ヘルプマーク、可視化しにくい障害のある方にも援助や配慮を

先日、目の不自由な方に対する駅ホームでの声かけ・サポートの基本確認 という記事を書きました。
それについて、「目が不自由な場合はわかりましたが、では聴覚障害などわかりにくい障害のある方への対応はどうすればいいのでしょうか」というご意見をいただきました。
今日はそのことについてお答えしたいと思います。

結論から書きますと、私個人の意見ですが、
1.ヘルプマークの確認
2.視覚障害者同様、立ち止まって困っているなら、声をかけてみる
3.電車・バス内で席をゆずる
ということでいいのではないかと思います。
まあ、いきなり「2」は判断が難しいので、まずは「1」でしょうね。
ヘルプマークというのは、障害者など援助や配慮を必要としている人々が、携行によって明らかにするものです。
⇒ヘルプマークをご存知ですか
障害者というのは、四肢の身体障害者や視覚障害者のほか、聴覚障害者、内部障害者、知的障害者など、外から見てわかりにくい障害の人も含まれます。
内部障害というのは、内臓疾患や、呼吸器障害や、がんの切除手術により、人工肛門や人工膀胱をつけている人なども含まれます。
思い当たるところでは、がん、メニエール病、発達障害、認知症、心臓病、かい離性障害、パニック、てんかん、慢性疲労症候群、線維筋痛症、化学物質過敏症、その他難病すべて……
さらに、妊娠初期の方のような、援助や配慮を必要としている方すべてが含まれます 。
ヘルプマークとは
— かえで
外見からは分からない症状を持つひとが使うものです|・ω・)ノ
義足、人工関節、内部障害、難病などなど。あと妊娠初期の方もつけれます〓
妊娠初期って不安定でまだ妊娠を知られたくない人もいるだろうから、これは本当にいいシステムだよね( ??? )
ヘルプマーク良き?pic.twitter.com/sl6FtVtHYd
雑記ブロガー (@marro_n0109) May 6, 2019
最近では、わからず屋が、シルバーシートに座っている若い人に「なんでお前が座っている」と因縁をつけたものの、若い人は実はヘルプマークをつけていたという「トラブル」が、動画に撮られてSNSにアップされたりニュースで取り上げられたりしていますね。
そういう恥ずかしいことにならないよう、ヘルプマークは確認されたほうがいいでしょうね。
ヘルプマークは、たいていは、カバンにつけています。

以前、車内ではリュックは邪魔だという意見の方もおられましたが、手提げかばんではヘルプマークは確認しづらいのです。
リュックと言っても、障害者は通常、山のキャンプに行くような幅広のリュックは使いません。
その人自身が、いちいち脱着ができないし重いカバンは負担があるからです。
ですから私はむしろ、ヘルプマークをつけている方は、確認がしやすいようにカバンはぜひリュックにしていただきたいと思います。
そのへんはご理解いただくしかありませんが、なかなかそういう障害者の事情や気持ちを、理解してもらうのはむずかしいですね。
誰でも元気なうちは、永遠に誰の世話にもならないつもりでしょうが、自分が、いずれそういう経験をするかもしれないということをイメージされるといいのではないかと思います。
ヘルプマークの入手方法
障害者のグループで、いまでも「ヘルプマークの入手の仕方がわからない」という質問を見かけることかあるのですが、たとえば東京では、以下の場所で配布されています。
都営地下鉄各駅(押上駅、目黒駅、白金台駅、白金高輪駅、新宿線新宿駅を除く)駅務室、都営バス各営業所、荒川電車営業所、日暮里・舎人ライナー(日暮里駅、西日暮里駅)駅務室、ゆりかもめ(新橋駅、豊洲駅)駅務室、多摩モノレール(多摩センター駅、中央大学・明星大学駅、高幡不動駅、立川南駅、立川北駅、玉川上水駅、上北台駅)駅務室(一部時間帯を除く)、東京都心身障害者福祉センター(多摩支所を含む)東京以外の全国の状況は、『全国ヘルプマーク・ヘルプカード導入情報』というサイトで詳細に紹介されています。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shougai/shougai_shisaku/helpmark.html より
https://www.skart-tokyo.com/p/18/
なお、ヘルプマークの入手にあたり、障害者手帳等、書類の提出は一切必要ありません。
可視化しにくい障害、聴覚障害について
ということで、ご質問の答えはここまでですが、例に挙げられた“聴覚障害”について補足します。
以前もご紹介しましたが、“聴覚障害”“ろう”“ろうあ”について、簡単にその違いをご説明します。
聴覚障害とは、音声情報を大脳に送るための部位(外耳、中耳、内耳、聴神経)のいずれかに障害があるために、聞こえにくい、あるいは聞こえなくなっている状態で、医学的には25dB以上の大きさの音で、ようやく聞こえる場合を指します。
聴覚障害者は約36万3000人(平成18年度の国の調査)で、31万6000人の視覚障害者より若干多くなっています。
ろう者は、医学的定義では100dB以上の最重度の聴力レベルで、一般的には「手話を母語として使用する聴覚障がい者」を定義しています。
つまり、聴覚障害がより重度で、かつ生まれつき耳が聞こえないか、言語を聞いて身につける幼少期に聴力を失った人がろう者なのです。
そして、ろうあ(聾唖)とは、耳が聞こえず、かつ言語を発声できないことをいいます。
ろうあ者が、どうしてしゃべれないかというと、ほかの人の声が聞こえないため、言葉をマネて習得することができないからです。
ろう者のバス運転士誕生の記事につては、以前書きました。
⇒聴覚障害者(ろう者)バス運転士誕生に3つのリアルなエピソード
聴覚障害関連の情報で、ご参考になれば幸甚です。

