『夜明けの刑事』水谷豊編放送開始!『相棒』の原点は見えるか?
『夜明けの刑事』(1974年10月2日~1977年3月23日、大映テレビ、TBS)というドラマをご存知ですか。かつて、山本宏刑事役でレギュラー出演していたのが水谷豊。繊細でちょっと感情的な憾みのある若手刑事でしたが、その25年後に始まった『相棒』(テレビ朝日)では、冷静に推理力・洞察力を使って理詰めに事件を解決する杉下右京という当たり役を演じることになりました。さて、ここにどんな共通点があるでしょうか。昨日は、CSの「TBSチャンネル2」の新番組について書きましたが、今日は「TBSチャンネル1」の番組について書きます。
といっても、別にステマではなく、アフィリエイトコードも一切入っておりませんので。
現在、「TBSチャンネル1」では、毎週午前11時から『夜明けの刑事』を放送中です。
ドラマの舞台は日の出署。派手な拳銃の撃ち合いもなく、登場する刑事の役名も比較的ありふれた苗字ですが、その時の世相・流行を取り入れ、そして大映ドラマらしい劇画チックな展開もある、(水曜)20時の番組として茶の間でくつろぎ楽しめるドラマでした。
初期のレギュラー刑事は坂上二郎、石橋正次、鈴木ヒロミツ、藤木敬士、石立鉄男。そして、宇津井健が署長役でした。
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明日の4月2日の第43話から、石橋正次に代わって水谷豊が登場します。
私は水谷豊編のオープニング、鈴木刑事(坂上二郎)と2人で走っているシーンが好きでした。

『夜明けの刑事』オープニングより
詳しくは、YOUTUBEの「夜明けの刑事 『テーマ』『でも、何かが違う』」で検索してください。
埋め込むと誰かが報告して消えてしまうみたいなので。
どちらかというと直情型で喧嘩っ早いけれど、時々思わぬところで情も見せる池原雄介刑事(石橋正次)と、センシティブですがときどき感情を露わにする大胆さがある山本宏刑事(水谷豊)。
このキャラクターは、制作会社も放送局もドラマの内容も全く異なる『飛び出せ!青春』(1972年2月20日~1973年2月18日、東宝、日本テレビ)における、高木勇作(石橋正次)と林雄三(水谷豊)にそのまま重なります。
心を覗かれるのを嫌い、暴力に訴えてでも周囲に身構えながら、一方で有名大学サッカー部の推薦を級友片桐次郎(剛達人)に下手くそな芝居で譲ろうとする高木勇作(第38回)。

『飛び出せ!青春』第38回より
優秀な兄姉の中で劣等感に悩まされる林雄三は、カンニングを計画して、しかもそれを自ら白状します(第4回)。
「そんなのたまたま一致だよ」
と思われますか。
もちろんそうです。ただ、彼らの役者としての当時のキャラクターが、そうした役柄に合っていた、ということもいえると思います。
それが、『相棒』(東映、テレビ朝日)では、冷静沈着に推理力・洞察力を駆使して理詰めで追い詰めていくキャリア刑事(警部)に。みちがえるほど進歩しました。
もちろん年齢からいって重みのある役を演じるのは当然かもしれません。
たとえば、『熱中時代・刑事編』(1979年4月7日~10月6日、ユニオン映画、NTV)などは、「元祖」の教師編の変奏曲的作品で、素朴な若手刑事。試行錯誤を重ねていました。
『刑事貴族2』(1991年4月12日~1992年3月20日、東宝、日本テレビ)『刑事貴族3』(1992年4月17日~1992年12月25日、東宝、日本テレビ)の頃も、ずっこけは少ないけれども、どちらかというと推理力というよりも体当たりの現場主義があっているキャラクターでした。

