『輝いて生きる』高次脳機能障害のパラリンピック選手から思う事

『輝いて生きる』(クリエイツかもがわ)を読みました。高次脳機能障害になってしまった元競輪選手が、パラリンピックに自転車競技で復活した有名な話が紹介されています。といっても、本書は「交通事故からの復活」という美談にとどまらず、障碍者から伝えたいことや、認識や支援のあり方についても解説されています。

子どもの高次脳機能障害のリハビリ医として有名な、橋本圭司医師(はしもとクリニック経堂)の主宰する、子どもの高次脳機能障害グループ学習会で話題になったことを、これまで2度書きました。

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元競輪選手で現在パン屋さんの多以良泉巳さんや、

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歌手の一ノ瀬たけしさんの話です。

一ノ瀬たけしさんの公式サイトより
その多以良泉巳さんのときに、「もうひとり有名な競輪選手で、いしいまさしさんという人がいて、その人は復帰した」と書きました。
本書『輝いて生きる』は、その石井雅史さんと、お連れ合いの石井智子さんか執筆者として名を連ね、橋本圭司医師がまとめた書籍なのです。

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石井雅史さんは2001年に、ロードワーク中自動車とぶつかり、頭部外傷を受傷。
後遺症として、左下肢の失調、易疲労性、発動性の低下、注意障害、記憶障害、遂行機能障害など、高次脳機能障害が残存しました。
病院の外来診療も手詰まりになった時、石井雅史さんはポツリと、「他には何もしたくないけど、自転車だったら触ってもいいかな」。
そこから、自転車のペダルを漕ぐ目覚ましい回復があり、2008年の北京パラリンピックでは、自転車競技の世界新記録を出して、日本人としてパラリンピックはじめての金メダルを受賞しました。

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……と書くと
「なあんだ、競輪選手が自転車競技に勝つのは不思議ではないし、要するに治ったんだろ」
と思われるかもしれませんが、そうではないのです。
高次脳機能障害が「病気」や「ケガ」と違うのは、元通りにはならないということです。
個々の機能が回復することはあり得るのですが、回復するしないにかかわらず、別の困難が加わるのです。
石井雅史さんは別のレースで、「残り4周」のプラカードを見落とし、1周間違えて銀メダルに留まりました。
金メダルをとったレースの日も、携帯必須の選手証を忘れたそうです。
石井雅史さんの記憶障害は、今も深刻といいます。
金メダルをとったから、めでたしめでたし、という単純な状態ではありません。
ともすれば、障碍を受けると「元に戻る」ということばかりを考えてしまいますが、高次脳機能障害のリハビリの場合、機能回復を目指しながらも、今後残ったり加わったりした障碍と向き合いどう生きていくか、という人生設計の道筋を掃き清める場でもあるのです。
もっとも、高次脳機能障害ではない私たちにしても、いくら頑張ったって、時間の経過とともに病気やケガや加齢などを経験し、機能的には不可逆的に「できなくなったこと」や「困ったこと」が増えてきます。
そうなったときどうするのか。
特別なトレーニングをすれば、不老長寿で頭脳も清明な健康体を永遠に維持し続けられる……というものでもないでしょう。
結局、「高次脳機能障害者のリハビリ」が抱えている問題は、実は私たちを含めた普遍的な人生の取り組みでもあるのです。
本書『輝いて生きる』は、私たちが障碍を知り、障碍者とかかわり、ときには支援することで、どのような「気付き」があるのか、ということが書かれています。
本書『輝いて生きる』には、高次脳機能障害から社会復帰した人の話や、橋本圭司医師の障碍者観なども書かれているので、またいずれご紹介したいとおもいます。
フードコート初体験
私は、おやつ時に、クレープや飲み物をいただいたことはあるのですが、実は先日、初めて食事時にフードコートを利用してみました。
東京大田区の北端であるイトーヨーカドー大森店3階のフードコートには、長崎ちゃんぽんリンガーハット、とんかつ大學、ポッポ/ヌードルキッチン、讃岐うどん麦まる、サーティワンアイスクリーム、クレープ・ジェラートウッフ、マクドナルド、ペッパーランチ、おらがそば、コメダ珈琲などが店を出しています。
いただいたのは、いつもの長崎ちゃんぽんなんですけどね(笑)
複数の人で来て、別の店のものをオーダーしたいときに便利ですね。
雰囲気が、学食を思い出してしまいました。
みなさんは、フードコートを利用されますか。

輝いて生きる
この記事へのコメント
フードコート初体験・・・以前はちょいちょいイオン高知のフードコートを利用していました。最近は行ってません。提供される食べ物はいろいろあっていいのですが、やはりざわざわした雰囲気がもう一つ馴染めません。わたしとしては、「時間がないときに、ちょっと寄る」くらいの感覚でりようできればという感じです。
>同じ受講者が気になりますね。
わたしも受講者を抜け目なく(笑)チェックしましたが、9月3日の違反者講習、数も少なく、ヤンキー系の生活感溢れる女性しかおりませんでした。彼女たちには申し訳ない言い方になりますが、必ずしも健康的とはいえないであろう生活がお肌などにも出ている感がありました。魅力的な女性がもしいたら、「二の矢」も考えたいところですが、なにせ数年に一度の免許センターですから、「チェックだけ」に留まってしまいますね。
>「ながらスマホ」を許せないタチ
わたしももちろん同様です。「ひそ勉」はやってしまいましたが(笑)、講習の2時間があまりに虚無なので、致し方なく・・・といったところです(笑)。しかし高知と東京では免許更新時の雰囲気もかなり違いますね。高知は特に講師が枯れた男性ばかりのような気が・・・。これも数年に一度なので、たまたまわたしが受けた講習の担当者がそうだっただけかもしれませんが、何ともピーヒャララと秋風が笛の音を奏でそうな枯れっぷりの男性しか見たことないのです。
>以来どうも教習所が苦手になり
思いますに、運転を教える教官であればまだやりがいがあると思いますが、免許更新の講習は辛そうだなあと。免許を取ろうという生徒たちはそれなりのモチベーションがありますが、更新講習は誰もが仕方なく嫌々参加しているようですし、講師の方も毎回ほとんど言わずもがなの話をするだけになります。まあ、「更新講習専門」の講師なのかどうかは分かりませんが。
>また彼女に対して腹が立ってきたな(笑)
交通安全協会の件とは関係なく、思い出すと腹立ってくる女性はかなり多くおります(笑)。これもわたしの至らぬ部分でもあるとは思うのですが、しかしどう思い返しても、(そんな女だったのか!)と感じる相手も多くいます。男女として上手くいかなくなっても、良好な関係でいるというのが理想的ですが、なかなかそうはいきません。わたしの方が一切興味を失くすケースも多々ありますし(笑)。だから離婚会見などで、「爽やかさ」をアピールしようとしている人を見ると、つい(嘘つけ!)と悪態をついてしまいます(笑)。もちろん別れても良好な関係をキープする人もいるでしょうが、何でもかんでも綺麗ごとにしようというのは鼻白んでしまいます。 RUKO
たぶん、ほとんどの人は「は?」では?
人間、実際にそうならないとわからないのが
悲しいところです。
夫を見ていると(歳を取るということは)
何処かしら不自由になっていきます。
早いし、それぞれの好みに合ったものが揃うので便利でしたが、最近は全く利用していないことに気づきました。
難しいといいますか、奥が深いといいますか
本人でも なかなか決断できなかったり
鬱々とした日が 続いていくんだなと
思います
いっぷくさんが今回行かれたフードコート
懐かしいです!!!!
大森に住んでいた時に利用していました♪