フリーメール百考、Gmailを名刺に記載できますか?
フリーメール。Gmailやyahoo!メールなど、ポータルサイトや商用サイトがユーザーに無料で提供するメールアドレスのことです……と、今更ご説明するまでもないでしょう。防衛省の幹部が、そのGmailでウイルス攻撃を受けたことがニュースになりました。何者かがパスワードを盗み取ってパソコンに不正侵入。複数の防衛省関係者にウイルス付きのメールが送信されたというのです。「日刊ゲンダイ」(5月2日付)から引用します。

防衛省というデリケートな組織が狙われた、ということはたしかに問題です。が、今回の場合、冷静に考えると「フリーメールだから」起こった事件と限定できるわけではないでしょう。
防衛省のメールシステムは、いろいろセキュリティはかかっていると思いますが、Gmailが、たとえば一般のホスティングサービスから切り出したメールアドレスよりも脆弱なものであるとはいいきれません。
むしろ、膨大な利用者がいるわけですから、たとえば個人が借りた月額500円ぐらいのホスティングサーバーよりはよほど堅牢で使い勝手もいいのではないかと私は思いますが、いかがでしょうか。
それよりも問題なのは、この次官がおそらくは公私をいっしょくたにして、懸賞やメルマガ登録など、仕事用のマシンにおいて、私用のメールを使ったのではないかと思われることです。それが何らかの形で同僚にウイルス誘導のメールが届けられる原因となったのではないでしょうか。
つまり、Gmailであるなしにかかわらず、私用のメールアドレスを防衛省ネットワークに使ったことが問題ではないでしょうか。
メールアドレスそのものの公私用途をはっきりと分ける。さらに、そのメールアドレスを使うマシンを分ける。たとえば、私用のアドレスを受信するマシンは会社のネットワークには綱がない、というようにすれば、たとえGmailを使っていたとしても、このての事件は起こらなかったと思うのです。
このニュースの1週刊ほど前、J-CASTニュースでは、「名刺に「Gmail」はあり?なし?」という記事を更新していました。仕事のアドレスとしてオフィシャルにGmailを使えますか、という話です。
会社からメールアドレスを提供されている方にとっては実感に乏しい問題かもしれませんが、自営の場合、副業の場合、その他、趣味や個人的な活動のウエイトが大きい方が名刺を刷る時に、ちょっと考えてしまうテーマです。
フリーメールなら、無料の上に設定も簡単。かつpopだけでなくIMAPメールも使えるので、パソコンからでもスマホからでも、いつでもどこでも同じ受信トレイの状態で未読を処理できます。
さらにGmailの場合は、送信者アドレスを何通りも設定できるし、アドレスも「+xxx」を付け足すことで1アカウントでいくつものアドレスを使えます。
たとえば、「ippuku@gmail.com」というアドレスを提供されたら、
ippuku+sengoshi@gmail.com
ippuku+sonet@gmail.com
ippuku+blog@gmail.com
など、サブドメインならぬサブアドレスも使えるので、メルマガ登録などで相手による使い分けができます。これは便利ですよ。
ネットワーク上の問題だけでなく、イメージの問題もあります。
本文にあるように、フリーメールだと軽くみられる、という場合もあるかもしれません。
が、その逆もあり得ます。アドレスも商号に準ずるものです。その人の活動や存在を象徴的に表すものであることが望ましい。
その場合、自分のドメインでアドレスを作ろうとしても、自分の取りたいアドレスがもう使われていたら、無理して不本意なドメインにするよりは、自分の好きな名前を付けたフリーアドレスの方がいいかもしれません。
もちろん、「ただほど高いモノはない」という懐疑の視点から、そんなものをグーグルが提供するのは、何か裏があるのだろうと考えて使わないようにしている、という方もおられるでしょう。それもひとつの見識だと思います。
ちなみに私ですが、表向きは独自ドメインを使い、実際にはGmailサーバーや各機能を利用するGoogle Appsのユーザーです。
いずれにしても、ネットワーク社会というのは、いかなる価値観や目的で使うかによって、その成果は大きく変わります。フリーメールアドレスをどう位置づけて使うか。いろいろ知恵を出し合って有効に使いたいものですね。

西(正典=今回ウイルス攻撃を受けた人)次官は東大法学部卒。78年に防衛庁に入り、防衛政策局長を経てこの春、次官に就任した。国会会期中の次官交代は異例だが、「安倍サンのお気に入りだから」(永田町関係者)なんていわれている。バリバリのキャリア官僚だ。同省は「今回のGメールアドレスは私的に使っていたもの。警察が捜査中なので詳しくは申し上げられません」(報道室)と強調。取材にはつれないが、気になるのはフリーメールの脆弱性だ。
フリーメールはグーグルやヤフーなどのポータルサイトがユーザーに提供するメールアドレスのこと。料金は無料で、1人で複数のアドレスを使うことができる。
「だから危険なんです」と言うのは「アイティ企画」代表でメディア評論家の木村宏之氏だ。
「フリーメールのアドレスは偽名でも取得でき、セキュリティーが甘いところも多い。通常のプロバイダーがパスワードの文字数を8文字以上と義務付けているのに対して、フリーメールは4文字のところもある。しかもユーザーは〝どうせタダ。ウイルスに感染してもメールを捨てれば安全″と考えがち。だから怪しいメールを安易に開いてURLをクリックし、ウイルスに感染。パソコンを遠隔操作され、メーラーに登録している人に悪意のメールを送られることになるのです。油断が招く人災です」
防衛省というデリケートな組織が狙われた、ということはたしかに問題です。が、今回の場合、冷静に考えると「フリーメールだから」起こった事件と限定できるわけではないでしょう。
防衛省のメールシステムは、いろいろセキュリティはかかっていると思いますが、Gmailが、たとえば一般のホスティングサービスから切り出したメールアドレスよりも脆弱なものであるとはいいきれません。
