三鷹事件(安保体制の始まり? 49年)
◆1949/7/15 三鷹事件
戦後史上、下山事件、松川事件と並ぶ国鉄三大ミステリー事件の一つとされたのがこの三鷹事件だ。
7月13日には、第2次人員整理として6万2000名が首切り。
その2日後には中央線三鷹駅で無人電車が暴走し、死者6名、重軽傷者12名を出す事件が起きた。
警察は犯人として、国鉄組合員や日本共産党地区委員など12名を逮捕。
当時の吉田首相は「社会不安が一部労働組合の挑戦的な態度によって醸発されていることは見逃し得ないところ」と声明。マスコミも「秩序破壊の風潮が一種の流行化し、団体運動化している」(「毎日」7月17日付)と無原則に同調。
だが、事件は裁判長が起訴事実を「空中楼閣」と却下し、日本共産党員は無罪になった。

戦後史上、下山事件、松川事件と並ぶ国鉄三大ミステリー事件の一つとされたのがこの三鷹事件だ。
7月13日には、第2次人員整理として6万2000名が首切り。
その2日後には中央線三鷹駅で無人電車が暴走し、死者6名、重軽傷者12名を出す事件が起きた。
警察は犯人として、国鉄組合員や日本共産党地区委員など12名を逮捕。
当時の吉田首相は「社会不安が一部労働組合の挑戦的な態度によって醸発されていることは見逃し得ないところ」と声明。マスコミも「秩序破壊の風潮が一種の流行化し、団体運動化している」(「毎日」7月17日付)と無原則に同調。
だが、事件は裁判長が起訴事実を「空中楼閣」と却下し、日本共産党員は無罪になった。
米軍を中心とした連合国軍による占領下の1949 年(昭和24年)7月15日午後9時23分(当時はサマータイムのため現在の午後8時23分)に、国鉄三鷹車庫(現・三鷹車両センター)から7両編成の無人電車が暴走。三鷹駅の下り1番線に進入した後、時速60キロ程のスピードで車止めに激突し、そのまま車止めを突き破って脱線転覆した。
これにより、脱線転覆しながら突っ込んだ線路脇の商店街などで、男性6名が電車(国鉄63系電車)の下敷となり即死。また負傷者も20名出る大惨事となった。
捜査当局は、1949年8月に事故によって全国ストライキを起こし、それを契機に革命を起こすという動機で、国鉄労働組合(国労)組合員の日本共産党員10人と非共産党員であった竹内景助による共同謀議による犯行として彼らを逮捕した。そのうち、共産党員1人についてはアリバイが成立したため、不起訴として釈放されたが、残りの共産党員9人と竹内が起訴され、さらに2人が偽証罪で起訴された。1950年(昭和25年)東京地方裁判所の鈴木忠五裁判長は、非共産党員の竹内の単独犯行として無期懲役の判決を下す一方、共同謀議の存在を「空中楼閣」と否定し他を無罪とした。一審判決で竹内が死刑ではなく無期懲役とされたのは、解雇されたことへの反発があったこと、計画性がなかったことと人命を奪うという結果を想定していなかったことが情状として挙げられた。後の歴史家が注目した、犯行時間とされた時間帯に同僚と風呂に入っていたというアリバイ証言において、検察側は同僚の証言は竹内が主張する時間より遅かったとしてアリバイを崩す姿勢を見せていたが、弁護側は何故か同僚の証言を関連性なしという理由で証人要求を拒否するなど不可思議な行動を取っている。

佐藤一インパクト出版会この著者の新着メールを登録する発行年月:2009年08月登録情報サイズ:単行本ページ数:621pISBN:9784755401992【内容情報】(「BOOK」データベースより)下山事件研究の決定版。
1949年、米軍占領下に起きた下山、三鷹、松川事件。
戦後混乱期の中での事件は謀略の臭いが立ちこめる。
松川事件の死刑囚だった著者は無罪を勝ち取ったあと、下山事件の全面的研究に取り組む。
浅薄な謀略論を排し、捜査資料を再検討し、関係者に徹底取材して、事件の真実を解明する。
【目次】(「BOOK」データベースより)捜査と報道(事件の概要/捜査の経過と報道)/事実の論証(法医学論争/油の研究/「異常物質」の検討/血痕の問題/列車をめぐる謎)/各説批判・他(各説批判/目撃証人について/初老期うつ憂症)【著者情報】(「BOOK」データベースより)佐藤一(サトウハジメ)1921年10月10日栃木県日光市に生まれる。
1936年3月同県今市市の小学校を卒業後上京し、工場労働者として国産精機株式会社、東京芝浦電器株式会社などに勤務。
1943年5月海軍に召集され、終戦と同時に復員。
東芝鶴見工場に勤務中労働組合活動に入る。
1949年8月人員整理反対闘争で東芝松川工場をオルグ中、松川事件発生。
容疑者として逮捕される。
1963年9月12日無罪判決確定以後下山事件の研究に取り組み、1983年占領史研究会会員。
2009年6月17日死去(享年87歳)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)この商品の関連ジャンルです。
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