ガチョーンが「伝説の昭和ギャグ」ダントツ第1位
ガチョーン。ご存知ですか。クレージーキャッツ・谷啓さん(この後は敬称略)のギャグです。「国民の誰もが知っていて、かつ大爆笑した『昭和ギャグ』」アンケート。その第1位は谷啓の「ガチョーン」がぶっちぎりだったと今週号の『アサヒ芸能』(5月16日号)で発表されています。
調査は、「北海道から沖縄まで全国を11の地区に分け、40代以上の男女1000人に対して、インターネットによる投票」によって行ったとか、同誌は「ガチョーン」を、「まさに「国宝級」のギャグ」と感心しています。
では、そのうちベスト10と解説を引用します。
1位、ガチョーン(谷啓)213票
谷が麻雀牌をツモる時に発していた奇声が起源。追い詰められた時やCM前のオチに使用される。初出は「おとなの漫画」と「素敵なデイト」の2説ある。
2位、コマネチ(ビートたけし)123票
80年、テレビ局楽屋で雑談中に、たけしが五輪金メダリストりナディア・コマネチの名前を思い出せず「こういう格好の体操選手がいただろ」と手でやったのが最初。
3位 シェー(イヤミ)98票
赤塚不二夫のギャグ漫画作品「おそ松くん」の登場人物、イヤミが行うギャグ。一般にとても驚いた時にイラストのようなポーズを取りながら「シェー」と叫ぶ。
4位 オヨビでない(植木等)76票
「こりゃまた失礼いたしました!」と続く。「シャボン玉ホリデー」が初出。場違いな場面に登場したことに気づき、このセリフを言うと、全員がコケるのが決まり。
5位 ちょっとだけヨ~(加藤茶)62票
「あんたも好きね-」と続く。「8時だ∃!全員集合」の名フレーズ。ラテンナンバー「タブー」を伴奏に踊 りながら言う。広島のストリッパーのセリフとの説も。
6位 ♪しらけ鳥飛んでいく~(小松政夫)33票
「南の空へ、ミジメ、ミジメ~」と続く。「しらけ鳥音頭」としてレコードとなり、60万校のヒットとなる。当時、日常会話の中で使われていたセリフを拝借した。
7位 アッと驚くタメ五郎(ハナ肇)29票
「巨泉・前武ゲバゲバ90分!」でのフレーズ。麻雀で振l込んだりした際に使っていた言葉と言われる。由来はハナがお気に入りの浪曲「石松代参」からだった。
8位 あい~ん(志村けん)18票
もともとは、「怒っちゃヤーよ」と、いかりや長介への威嚇のポーズだった。平成になって「吉本天然素材」で「あい~ん」と擬音がつけられたといわれている。
9位 当たり前田のクラッカー(藤田まこと)16票
62年、「てなもんや三度笠」での定番のセリフ。正式には「おれがこんなに強いのも、あたり前田のクラッカー」」。スポンサーの前田製菓のCMだった。
10位 どうもスイマセン(先代林家三平)15票
「タワーバラエティ」という番場で口をついて出たギャグ。父の七代目・林家正蔵が使用していたため、「海老名家のお家芸だった」という説もあるが……。
ということです。
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懐かしいことは懐かしいし、クレージーキャッツやドリフターズが上位というのもおかしくはないと思います。
ただ、率直に疑問に思うのは、ネットで回答する「40代以上の男女1000人」が、そんなに昭和のギャグに詳しいのだろうか、ということです。
本当に5人に1人(213票)が投票するほど、谷啓の「ガチョーン」は知られていたのでしょうか。
私は谷啓自身が「ガチョーン」とやっているところをリアルでは見たことはありません。なぜなら、クレージーキャッツの「おとなの漫画」はリアルでは見ていないし、その後、始まった「待ッテマシタ!」も後半の数年しか覚えていないからです。
その頃は、メンバーがそれぞれ俳優としてピンで仕事をすることが多く、全盛期のギャグはもう出ていなかったと記憶しています。「おとなの漫画」やクレージーキャッツの全盛期を語れるのは60代以上でしょう。
当時のギャグですと、私なら、たとえば、坂上二郎の「飛びます、飛びます」とか、ストレートコンビの「だーめなのねー、だーめなのよー」とか、てんやわんやの「卵の親じゃ、ぴょこちゃんじゃ」とか、財津一郎の「……してー、チョーダイ!」「サミシー!」とか、三波伸介の「びっくりしたなー、もう」とか、そういったものを思い出します。
私の推測ですが、谷啓が亡くなったときの追悼番組とか、ネタがないときによく放送する昔の番組を振り返る特番などで見ただけなんじゃないでしょうか。その手の番組では、必ずクレージーとドリフが登場しますからね。
要するに、これは「40代以上」でなくとも、実は似たような結果が出たのかもしれません。
漫画の世界からベストテン入りしたのはイヤミの「シェー」。これも、本当のシェーを知っている人は少ないかもしれません。私も気づきませんでした。