むしろ、膨大な利用者がいるわけですから、たとえば個人が借りた月額500円ぐらいのホスティングサーバーよりはよほど堅牢で使い勝手もいいのではないかと私は思いますが、いかがでしょうか。
それよりも問題なのは、この次官がおそらくは公私をいっしょくたにして、懸賞やメルマガ登録など、仕事用のマシンにおいて、私用のメールを使ったのではないかと思われることです。それが何らかの形で同僚にウイルス誘導のメールが届けられる原因となったのではないでしょうか。
つまり、Gmailであるなしにかかわらず、私用のメールアドレスを防衛省ネットワークに使ったことが問題ではないでしょうか。
メールアドレスそのものの公私用途をはっきりと分ける。さらに、そのメールアドレスを使うマシンを分ける。たとえば、私用のアドレスを受信するマシンは会社のネットワークには綱がない、というようにすれば、たとえGmailを使っていたとしても、このての事件は起こらなかったと思うのです。
このニュースの1週刊ほど前、J-CASTニュースでは、「名刺に「Gmail」はあり?なし?」という記事を更新していました。仕事のアドレスとしてオフィシャルにGmailを使えますか、という話です。
大手IT企業に勤める大元隆志氏は、会社の業務外の講演や執筆を依頼されたとき、会社の名刺を渡すことに違和感があった。そこで個人の名刺を作ろうと考えているが、そこにどんなメールアドレスを刷るかが悩ましい。「古い考えと思われるかもしれないが」と断ったうえで、自分が受け取った名刺のメールアドレスがGmailなら、「個人間での取引は出来ても、会社としての取引は控えざるを得ないと感じるのが正直な感想」と明かしている。
この考え方には、ネットで合理的ではないという批判がある。
「いまどき名刺に入ってるメールアドレスがGmailだから信用ならないってのが時代遅れ」
「バカバカしい。タイやベトナムなんか公的機関の連絡先がgmailやhotmailなんてことも珍しくないのに」
http://www.j-cast.com/kaisha/2013/04/22173637.html?p=all
会社からメールアドレスを提供されている方にとっては実感に乏しい問題かもしれませんが、自営の場合、副業の場合、その他、趣味や個人的な活動のウエイトが大きい方が名刺を刷る時に、ちょっと考えてしまうテーマです。
フリーメールなら、無料の上に設定も簡単。かつpopだけでなくIMAPメールも使えるので、パソコンからでもスマホからでも、いつでもどこでも同じ受信トレイの状態で未読を処理できます。
さらにGmailの場合は、送信者アドレスを何通りも設定できるし、アドレスも「+xxx」を付け足すことで1アカウントでいくつものアドレスを使えます。
たとえば、「ippuku@gmail.com」というアドレスを提供されたら、
ippuku+sengoshi@gmail.com
ippuku+sonet@gmail.com
ippuku+blog@gmail.com
など、サブドメインならぬサブアドレスも使えるので、メルマガ登録などで相手による使い分けができます。これは便利ですよ。
ネットワーク上の問題だけでなく、イメージの問題もあります。
本文にあるように、フリーメールだと軽くみられる、という場合もあるかもしれません。
が、その逆もあり得ます。アドレスも商号に準ずるものです。その人の活動や存在を象徴的に表すものであることが望ましい。
その場合、自分のドメインでアドレスを作ろうとしても、自分の取りたいアドレスがもう使われていたら、無理して不本意なドメインにするよりは、自分の好きな名前を付けたフリーアドレスの方がいいかもしれません。
もちろん、「ただほど高いモノはない」という懐疑の視点から、そんなものをグーグルが提供するのは、何か裏があるのだろうと考えて使わないようにしている、という方もおられるでしょう。それもひとつの見識だと思います。
ちなみに私ですが、表向きは独自ドメインを使い、実際にはGmailサーバーや各機能を利用するGoogle Appsのユーザーです。
いずれにしても、ネットワーク社会というのは、いかなる価値観や目的で使うかによって、その成果は大きく変わります。フリーメールアドレスをどう位置づけて使うか。いろいろ知恵を出し合って有効に使いたいものですね。
この記事へのコメント
そもそもネットワークのセキュリティ自体も甘い気がしますが、そんなものなのでしょうかね・・・?
公私混同が問題なのであって
フリーメール自体の問題ではないと思います。
とても便利ですよね
注意を呼び掛ける位ならよいですが
マイナスイメージを先行させようとするのは
勘弁して欲しいです
将来的に使いづらくなると困ります
フリーメールは考えてないいね・・・。
訳の分からないところは、クリックしませんね。
使い分けしてます。
ただ、一般の社会取引では、Gmailアドレスに社の機密事項は送れないような気がしますので、そちら側の意見も納得するような。
それに対する確実な方法を早く確立してほしいですね。
たとえ一分でも勤務時間中に私的な事をした事になりますからね。
"繋がない' ですね。
知らないのか?ウッカリなのか?
規律も甘いのでしょうね。省内でフリーメイルを使えるほど
ですから。
私はどちらのメイルも利用した事がありません。
だって管理が・・・できないし(^_^;)
の際、公私のケジメは厳しくする必要がありますね。
パスワードも時々変えないと今はあぶないですね。
公私はけじめはてっていしてほしいと思います。
図鑑などでは、クンシランになってます~。
どっちかな?って。有り難うございます。
フリーメールアドレスからの迷惑メールがひどすぎます
届くyahoo!メールなんて99%以上がアダルトなどの迷惑メール
フリーメールアドレスを使う人とはメール交換避けています
自分の業界ではGmailはわりとポピュラーだし、Yahooとかよりも信用が高いイメージだったりします。