『スター誕生!』と桜田淳子の40年

白い風よ

『スター誕生!』という番組からデビューして、文字通りスターになった桜田淳子の復帰話が「東京スポーツ」(10月30日付)に報じられています。復帰話、といっても復帰が決まったという話ではなく、復帰がままならないから韓国で復帰を、という話です。
歌手兼女優だった桜田淳子(54)が芸能界引退に追い込まれてから20年ー。いまだに復帰のメドはたっていない。「復帰したくても統一教会を脱会しない以上、不可能ですよ」(関係者)

 桜田は1992年8月に“霊感商法”が社会問題になった世界基督教統一神霊協会の“合同結婚式”に、当時の所属事務所「サンミュージック」の反対を押し切って出席。実業家の東伸行さんと結婚したことで事実上の芸能界引退に追い込まれた。

 音楽関係者は「今から6年前に所属レコードのビクターが桜田のベストアルバムを発売して、復帰を画策するんですが、サンミュージックの復帰の条件は統一教会からの脱会ということで、復帰を見送られたんです」と明かす。

 その後、桜田はエッセー集を出版したり、月刊誌「婦人公論」のインタビューに応じて、復帰を画策するが、失敗に終わっている。

「最近の桜田は日本での復帰を諦めたのか、ハングルを勉強して、韓国にも住居を構えたという情報があります。韓国で再デビューするのではといわれてます」(事情通)

 桜田の思惑通りに事は運ぶのだろうか…。

桜田淳子は、来年でデビュー40周年、のはずでした。ということは、桜田淳子を送り出したタレントスカウト番組『スター誕生!』が誕生したときから今年で40年目ということです。

スポンサードリンク↓

新陳代謝の激しい芸能界では、桜田淳子も『スター誕生!』も知らない現役芸能人がいるかもしれません。

戦後史の激動というタイトルらしく、『スター誕生!』という番組について振り返ってみます。

今やテレビ界は、具体的な名前は出しませんが、3つの事務所(含系列)によって、出演枠だけでなく番組そのものの編成まで牛耳られているといわれます。

かつては、芸能事務所というと、ナベプロ、つまり渡辺プロダクションがやはりタレントを何百人も抱え、メディアやレコード会社に対して発言力がありました。“ナベプロ帝国”は政財界にも強力なコネクションを持つとされ、批判はタブー視されていました。

そのナベプロがあるとき、日本テレビの人気歌番組である『NTV紅白歌のベストテン』に対抗する裏番組をNETテレビ(現・テレビ朝日)で企画。

それだけでなく、ナベツネ、いやいやナベプロは、「歌のベストテンの放送時間をずらさないのなら、うちのタレントは出演させない」と言い渡してきました。

まあ、今のテレビマンなら、おそらく「はい、わかりました」ということになるのでしょうが、当時の人たちは「そうはいくかい」と屈せず、だったらうちも自前のスターを作ればいい、ということでスタートしたスカウト番組が『スター誕生!』です。

予選を勝ち抜いた5~7人の出場者が歌い、会場と審査員の採点によって合格点に達したら決戦大会に進出。そこで歌った後は、芸能事務所やレコード会社のスカウトマン並んで座っている席に向かってアピール。採用する意思があれば、会社名が書かれたプラカードがあがる、シビアな「人買い番組」でした。

そこからプロデビューしたのは、森昌子、桜田淳子、山口百恵の「花の中三トリオ」に始まって、ピンクレディー、中森明菜、小泉今日子、岡田有希子までおよそ100人。

なぜ、このブログでそれをとりあげたかというと、この番組の成功によって、ナベプロの帝国的支配が崩れ、ホリプロやサンミュージックといった新興のプロダクションが台頭。そして、プロダクションとレコード会社、もしくはプロダクション同士の力関係など、芸能界の秩序や価値観が根底から大きく変化したからです。

