『続・社長外遊記』ロケ地に使われた「丸急デパート」の現在は……
『続・社長外遊記』(1963年、東宝)を収録した『東宝昭和の爆笑喜劇Vol.35』が発売されたのでさっそく鑑賞しました。1963年のゴールデンウィークに公開された『社長外遊記』の続編として、その1ヶ月後に公開された映画です。ハワイロケの多い作品ですが、国内ロケで使われた数寄屋橋にも行ってきました。森繁久彌の社長シリーズは、ひとつの設定で正編続編が作られ、今回は『社長外遊記』の続編です。
![東宝 昭和の爆笑喜劇DVDマガジン 2014年 8/12号 [分冊百科] 東宝 昭和の爆笑喜劇DVDマガジン 2014年 8/12号 [分冊百科]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/61wx7a6U9lL._SL160_.jpg)
前回は、森繁久彌社長の丸急デパートが、ライバル会社の香港進出に刺激され、ハワイに住む旧知の日系バイヤー(フランキー堺)の協力を得てハワイに支店を出すことになったところまで。
今回は、その土地購入に困難が生じ、ライバル会社がハワイの視察にも来て森繁久彌社長らは焦りますが、最後は無事土地の購入に成功します。

今回のマダムズ(『男はつらいよ』でいうとマドンナ)は、新珠三千代と草笛光子。
この2人はよほど森繁久彌と相性が良いのですね。2人とも2作に1度は出てきます。
それではマンネリ化すると考えたのか、今回は森繁久彌社長の娘が中真千子、桜井浩子、岡田可愛、相原ふさ子、上原ゆかりの5人。この後は、娘役が中真千子から岡田可愛にバトンタッチします。
そして、現地のマドンナとして、ハヌナ節子も出演。
この3ヶ月後には『ハワイの若大将』にも出ていますが、新しい人が出てくるのは新鮮です。
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今回のロケ地探訪は、森繁久彌が劇中で社長をつとめる丸急デパートです。
丸急というのは、阪急から考えた名前でしょう。ロケ地は阪急デパートを使っています。
場所は、東京都中央区銀座5丁目にある数寄屋橋(すきやばし)のあった数寄屋通り。もともと外堀に架かっていた橋の名前で、埋め立てられても名称だけは残りました。
国鉄(現JR)有楽町駅東口から、晴海通りを銀座4丁目交差点に向かって歩くと、高速道路をくぐったすぐ右側に数寄屋通りがあり、その入口付近に当時の数寄屋橋阪急デパートがありました。

背後(左側)には都電が写っています。その後ろにある建物は、日劇と朝日新聞社です。
当時の都電といいますと、数寄屋通りー土橋(今の高速土橋インター入口)間を都電が走っていたらしいので、その路線かもしれません。
そして、現在はこうなっています。

残念ながら、数寄屋橋阪急デパートは、ビルそのものがありません。
その後、同ビルは、モザイク銀座阪急という各種商業施設の入ったテナントになりましたが、現在は建て替えの最中でした。
画面向かって左側にあるのは数寄屋橋公園です。埋め立てられたお堀ですね。

公園といってもビジネス街ですから子供向けの遊具はなく、サラリーマンが休んでいる石のベンチと、岡本太郎作の「若い時計台」が建っています。

今はGoogleなどが入っている六本木ヒルズがビジネス街の花形のようですが、この頃はなんといっても銀座でした。
近くには、銀座のビジュアル的象徴である、数寄屋橋交差点と

その先の銀座4丁目交差点があります。

フリーの画像集サイトで「銀座」と検索すると、いちばん多く出てくるのは和光の時計台ですね。

せっかく来たので久しぶりに三越で食事でもしようかと思いましたが、“じぶんどき”で混雑していたので、来た記念に腰を引きながら撮影だけしました。11階からです。

『社長外遊記』『続・社長外遊記』。60年代の日本の喜劇の真髄を実感できると思います。
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東宝 昭和の爆笑喜劇DVDマガジン 2014年 8/12号 [分冊百科]
- 作者:
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/07/29
- メディア: 雑誌
前回は、森繁久彌社長の丸急デパートが、ライバル会社の香港進出に刺激され、ハワイに住む旧知の日系バイヤー(フランキー堺)の協力を得てハワイに支店を出すことになったところまで。
今回は、その土地購入に困難が生じ、ライバル会社がハワイの視察にも来て森繁久彌社長らは焦りますが、最後は無事土地の購入に成功します。

今回のマダムズ(『男はつらいよ』でいうとマドンナ)は、新珠三千代と草笛光子。
この2人はよほど森繁久彌と相性が良いのですね。2人とも2作に1度は出てきます。
それではマンネリ化すると考えたのか、今回は森繁久彌社長の娘が中真千子、桜井浩子、岡田可愛、相原ふさ子、上原ゆかりの5人。この後は、娘役が中真千子から岡田可愛にバトンタッチします。
そして、現地のマドンナとして、ハヌナ節子も出演。
この3ヶ月後には『ハワイの若大将』にも出ていますが、新しい人が出てくるのは新鮮です。
数寄屋橋の阪急ビルは建て替え中でした
今回のロケ地探訪は、森繁久彌が劇中で社長をつとめる丸急デパートです。
丸急というのは、阪急から考えた名前でしょう。ロケ地は阪急デパートを使っています。
場所は、東京都中央区銀座5丁目にある数寄屋橋(すきやばし)のあった数寄屋通り。もともと外堀に架かっていた橋の名前で、埋め立てられても名称だけは残りました。
国鉄(現JR)有楽町駅東口から、晴海通りを銀座4丁目交差点に向かって歩くと、高速道路をくぐったすぐ右側に数寄屋通りがあり、その入口付近に当時の数寄屋橋阪急デパートがありました。

背後(左側)には都電が写っています。その後ろにある建物は、日劇と朝日新聞社です。
当時の都電といいますと、数寄屋通りー土橋(今の高速土橋インター入口)間を都電が走っていたらしいので、その路線かもしれません。
そして、現在はこうなっています。

残念ながら、数寄屋橋阪急デパートは、ビルそのものがありません。
その後、同ビルは、モザイク銀座阪急という各種商業施設の入ったテナントになりましたが、現在は建て替えの最中でした。
画面向かって左側にあるのは数寄屋橋公園です。埋め立てられたお堀ですね。

公園といってもビジネス街ですから子供向けの遊具はなく、サラリーマンが休んでいる石のベンチと、岡本太郎作の「若い時計台」が建っています。

今はGoogleなどが入っている六本木ヒルズがビジネス街の花形のようですが、この頃はなんといっても銀座でした。
近くには、銀座のビジュアル的象徴である、数寄屋橋交差点と

その先の銀座4丁目交差点があります。

フリーの画像集サイトで「銀座」と検索すると、いちばん多く出てくるのは和光の時計台ですね。

せっかく来たので久しぶりに三越で食事でもしようかと思いましたが、“じぶんどき”で混雑していたので、来た記念に腰を引きながら撮影だけしました。11階からです。

『社長外遊記』『続・社長外遊記』。60年代の日本の喜劇の真髄を実感できると思います。