暴力団追放と逃げ道のない社会の仕組みの是非
暴力団排除条例施行のPRといわれた「島田紳助引退」ですが、そのときに名前を取り沙汰された山口組・橋本弘文若頭補佐(極心連合会会長)がゴルフ場詐欺で逮捕され、また事件を蒸し返されています。暴力団員が、その身分を隠したということで、ゴルフ場通いも生活保護申請も罪になってしまう。このことで「法の下の平等」をめぐる議論はありますが、暴力を否定するという「社会の大きな価値観」の中での戦略と若狭勝氏(元東京地検特捜部副部長)は解説しています。
橋本弘文若頭補佐逮捕の翌日には、山口組・渡辺芳則五代目組長が亡くなったことが「捜査関係者」から発表されたとするニュースがありました。
警察関係者から「ゴローちゃん」と呼ばれ、抗争ではなく話し合い主義者とされた渡辺芳則五代目は、引退して堅気になったはず。
それでも死亡がニュースになり、しかも「捜査関係者」がそれを知っているということは、引退後も監視されていたことになります。
そこまでされるのは山口組の元組長だからだとは思いますが、もし、ヤクザだからと制約を受けて、ヤクザをやめても監視されて、ということが末端の離脱者まで適用されると、その人たちはカタギになって人生やり直そうとしても社会復帰もままならないのではないかと、他人事ながら心配してしまいます。
「そんなもの同情する必要なし。いやなら、最初からヤクザにならなければいいことだ」
そう思われる方。理屈は全くその通りです。
ただ、私は持論として、逃げ道のない社会の仕組みは怖いと思っています。
人間とはつねにミスがあり得る存在だ、と思うからです。
誰でも、生まれたときから犯罪者になりたいと思ったわけではないでしょう。
でも、刑務所にはいつも一定の収監者がいます。
ヤクザの子弟で、親から半ば強引にそう仕向けられたのならともかく、今現役の、もしくは元ヤクザだった人が、最初からヤクザを志していたわけではないでしょう。
誤解のないように書いておくと、おかした罪に対する刑の執行や、公然としたルールによる制約はきちんと貫徹すべきだと思います。
が、そうでない限りは、個々人の人生を全面開花させる前向きな思いを妨げることがあってはならないと思うのです。
たとえば福岡では、暴力団排除条例施行など関係なしに、というよりむしろそのうっぷん晴らしかレジスタンスのような事件があり、一般人を巻き込んでいます。
私は、変なたとえかもしれませんが、エサがなくなった熊が、民家に下りて来て人を襲うような光景を重ねてしまいます。
エサがあっても、熊の事故はゼロにはなりませんが、ゼロを目指すことはできます。しかし、エサがなくなれば、えさを求めて暴れることは必発です。
ヤクザを取り締まった反動で、半グレとよばれる愚連隊がいろいろな事件を起こし始めてもいます。
やはり、今の状態ではまだ不十分なのだろうと思います。
私は暴力団排除条例について、中身に問題はあると思いますが、暴力否定の方向性は望ましいものだと思っています。
ですから、田原総一朗氏ら一部文化人のように、暴力団排除条例自体を否定する立場はとりません。
ただ、何を取り締まり、何を守るのか、その解釈や取り扱いについては、もう少し議論していったほうがいいのではないかと思っています。
今日の無料スポットは、大森貝塚遺跡庭園です。一昨日に引き続き庭園です。

貝塚。古代人が捨てたと思われる貝殻が積み重なった旧跡ですね。
東京の城南地区である、品川区と大田区の境にあります。
住所は東京都品川区ですが、「大森」という地名は大田区のものです。品川の旧跡ですが、大田区が“実効支配”しているわけです。
大田区の小学3年生は、社会科見学で、まずこの大森貝塚を見ます。遊具はありませんが、芝生や階段などかあり、子供連れで訪れる人もいます。就学児童のスポットとして、近くにお住まいなら下記の歴史館と合わせて1度訪れてみるといいかもしれません。