その意味で、『スター誕生!』は芸能界、テレビ界にとって革命的な番組だったと私は思います。

今、こういう番組があれば、3事務所が好き勝手するような、つまらない地上波番組を少しは変えられる……かな。当時とは事情が違うからやはり無理かもしれませんね。

スタ誕三人娘・レコジャケOTAKARAファイル―芸能界の秩序を変えた“革命番組”のヒロインたち

スタ誕三人娘・レコジャケOTAKARAファイル―芸能界の秩序を変えた“革命番組”のヒロインたち

  • 作者: 草野 直樹
  • 出版社/メーカー: 鹿砦社
  • 発売日: 2010/10
  • メディア: 大型本

この記事へのコメント

2012年11月01日 00:44
昔は一般人がスターになるところに夢を感じたけど、今はテレビタレントよりもヒルズ族の方が金も持ってるし、芸能界の裏側も厳しさもネットとかマスコミで暴露されてるから、スカウトするドラマ性に共感を得られないと思います。
2012年11月01日 01:25
スタ誕という番組の成り立ちの裏には、そんな話があったんですか。。。
これは完全に初めて知りました。
今は、そんな気骨のあるテレビマンはいないでしょうねぇ。
バブル期を経て、テレビマンも軽さが目立つばかりで
信念を持った番組作りをしている人なんていないように思えます。
2012年11月01日 02:53
スター誕生にそんな背景があったとは知りませんでした。当時のテレビマンには気概があったんですね。たぶん、地上波にはそのようなものは残っていないんだと思います。でも、もう一つの記事のコメントにも書きましたが、テレビはそれでいいのでは?と思ってしまいます。いろいろな選択肢があるので、丁寧な作りの番組を望むのであれば、違うメディアを選択する方が賢明ではないかと…。ちなみに私はBSなど地上波以外のテレビを観たことがないのでそのクオリティは知らないので、実は選択肢なんかないのかもしれませんが…。
2012年11月01日 04:06
昔の芸能界は、御三家とか三人娘とか好きですね。
いまも何とかトリオとかありましたっけ。
2012年11月01日 05:58
スター誕生!楽しみでよく見ていました。
いろいろな背景があって、
番組が出来ていたのですね。
2012年11月01日 06:08
そう言えば消えて行ったアイドルは何人も居るでしょうけど、
桜田淳子さんはどうしたんでしょうね?頑張ってるのかな?
※ ミニネズミは蜂蜜付けてペロリン!”・・・中国では食べるね。
2012年11月01日 06:31
桜田淳子さん、そんな事になってたんですね、
そーいえばそんな事も・・すっかり忘れていました。
スタ誕 そんな経緯で、驚きました。
2012年11月01日 08:01
桜田淳子は名前は知ってるけど
もう覚えてないんですよね
芸能界復帰しても…どうなんでしょう?
2012年11月01日 09:51
TVの世界もネット世界が台頭して
随分雰囲気も違うのでしょうね~☆
以前はTV局に勤務している人たちは
我が世の春という感じでしたが。。。
2012年11月01日 11:45
はじめて、コメントします<(_ _)>
 何年か前に、スタ誕の秋田予選大会での桜田淳子さんの受審時の映像が放映されたことがあります。
 淳子さんは、もう一般受審者とはあきらかに一線を画していて、水を得た魚なのようでした。彼女が唄っているとき、彼女はその場でアイドルになっていました。他の受審者は完全にスターを見る眼差しで彼女を見ていました。
 とても、みずみずしく、その映像を見た時、桜田淳子はスターになるべくしてなった方なんだな~と思いました^-^
2012年11月01日 12:03
こんにちは。ご無沙汰しておりました。現状は変りませんが、ボチボチ再開します。またよろしくお願いいたします。
2012年11月01日 19:44
たとえ、桜田氏が韓国籍だったとしても、どうなんでしょう。
在日は自国民と認めない風潮があるんじゃなかったでしたっけ?
我が国とはまた違った意味で、参入障壁が高そうですが。

芸能界は、統一教会はダメでも、他の宗教なら良い。むしろ、特定の宗教に加入しないと、仕事が回ってこない?なんてイメージすらあるんですけれどね。
ビジネスの世界、民間企業でも。特定の宗教に加入していないと就職できないとか、そんな風になったら・・・たまらないですね。(+_+)

三事務所・・・どこでしょうか。
2012年11月01日 22:53
いっぷく さん、こんばんは。

統一教会、日本には全く不要な存在ですわ。
2012年11月04日 06:44
ズン子さんは高三トリオでは一番好きだったので、
スキャンダルにまみれた時、とても悲しかったです。
宗教的なことはわかりませんが、
出来れば、静かにさせてあげたいです。
2013年03月12日 19:53
おい
桜えび
相変わらずバカか?

おい
KAZU
相変わらずデブか?
少しはやせろよ

この記事へのトラックバック