温泉の効用、美肌の科学的根拠はあるか?
この温泉に入ると美肌効果がある!
温泉のガイドブックにありがちなコピーですが、そこに科学的根拠を求めたいというニュースがありました。
各地の温泉に行くと、何にいいのか、という効能書きがあります。神経痛、リウマチ、胃弱、肩こり、水虫、糖尿病、高血圧、痛風、中には、がん治療にいいといわれている温泉もあります。
それが本当なら、病人は病院には行かずに温泉に直行すればいいことになるのですが、現実にそうはなりません。
報道に「頂ければありがたい」というコメントがあるように、現在、温泉には、特定の病気・症状に対する治療としての「科学的なお墨付き」はありません。
日本温泉科学会・西村進氏が編集した『温泉科学の最前線』(ナカニシヤ出版)にも、「(温泉の効能の科学的根拠は)魅力的なテーマではありますが、その確証をうるためにはかなり慎重で息の長い縦断的研究を通して、しっかりした証拠を積み上げていく必要がある」と書かれています。
まわりくどい表現になっていますが、要するに、温泉の専門家は、決して温泉をバラ色には紹介していません。
では、温泉に入ることは意味がないかというと、もちろんそんなことはありません。
温泉の役割は、治療ではなく養生なのだと思います。
○○は万病のもと、という言い方があるように、それが命をおびやかすものではないけれど、もしかしたらそこから病気になるかもしれないし、できればないほうがいい不調というのはあります。
たとえば、ストレスとか、不定愁訴とか……。
温泉には、そうしたものを解決しうる転地療養としての「効能」が期待できると思います。普段と異なる景色や環境でゆっくりと湯に浸かってリラックスすることで、ゆったりした気持ちになれば心身の緊張がほぐれ、血圧が下がったり、胃腸の働きが活発になったりするわけです。
冒頭の報道に戻れば、そうした「効能」が結果的に美肌につながっていく、ということはあり得ると思います。
それをあえて、温泉水それ自体が肌を変えてくれるという前提でその根拠を探す、というのは、ある意味でiPS細胞並みの新発見を求めるようなものかもしれません。
でも、「新たな常識は過去の非常識から」「真実は極論から」などといいますし、探求することで望外の成果を獲得できることもあるかもしれませんから、試みは間違ってはいないとは思います。
まあ、私個人は、温泉は温泉のままでそっとしておいていいんじゃないかな、と思いますが。
いちいち科学的根拠云々という要求をすることで、それが証明できなかったら逆に温泉に対する価値意識が下がったり、悪用することで一部の健康食品のような薬事法違反のようなトラブルにつながったりしかねない、と懸念するんですけどね。研究するのなら密かにやればいいのに、なんて思います。
みなさんは、いかがお考えですか。
温泉のガイドブックにありがちなコピーですが、そこに科学的根拠を求めたいというニュースがありました。
美肌効果を科学的に検証 「三美人の湯」田辺の龍神温泉
紀伊民報 11月7日(水)17時1分配信
日本三美人の湯で知られる龍神温泉(田辺市龍神村)の「美肌(スキンケア)効果」を科学的に検証するため、龍神村の龍神観光協会は、入浴剤製造販売大手のバスクリン(東京都)、県立医科大学(和歌山市)と共同研究を始めた。来年3月までにデータを解析し、報告書を作成する。龍神観光協会の龍神享一会長は「日本三美人の湯として科学的なお墨付きが頂ければありがたい。PRにもつながる」と期待を寄せる。
龍神温泉は島根県の「湯の川温泉」、群馬県の「川中温泉」とともに日本三美人の湯として知られる。(以下略)
各地の温泉に行くと、何にいいのか、という効能書きがあります。神経痛、リウマチ、胃弱、肩こり、水虫、糖尿病、高血圧、痛風、中には、がん治療にいいといわれている温泉もあります。
それが本当なら、病人は病院には行かずに温泉に直行すればいいことになるのですが、現実にそうはなりません。
報道に「頂ければありがたい」というコメントがあるように、現在、温泉には、特定の病気・症状に対する治療としての「科学的なお墨付き」はありません。