シェーは、ただ足をあげただけではだめなのです。
同誌では、赤塚不二夫さんの娘さんのえり子さんがシェーを実演しつつ解説。上げる右手はまっすぐ伸ばして手首を直角に曲げ、4の字固めのように曲げる右足は、靴下が「情けなく伸びている」ことが肝要だそうです。
赤塚不二夫氏は万全を期すべく新宿御苑へ出かけ、苑内を訪れていた一般人の前で、いきなり『シェー』を見せ、反応が良かったので日の目を見ることになったとか。
ギャグというのは作るのが大変なんですね。
同誌では、その他、86のギャグを作り出した小松政夫にギャグの作り方や、先代の末っ子の林家三平に先代の思い出などを語ってもらったインタビューなども掲載されています。
みなさんは、ギャグというと、どんなものを思い浮かべますか。
![アサヒ芸能 2013年05月16日号 [雑誌][2013.5.7] アサヒ芸能 2013年05月16日号 [雑誌][2013.5.7]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/61MzOAlviXL._SL160_.jpg)

調査は、「北海道から沖縄まで全国を11の地区に分け、40代以上の男女1000人に対して、インターネットによる投票」によって行ったとか、同誌は「ガチョーン」を、「まさに「国宝級」のギャグ」と感心しています。
では、そのうちベスト10と解説を引用します。
1位、ガチョーン(谷啓)213票
谷が麻雀牌をツモる時に発していた奇声が起源。追い詰められた時やCM前のオチに使用される。初出は「おとなの漫画」と「素敵なデイト」の2説ある。
2位、コマネチ(ビートたけし)123票
80年、テレビ局楽屋で雑談中に、たけしが五輪金メダリストりナディア・コマネチの名前を思い出せず「こういう格好の体操選手がいただろ」と手でやったのが最初。
3位 シェー(イヤミ)98票
赤塚不二夫のギャグ漫画作品「おそ松くん」の登場人物、イヤミが行うギャグ。一般にとても驚いた時にイラストのようなポーズを取りながら「シェー」と叫ぶ。
4位 オヨビでない(植木等)76票
「こりゃまた失礼いたしました!」と続く。「シャボン玉ホリデー」が初出。場違いな場面に登場したことに気づき、このセリフを言うと、全員がコケるのが決まり。
5位 ちょっとだけヨ~(加藤茶)62票
「あんたも好きね-」と続く。「8時だ∃!全員集合」の名フレーズ。ラテンナンバー「タブー」を伴奏に踊 りながら言う。広島のストリッパーのセリフとの説も。
6位 ♪しらけ鳥飛んでいく~(小松政夫)33票
「南の空へ、ミジメ、ミジメ~」と続く。「しらけ鳥音頭」としてレコードとなり、60万校のヒットとなる。当時、日常会話の中で使われていたセリフを拝借した。
7位 アッと驚くタメ五郎(ハナ肇)29票
「巨泉・前武ゲバゲバ90分!」でのフレーズ。麻雀で振l込んだりした際に使っていた言葉と言われる。由来はハナがお気に入りの浪曲「石松代参」からだった。
8位 あい~ん(志村けん)18票
もともとは、「怒っちゃヤーよ」と、いかりや長介への威嚇のポーズだった。平成になって「吉本天然素材」で「あい~ん」と擬音がつけられたといわれている。
9位 当たり前田のクラッカー(藤田まこと)16票
62年、「てなもんや三度笠」での定番のセリフ。正式には「おれがこんなに強いのも、あたり前田のクラッカー」」。スポンサーの前田製菓のCMだった。
10位 どうもスイマセン(先代林家三平)15票
「タワーバラエティ」という番場で口をついて出たギャグ。父の七代目・林家正蔵が使用していたため、「海老名家のお家芸だった」という説もあるが……。
ということです。
懐かしいことは懐かしいし、クレージーキャッツやドリフターズが上位というのもおかしくはないと思います。
ただ、率直に疑問に思うのは、ネットで回答する「40代以上の男女1000人」が、そんなに昭和のギャグに詳しいのだろうか、ということです。
本当に5人に1人(213票)が投票するほど、谷啓の「ガチョーン」は知られていたのでしょうか。
私は谷啓自身が「ガチョーン」とやっているところをリアルでは見たことはありません。なぜなら、クレージーキャッツの「おとなの漫画」はリアルでは見ていないし、その後、始まった「待ッテマシタ!」も後半の数年しか覚えていないからです。
その頃は、メンバーがそれぞれ俳優としてピンで仕事をすることが多く、全盛期のギャグはもう出ていなかったと記憶しています。「おとなの漫画」やクレージーキャッツの全盛期を語れるのは60代以上でしょう。