奥の広場は霧状の噴水も出ますが、私が行ったときは出ませんでした


貝があります

近くには品川歴史館があります。「地域史をはじめ歴史を幅広く学ぶ歴史の学習の場」で、こちらは有料です。
警察などは暴力団を「人・物・金」の視点で封じ込む戦略を採る。つまり「人」とは暴力団員の検挙、「物」とは暴力団事務所に供される物件提供の禁止、「金」とは暴力団の資金源の枯渇、など3つの視点で暴力団活動を弱めようとの戦略。確かに暴力「団」を追放するための大儀はあるのでしょうが、ただ、暴力団追放が、元も含む暴力団「員」の社会的追放になってしまうと、少しニュアンスがかわってくるようにも思います。
暴力団追放の価値観の高まりを背景に、警察が封じ込め戦略として、本来安定的・固定的な刑法の解釈・運用に挑戦し、暴力団員の身分を隠してのゴルフに詐欺罪の適用を試みている。それは、価値観の変化で刑法の解釈がどの程度変更可能かを占う試金石でもある。(「夕刊フジ」12月7日付)
橋本弘文若頭補佐逮捕の翌日には、山口組・渡辺芳則五代目組長が亡くなったことが「捜査関係者」から発表されたとするニュースがありました。
警察関係者から「ゴローちゃん」と呼ばれ、抗争ではなく話し合い主義者とされた渡辺芳則五代目は、引退して堅気になったはず。
それでも死亡がニュースになり、しかも「捜査関係者」がそれを知っているということは、引退後も監視されていたことになります。
そこまでされるのは山口組の元組長だからだとは思いますが、もし、ヤクザだからと制約を受けて、ヤクザをやめても監視されて、ということが末端の離脱者まで適用されると、その人たちはカタギになって人生やり直そうとしても社会復帰もままならないのではないかと、他人事ながら心配してしまいます。
「そんなもの同情する必要なし。いやなら、最初からヤクザにならなければいいことだ」
そう思われる方。理屈は全くその通りです。
ただ、私は持論として、逃げ道のない社会の仕組みは怖いと思っています。
人間とはつねにミスがあり得る存在だ、と思うからです。
誰でも、生まれたときから犯罪者になりたいと思ったわけではないでしょう。
でも、刑務所にはいつも一定の収監者がいます。
ヤクザの子弟で、親から半ば強引にそう仕向けられたのならともかく、今現役の、もしくは元ヤクザだった人が、最初からヤクザを志していたわけではないでしょう。
誤解のないように書いておくと、おかした罪に対する刑の執行や、公然としたルールによる制約はきちんと貫徹すべきだと思います。
が、そうでない限りは、個々人の人生を全面開花させる前向きな思いを妨げることがあってはならないと思うのです。
たとえば福岡では、暴力団排除条例施行など関係なしに、というよりむしろそのうっぷん晴らしかレジスタンスのような事件があり、一般人を巻き込んでいます。
私は、変なたとえかもしれませんが、エサがなくなった熊が、民家に下りて来て人を襲うような光景を重ねてしまいます。
エサがあっても、熊の事故はゼロにはなりませんが、ゼロを目指すことはできます。しかし、エサがなくなれば、えさを求めて暴れることは必発です。
ヤクザを取り締まった反動で、半グレとよばれる愚連隊がいろいろな事件を起こし始めてもいます。
やはり、今の状態ではまだ不十分なのだろうと思います。
私は暴力団排除条例について、中身に問題はあると思いますが、暴力否定の方向性は望ましいものだと思っています。
ですから、田原総一朗氏ら一部文化人のように、暴力団排除条例自体を否定する立場はとりません。
ただ、何を取り締まり、何を守るのか、その解釈や取り扱いについては、もう少し議論していったほうがいいのではないかと思っています。
今日の無料スポットは、大森貝塚遺跡庭園です。一昨日に引き続き庭園です。

貝塚。古代人が捨てたと思われる貝殻が積み重なった旧跡ですね。
東京の城南地区である、品川区と大田区の境にあります。
住所は東京都品川区ですが、「大森」という地名は大田区のものです。品川の旧跡ですが、大田区が“実効支配”しているわけです。
大田区の小学3年生は、社会科見学で、まずこの大森貝塚を見ます。遊具はありませんが、芝生や階段などかあり、子供連れで訪れる人もいます。就学児童のスポットとして、近くにお住まいなら下記の歴史館と合わせて1度訪れてみるといいかもしれません。

奥の広場は霧状の噴水も出ますが、私が行ったときは出ませんでした


貝があります

近くには品川歴史館があります。「地域史をはじめ歴史を幅広く学ぶ歴史の学習の場」で、こちらは有料です。
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この記事へのコメント
散歩するにはいい環境ですね。
その通り!!アタシなんて間違いだらけの人生です
こうなったら藤田まことに頼んで必殺仕置き人を仕向けるしかないですね。
そこで子どもを育てていたら不安だと思います
早く何とかなるといいですね
更正への逃げ道を塞ぎますね。
押さえると同時にガス穴を作っておかないと、
爆発するという点で、
塞ぎすぎる危険性には同感です。
犯罪を正当化したり、
犯罪者に人権とかいう輩も全く信用できませんが、
「罪を憎んで人を憎まず」
常に更正の道は用意しておかねばなりません。
最近の手口は、切羽詰まった感がありありです。
前向きに協力する人が狙われ続けるのはたまらんですね!
なりたくてなったわけではないのに、なかなか抜けられないって事もあると思います。
それを人生前向きにしようとした時に、塞がれてしまっては気の毒ですよね^^;
今回の無料スポットも噴水のお水が出なかったのですね^^;
冬は、寒々しいからこういったものは止められてるのでしょうかね。
仰られる事良く解ります...
暴力団を排除すれば世の中の全ての暴力を排除出来るかのポーズは気になります...
権力のある暴力は正当化されがちですし
都合良くアナウンスされている気がします..
ブログ「晴天とら日和」の管理人をしています、
とらちゃんと申します。
先日はコメントを頂きまして感謝致します。
ありがとうございました。
今後ともどうぞ宜敷くお願い致します。
しかし、素晴らしいブログをお書きですね。
敬服致しました!
では、またです。m(_ _)m ペコリッ
むしろ監視されることで犯罪をおかしてしまう場合も
あるのかなと思います。難しいですね。
現在は歴史の積み重ねということを
実感できる場所ですね。
留置場の中で見た限りでは警官よりも留置されている側の方がましでした。
「暴力団」は徹底的に排除すべき。
甘いこと言ってるのは被害にあった事の無い人ですね。