再々犯で実刑とくれば、誰もが清水健太郎の芸能生活は終わりと考えただろう。 ところが、それから7年後……。
2002年1月18日付のスポーツ新聞各紙は、清水健太郎の自動車事故を報じた。
自家用車を運転中にタクシーと衝突事故したというものだ。 事故自体は大したことはなかった。だが、注目すべきは清水健太郎の愛車である。
“英国の貴婦人”と称され、時価千数百万円といわれる最高級車ジャガーだというのだ。
3度も捕まってとうとう塀の向こうに落ちた清水健太郎が、いったい、いつそんなに稼いだのかが話題になった。
だから芸能界は甘いと言われるのか
ひとつはVシネマである。
清水健太郎は仮出所以降、コツコツと60以上ものVシネマに出演。「首領への道」(松竹京都製作)という作品は人気シリーズとなり、Vシネマのギャラだけで3000万円。
これに加えて、単発のテレビやディナーショーのギャラがある。合計で年収5000万円近くになるという。
見事なカムバックというしかない。
では、ヒット曲もない、しかも実刑歴のある清水健太郎が、どうしてテレビやディナーショーに声がかかるのか。 秘密はその話の中身にあった。
薬物に手を出す人間の心境や、その怖さの語り部が受けているという。
お涙ちょうだいの話や、ドキッとするカミングアウトまで、ディナーショーでお金を払っても聞く価値のある話らしい。
その後も清水健太郎は逮捕を繰り返した。
本人の話では、薬物関連容疑だけで6度、少年院を含めれば10度逮捕されているという。
さすがに、その当時ほど華々しくはないようだが、まだ芸能活動をホソボソと続けている。
そして、最近はASKAについて「先輩」として言及。「知らない連中がああだ、こうだというのは腹立たしい。やったことない人間がとやかく言ったってしょうがない」と、自身がコメンテーターとして表舞台にカムバックするきっかけにしようとしている。
清水健太郎さんに7度目がないことを願うばかりである。
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