当時のギャグですと、私なら、たとえば、坂上二郎の「飛びます、飛びます」とか、ストレートコンビの「だーめなのねー、だーめなのよー」とか、てんやわんやの「卵の親じゃ、ぴょこちゃんじゃ」とか、財津一郎の「……してー、チョーダイ!」「サミシー!」とか、三波伸介の「びっくりしたなー、もう」とか、そういったものを思い出します。
私の推測ですが、谷啓が亡くなったときの追悼番組とか、ネタがないときによく放送する昔の番組を振り返る特番などで見ただけなんじゃないでしょうか。その手の番組では、必ずクレージーとドリフが登場しますからね。
要するに、これは「40代以上」でなくとも、実は似たような結果が出たのかもしれません。
漫画の世界からベストテン入りしたのはイヤミの「シェー」。これも、本当のシェーを知っている人は少ないかもしれません。私も気づきませんでした。
シェーは、ただ足をあげただけではだめなのです。
同誌では、赤塚不二夫さんの娘さんのえり子さんがシェーを実演しつつ解説。上げる右手はまっすぐ伸ばして手首を直角に曲げ、4の字固めのように曲げる右足は、靴下が「情けなく伸びている」ことが肝要だそうです。
「ある時、イヤミが驚くシーンを描くことになり、当時のスタッフと一緒に、どういうポーズがいちばんおもしろいか、いくつも試したそうです」
いろいろなポーズが出るが、おもしろいものが出ない。疲労の色が見え始めた時、ハプニングが起きた。
「その時、ボロボロの靴下を履いていたらしいんです。それで勢いよくポーズしたら、靴下が脱げかかってビローンとなった。それを見て、その場は大爆笑。それで『このポーズでいこう!』となったそうです」(えり子さん)
赤塚不二夫氏は万全を期すべく新宿御苑へ出かけ、苑内を訪れていた一般人の前で、いきなり『シェー』を見せ、反応が良かったので日の目を見ることになったとか。
ギャグというのは作るのが大変なんですね。
同誌では、その他、86のギャグを作り出した小松政夫にギャグの作り方や、先代の末っ子の林家三平に先代の思い出などを語ってもらったインタビューなども掲載されています。
みなさんは、ギャグというと、どんなものを思い浮かべますか。
![アサヒ芸能 2013年05月16日号 [雑誌][2013.5.7] アサヒ芸能 2013年05月16日号 [雑誌][2013.5.7]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/61MzOAlviXL._SL160_.jpg)
アサヒ芸能 2013年05月16日号 [雑誌][2013.5.7]
- 作者: 徳間書店
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2013
- メディア: 雑誌
この記事へのコメント
なぜか知っている・・・さすが伝説です。
以前「ガチョーン」は手を突き出すんじゃなくて
引くんだよ、と教えてくれた人がいました。
その人はシェーのやり方も教えてくれたのですが、
赤塚不二夫展で撮影した自分のシェーは、
かなり間違っておりました(;´Д`A ```
50代とバレたのを思い出しました(^▽^;)
1位から10位全部知っています!
芸人さんの入れ替わり激しくてついていけません~。
子供の頃でしたが、とても入り易いギャグですね~
なんとなく、受け継がれていくものなのでしょうかね~。
さすがに今の若い子たちが知っているのかどうかはわかりませんが・・・。
私にとっては、ギャグを超えた標準語です。
やはり、売れているタレントが、言い続けるのが大事ですね。
現在58歳でも、当時の記憶はありますよ。モォホンと大変なんですから・・とか。好きです・・好きです・・。よしこさ~~んとか。お餅が入ってベタベタとか。体だけは大事にしてくださいとか・・・。
それぞれのギャグの誕生した背景も面白いですね(笑)。
ガチョーン!!(笑)
ゲバゲバなんとか...って番組ありましたよね...(懐)
みてました(笑)
懐かしい~
谷さんも好きだけど植木さんも好きでやしたなぁ~
皆さん、漫画とかで見たのではないでしょうか。
私の世代では欽ちゃんですね。
元気が出るTVで100回がちょーんも忘れられないです。
と思ったら、いっぷくさんのご指摘(笑
大体、たかだか1000人のネットアンケートで
順位づけして「国宝級」を決める時点でお笑いですが(爆
広告などでも隅に小さく、当社調べ500人アンケート
なんてありますけれど、情報操作もいいところですね^^;
と、つい批判してしまいますが、30代の私でも
リストのフレーズは全部知っていました。
言葉だけでは全然面白くないけれど、本人が動作を
交えてやると面白いので、やはり職人技だなぁと思います。
「ヘナおじさん」でアレンジしましたね。
全部知ってました^^。
是非漫画にして欲しいです~。
とか
ウナギイヌとか、存在自体が好きでした