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この記事へのコメント
発作とかあるかもしれません。
席を譲るぐらいは、誰でも当たり前に
できるようになりたいですね。
今夜のお記事を拝読させていただき思い返してみれば、わたし自身がヘルプマークを見かけた記憶がほとんどありません。今ままで意識できてなくて気が付かなかったのかもしれないし、必ずしも障害者の方々に満遍なくなく浸透しているわけではないのか、その辺は分かりませんが、時に目の不自由な方を見かけることはあっても、ヘルプマークの記憶がありません。ひょっとしたらヘルプマークの浸透度に地域差があるのかもしれないなどと思ったりしておりますが、社会的にとても大切なことなので、できるだけ多くの障害者の方々に浸透すればいいと思いました。もちろん障害者であるなしに関わらず、ヘルプマークの意味をより多くの人が知ること、これが一番大事ですね。昨日は母の障害者手帳の申請などを行いました。介護保険も含め、どのような認定を受けるか気になるところです。
実は昨朝、母がまた転倒してしまい、額から出血してしまいました。記事での詳細は後日となりますが、体が動けるようになってきただけに、大きな脅威です。師長は「三度目は絶対ないように」と言っておりますが、昨日はいささか途方に暮れてしまいました。病院スタッフとできるだけ連携し、いろいろな対策を考えねばならないと、あらためて気を引き締めております。
・・・
>最初から取り付く島もない態度
わたしはほぼこの態度一択です。薄笑いはわたしもできません。こと営業に対してだけでなく、進学塾へ勤めていた時も、新人の段階から周囲にワザとらしく調子を合わしたりしなかったもので、大変な反発を呼びました。
母と末妹は、はっきりは知りませんが、10歳くらい違うでしょうか。この人の夫は数年前から立て続けに重病に見舞われており、その意味では同じような立場の人間の気持ちもわかる部分は大きいでしょうから、確かに心配してきてくれたのだと思います。実は手術当日、たまたま高知に来ていた大阪在住の次妹と末妹が病院へ来てくれ、突然の大手術で精神的にパニック状態だったわたしは、少なくとも「事情の分かる人たち」と短い時間でも話しすることができ、多少なりとも気持ちが救われたのです。次妹はもともと母と仲がいいので別ですが、わたしとも母ともそりの合わない末妹にもその時は温かい言葉をかけられ慰められ、(今後は今までほどは嫌わなくてもいいかな・・・)とも感じたものです。しかしこの前の電話で、「喋り方だけでも人にストレスを与える」タイプだなと、あらためて認識しました(笑)。ま、若いころより丸くなっているのは事実でしょうが。
RUKO
いまだに 都営の一部で配分したりで浸透してませんね
山手線の一部は優先席にステッカーが貼ってありますが
一部でしかありません メトロや私鉄もしかりです
病後 バス内で体調を崩してから付けるように言われ
付けてますが付けたことで席を譲られたのは2度だけです
どちらも年配の方に譲られました
たとえ優先席でも若い人は PC広げたりスマホに夢中で
譲る気なんかサラサラ無いのが現状です
お年寄りも 僕のところの前に立ち ガンガンバッグを
膝にぶつけてきて 席を譲れよと言わんばかりの行動をします
もちろんリュックによく見えるようにヘルプマーク付けていてのことです
病気前は優先席に近づかなかったのですが
病後 譲ってくれたら助かるなという事もあり
混んでいるときは優先席席側に立つようにしてますが
譲れという態度を取るお年寄りの多さを知って驚きました
お年寄りに譲らない若者の数にはもっとビックリしてます
こういうマークもあるんですね。
赤ちゃんマークは知っていました・・
見つけたらケアしたいと思います。
今度、注意して見てみます。
(半月板損傷と内臓疾患)
その間でシルバーシートの近くに居て席を譲ろうとしてくれた人は6人だけです。男性5人、女性1人でした。
(短距離の場合は直ぐ降りますからと言って座りませんが)
このヘルプマーク知らない人も多いです。
名古屋に行ったときこれ何と言われました、地方はまだまだですね。
ヘルプアークをつけてますが・・・
下り階段や通路などで、これをマークにして
わざとぶつかってくる人がいるんですよね・・・