水谷豊が、“クレバーな仕事のできる奴”を演じたのは、『流れ板七人』(1997年1月16日~3月20日、東映、朝日放送)での天才板前・梨堂竜二役あたりからではなかったかと私は記憶しています。
視聴率はよくなかったようですが、本人は相当気に入っていた役柄らしいので、それが『相棒』でのキャラクターに反映されているのかもしれません。
子役出身の水谷豊の、ブレイク作品といえば『バンパイヤ』(1968年、フジテレビ)で、『傷だらけの天使』(1974年、東宝、日本テレビ)など有名な出演作品も多数ありますが、刑事役にフォーカスしただけでも、その役者としての変遷がうかがえて興味深いと思います。
明日からの『夜明けの刑事』が楽しみです。
といっても、別にステマではなく、アフィリエイトコードも一切入っておりませんので。
現在、「TBSチャンネル1」では、毎週午前11時から『夜明けの刑事』を放送中です。
ドラマの舞台は日の出署。派手な拳銃の撃ち合いもなく、登場する刑事の役名も比較的ありふれた苗字ですが、その時の世相・流行を取り入れ、そして大映ドラマらしい劇画チックな展開もある、(水曜)20時の番組として茶の間でくつろぎ楽しめるドラマでした。
初期のレギュラー刑事は坂上二郎、石橋正次、鈴木ヒロミツ、藤木敬士、石立鉄男。そして、宇津井健が署長役でした。
明日の4月2日の第43話から、石橋正次に代わって水谷豊が登場します。
私は水谷豊編のオープニング、鈴木刑事(坂上二郎)と2人で走っているシーンが好きでした。

『夜明けの刑事』オープニングより
詳しくは、YOUTUBEの「夜明けの刑事 『テーマ』『でも、何かが違う』」で検索してください。
埋め込むと誰かが報告して消えてしまうみたいなので。
どちらかというと直情型で喧嘩っ早いけれど、時々思わぬところで情も見せる池原雄介刑事(石橋正次)と、センシティブですがときどき感情を露わにする大胆さがある山本宏刑事(水谷豊)。
このキャラクターは、制作会社も放送局もドラマの内容も全く異なる『飛び出せ!青春』(1972年2月20日~1973年2月18日、東宝、日本テレビ)における、高木勇作(石橋正次)と林雄三(水谷豊)にそのまま重なります。
心を覗かれるのを嫌い、暴力に訴えてでも周囲に身構えながら、一方で有名大学サッカー部の推薦を級友片桐次郎(剛達人)に下手くそな芝居で譲ろうとする高木勇作(第38回)。

『飛び出せ!青春』第38回より
優秀な兄姉の中で劣等感に悩まされる林雄三は、カンニングを計画して、しかもそれを自ら白状します(第4回)。
「そんなのたまたま一致だよ」
と思われますか。
もちろんそうです。ただ、彼らの役者としての当時のキャラクターが、そうした役柄に合っていた、ということもいえると思います。
それが、『相棒』(東映、テレビ朝日)では、冷静沈着に推理力・洞察力を駆使して理詰めで追い詰めていくキャリア刑事(警部)に。みちがえるほど進歩しました。
もちろん年齢からいって重みのある役を演じるのは当然かもしれません。
たとえば、『熱中時代・刑事編』(1979年4月7日~10月6日、ユニオン映画、NTV)などは、「元祖」の教師編の変奏曲的作品で、素朴な若手刑事。試行錯誤を重ねていました。
『刑事貴族2』(1991年4月12日~1992年3月20日、東宝、日本テレビ)『刑事貴族3』(1992年4月17日~1992年12月25日、東宝、日本テレビ)の頃も、ずっこけは少ないけれども、どちらかというと推理力というよりも体当たりの現場主義があっているキャラクターでした。

水谷豊が、“クレバーな仕事のできる奴”を演じたのは、『流れ板七人』(1997年1月16日~3月20日、東映、朝日放送)での天才板前・梨堂竜二役あたりからではなかったかと私は記憶しています。
視聴率はよくなかったようですが、本人は相当気に入っていた役柄らしいので、それが『相棒』でのキャラクターに反映されているのかもしれません。
子役出身の水谷豊の、ブレイク作品といえば『バンパイヤ』(1968年、フジテレビ)で、『傷だらけの天使』(1974年、東宝、日本テレビ)など有名な出演作品も多数ありますが、刑事役にフォーカスしただけでも、その役者としての変遷がうかがえて興味深いと思います。
明日からの『夜明けの刑事』が楽しみです。