武器としての書く技術ー30万人に届けて月50万円稼げるか!?

書く.png

『武器としての書く技術ー30万人に届けて月50万円稼ぐ!新しいマル秘文章術』(中経出版)というイケダハヤト氏の書籍が、多くのブログでレビューされているので私も読んでみました。

ネットでブログを運営し多くのアクセスを集め、そこから収入を得る。そのために必要な知識やテクニックを自らの経験から紹介しています。さらに、「書く」ことがいかに人生を豊かにするか、ということも記されています。武器としての書く技術.jpg

私は寡聞にしてイケダハヤト氏を存じ上げませんでしたが、よくブログが炎上する、つまりアクセスの多い(30万PV)注目ブロガーだそうですね。

その体験に基づいて、人気ブログの書き方と運営の仕方が書かれています。

人気ブログということは、アクセスがたくさん集まるブログということ。

閲覧者をたくさん集めてどうするのか。

『武器としての書く技術ー30万人に届けて月50万円稼ぐ!新しいマル秘文章術』は、たんにブログのアクセスを集めるだけでなく、それによってブログで収入を得る、ということまで解説されています。

それが、タイトルにあるように「月50万円稼ぐ!」ということです。

同書は全5章で構成されています。

最初は「文章が残念な人の10の特徴」。

これをやればうまくいく、ではなく、これをやるからあんたの文章はウケない、という話です。

「いいとこを伸ばすよりも欠点をつぶすのか。消極思考だな」

と思われるかもしれませんが、「桶の論理」といわれる考え方もあります。

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」を持論としているのは野村克也元楽天監督。

私も若い頃、上司に、「これをやったら商談がうまくいくという絶対的な方程式はないが、これをやったら失敗するという絶対的な禁忌はある」と教わりました。

同書には、「文章が長い」「同じ語尾が続く」「まじめで優等生」といったことが具体例として書かれています。

第2章は「凡人の文章を最強の文に変える10の魔法」

「魔法」と書かれていますが、ひとつひとつは全く理にかなった、地味だけれども大切なことばかりです。

たとえば、「読者の思考を先回りする」「記事のタイトルを工夫する」「人目を引きやすいマジックワードを文章に混ぜる」といったことが書かれています。

第3章は、「月40万文字書き続けるぼくの12の秘密」

ブログは更新し続けなければなりません。

では、書くテーマをどうやって見つけるか。書き続ける気持ちを持続するためにはどうするのか。

同書には、「完璧主義をやめる」「ひとつの文章を15分で書く」「自分が飽くなき情熱を持っている事」「割り切れないことを考え続ける繊細さを持つ」ことなどが書かれています。

第4章はいよいよ佳境に入って「ここまで公開していいのか?書いて50万円稼ぐ法」

どのくらいの記事数でどれだけアクセスがあればどれだけ稼げるか、というめやすが書かれています。

イケダハヤト氏のブログは、現在合計3000記事更新されて、15万PV/月のアクセスがあるそうです。

そして、1万記事あれば30~40PVのアクセスが見込め、月に15万~30万稼げるようになると書かれています。

イケダハヤト氏が示す通り、現在ネットで「内部コンテンツの充実したサイト(ブログ)」の基準というのは、1万記事更新されているかどうかがひとつのめやすともいわれています。

1万記事。正直なところ、途方も無い数字です。

スポンサードリンク↓

So-netブログでは、私が巡回したところ、1万記事更新されているブログはみあたりません。

このブログ「戦後史の激動」は、開設して3年4ヶ月。この記事の更新前の時点で、「1万記事」の約10分の1でしかない1101記事です。

一時期ツイッターのまとめ投稿を入れていたので、それを引くと、純然たる記事はまだ800程度に過ぎません。

ただ、これは、1万記事のブログになって初めて稼げ、9999記事以下のブログは無意味だ、ということではありません。

数字の目安や目標がそうだということで、とにかく記事を更新して積み重ねていけば応分の成果がある、ということです。

著者はこう書いています。
本気でブログで稼ぎたいと考えている方は、ブログというのは宝くじのような「一発当てる」ビジネスではなく、こつこつと畑を耕すような、ストック型のビジネスであることをぜひ覚えておきましょう。その意味で、ぼくはよく「ブログは農業のようなものだ」というたとえを用いています。ばくらは農民なのです。
では、具体的にどんな種をまいたらいいのでしょうか。

同書でまず奨めているのは「まとめ記事」です。

たとえば、「naverまとめ」というまとめ記事を集めたサイトがあります。

そこで毎日のように更新されている「まとめ記事」を参考に作ってみたらいいかもしれません。

同書では、2012年に「はてなブックマーク」で注目された、つまりブックマークの数が多い「まとめ記事」を紹介しています。

次にすすめているのが「トレンド記事」

ヤフートピックスなどに挙がった注目記事をもとに、自分の意見を述べたブログ記事を書くのです。

その時注目されているキーワードなので、一時的には参照数がグーンと伸びる可能性があります。

ただし、旬のキーワードは廃れるのも速いので、そのニュースが公開されてからどんなに遅くとも10時間以内に記事を書かなければなりません。

競争も多いし、独自性がなければ読んでもらえません。ヤフーニュースのコピペだけなんて、著作権的にも論外です。

いずれにしても、これらは、多くの人が書籍やネット上のレポートで提案しているし、実践している人も多いでしょう。

同書ではさらに、トリッキーな方法として、インフルエンサーに仕掛けることを解説しています。

インフルエンサーというのは、ツイッターなどで大量のフォロワーを獲得している人、つまりネットで拡散力のある人という意味です。詳しくは同書をご覧ください。

あとは、やはりSEOをきちんと行うことも提案しています。

その他、稼ぐキャッシュポイントであるアフィリエイトやアドセンスについての説明ももちろん書かれています。

そして第5章は「書く技術はこんなに人生を豊かにする」

いくらいくら稼ごうというそろばんの話ではなく、人間性を豊かにするという話です。

これはブログにかぎらず、小説など自費出版の勧めなどでもいわれている内容が含まれています。

ただ、自費出版はお金もかかるし、印刷物になることで身構えてしまうかもしれません。より敷居が低いネットのブログで自己実現をしましょうという提案です。

……といった内容で、『武器としての書く技術ー30万人に届けて月50万円稼ぐ!新しいマル秘文章術』は、ブログを書くことによる精神的、経済的、技術的な解説がわかりやすく網羅させていて、全体として著者のブログに対する真面目な取り組みを感じることができる書籍です。

【イケダハヤト関連記事】
なぜ僕は「炎上」を恐れないのか(前)不器用さを逆手に取った“天職”
なぜ僕は「炎上」を恐れないのか(後)人に嫌われることを恐れない
イケダハヤト氏の有料livedoorブログ押しでSo-netブログを思い浮かべた

武器としての書く技術

武器としての書く技術

  • 作者: イケダ ハヤト
  • 出版社/メーカー: 中経出版
  • 発売日: 2013/06/19
  • メディア: 単行本