日本温泉科学会・西村進氏が編集した『温泉科学の最前線』(ナカニシヤ出版)にも、「(温泉の効能の科学的根拠は)魅力的なテーマではありますが、その確証をうるためにはかなり慎重で息の長い縦断的研究を通して、しっかりした証拠を積み上げていく必要がある」と書かれています。
まわりくどい表現になっていますが、要するに、温泉の専門家は、決して温泉をバラ色には紹介していません。
では、温泉に入ることは意味がないかというと、もちろんそんなことはありません。
温泉の役割は、治療ではなく養生なのだと思います。
○○は万病のもと、という言い方があるように、それが命をおびやかすものではないけれど、もしかしたらそこから病気になるかもしれないし、できればないほうがいい不調というのはあります。
たとえば、ストレスとか、不定愁訴とか……。
温泉には、そうしたものを解決しうる転地療養としての「効能」が期待できると思います。普段と異なる景色や環境でゆっくりと湯に浸かってリラックスすることで、ゆったりした気持ちになれば心身の緊張がほぐれ、血圧が下がったり、胃腸の働きが活発になったりするわけです。
冒頭の報道に戻れば、そうした「効能」が結果的に美肌につながっていく、ということはあり得ると思います。
それをあえて、温泉水それ自体が肌を変えてくれるという前提でその根拠を探す、というのは、ある意味でiPS細胞並みの新発見を求めるようなものかもしれません。
でも、「新たな常識は過去の非常識から」「真実は極論から」などといいますし、探求することで望外の成果を獲得できることもあるかもしれませんから、試みは間違ってはいないとは思います。
まあ、私個人は、温泉は温泉のままでそっとしておいていいんじゃないかな、と思いますが。
いちいち科学的根拠云々という要求をすることで、それが証明できなかったら逆に温泉に対する価値意識が下がったり、悪用することで一部の健康食品のような薬事法違反のようなトラブルにつながったりしかねない、と懸念するんですけどね。研究するのなら密かにやればいいのに、なんて思います。
みなさんは、いかがお考えですか。
この記事へのコメント
こういう研究をするから、賛同した人は研究費をくださいと。
だいたいバスクリンてメーカーじゃないですか。
研究しますという報道で、もしかしたら可能性があると人々に思わせて
検証の結果何も出てこなくてもそれは報道しないし。
温泉にそういう根拠があるかないかは二の次で、研究者やメーカーは報道することに意義があるんですよ。
したいのだと思います。
美肌の湯、真偽はともかく入ってみたいですね。
温泉はいいですよね
温泉 行った と言うだけでも 身体に 良いと
思いますよね 日本人 温泉は、ありがたい
癒しの場ですよね
昔はお金持ち以外は 休みなしで働いていたわけで
湯治というのが 贅沢で体に良かったのでしょうね。
でも、企業と大学を巻き込んでそういう研究がなされてるのってすごいですね^^
町おこしにもなりますもんね^^
顔や体の造作を変えるのでもあるまいし、一泊二日とかで別人になって帰ってきたら、その方が不自然だと思います。(エステと美容整形手術がセットの旅行プランとかなら別ですが。)
科学的に証明なんかしてしまったら、効果ありなら繁盛する代わりに商業主義に走る結果として、今までの雰囲気はぶち壊しになり、既存の顧客を失うでしょう。(新規が大幅に上回ればOK!というなら、それでも良いですが。)
効果なしだったときには・・・きっと、うやむやにするんでしょう。
サプリメント屋のCMと同じで「個人の感想で、効果には差があります」みたいな注釈をつければ免罪符だよ。みたいな。
いいかと思いますが、それよりも温泉はやはり
情緒を楽しむものとして、娯楽の一部と考えるのが
いいのではないかと思いますね。
いっぷくさんが書いておられる通り、日常のストレス
などからの解放、リフレッシュの場と思うのがいいのでは
と思います。
個体が、今でも日溜まりに少し飛んでますね。
飛んでるの撮るのは、難しいね。でも飛んできたら
カメラを向けチョウを追うんです、勿論シャッターは良いとき
に押して・・・何枚か撮って見るんですね。
温泉は嫌いではありませんが
いかんせん出不精なので
もっぱら自宅のシャワーで終わりです。