堀ちえみ、舌がんと食道がんから復帰してテレビ出演が話題に

堀ちえみが『徹子の部屋』に出演。治療や嚥下リハビリの様子を黒柳徹子に打ち明け、ツイッターでは「もらい泣きしてしまうよ」という声もありました。ツイッターのハッシュタグでは「#堀ちえみさん」と敬称付きになっているほどで、多くの人の心を捉えたものとなりました。(画像はYoutubeのLazaro Paisleeチャンネルより)

昨年の病気の報告時点では、舌がんがステージⅣで、かなりまずい状態であることを堀ちえみさんご自身がツイートしており、この日も「生きて戻って来れないと覚悟しておりました」と語っています。
#堀ちえみ 舌がん公表、ステージ4 闘病へ決意 https://t.co/h9XTJdskHy
— 日刊スポーツ (@nikkansports) February 19, 2019
“術後”を思わせるものしっかりとした語り
あ、堀ちえみさんや。
— 紙粘土 (@yumiyumiyumi53) January 7, 2020
頑張りはったなぁ。
綺麗や。
もらい泣きしてしまうよ。#徹子の部屋#堀ちえみさん pic.twitter.com/XgIazE3ZMr
「大変でしたけど、ぶじ戻ってきました」
11ヶ月ぶりの堀ちえみさんの語りは、たしかに“術後”を思わせるものでしたが、決して聞き取れないものではありませんでした。
脳卒中から生還された人とか、強烈な放射線治療を舌や喉に受けると唾液が出なくなり、うまく舌が機能しなくなるのですが、そんな感じです。
治療については、当初堀ちえみさん自身は、痛み止めの化学療法だけを行う平穏死でいい、と考えたそうですが、お子さんたちの意見を聞き、生還できる確率の最も高い治療を行おうと考えを変えたそうです。
家族あっての自分、という考えにたったのでしょう。
ネットでは、闘病や重い後遺症というと、すぐ「無理に生かすな」の大合唱となるのですが、自分や自分の家族の問題としてまじめに捉えたら、そう無責任に「生かすな」という話にはならないと思いますよ。
ポイントは嚥下
堀ちえみさんのリハビリは、嚥下⇒咀嚼、そして発声です。
嚥下というのは、「口の中の食物を胃にのみ下すこと。」(Wiki)と書かれていますが、これはたぶん不正確で、食物以前に、まず口内から絶え間なく出てくる唾液を喉に送る(つまり飲み込む)ことから始まるのではないかと思います。
唾液を飲み込むことができないなんて、そんなことあるのか、と思われますか。
私達が何の疑問も抱かずに行っている「素朴」なことが、その機能を失うとどれだけ大変か。
実は、嚥下というのは、様々な筋肉がバランス良く動くことで成立している実に高度で複雑な機能なのです。
たぶん堀ちえみさんも、最初は口から唾液が漏れていたのだろうと思います。
私も、自分の長男が脳ミソを全部やられて遷延性意識障害になったとき、舌も喉も動かなくなり、必死に嚥下の訓練をしたことを思い出し、胸に迫るものがありました。
私の場合は、ガムをガーゼにくるみ、ガーゼ越しにガムをかませる練習を連日行いました。
それによって、噛む訓練とともに、唾液も出ますから、噛む⇒舌を使って唾液を飲み込む⇒唇も含め口腔全体をバランス良く動かす、という機能回復を狙いました。
ガーゼでくるむのは、もちろんガムを喉に詰まらせないためです。
堀ちえみさんの場合には、ご自身の意識はもちろん正常ですが、「舌の6割以上」を切除して、舌ではないもの(太もも)で補っている状態ですから、また違うご苦労があったでしょう。
闘病者や弱者、被害者を叩くネット民の習い性
#徹子の部屋に出演の堀ちえみさん
— Hiromi?? (@Hiromi_3612) January 7, 2020
昨年 #舌がんステージⅣと診断された
堀ちえみさんが術後初めてのテレビ出演。最近、ネットでは堀ちえみさんに
対して色々バッシング投稿見るけど
今日の番組見てるとやっぱり大病して
戻ってきたんだな!と思いました??#堀ちえみ #徹子の部屋 #舌がん pic.twitter.com/uIpKCmKxoR
ここにも書かれていますが、激励の一方で、病気や闘病に対する様々な中傷ツイートもあったことは事実です。
今回に限らず、ネット民の何がいけないかというと、闘病者、事件の被害者・犠牲者、差別を受ける側の人などを叩くことがお約束になっていることです。
もちろん、意見は多様でいいし、批判精神も表現活動には必要です。
ただし、「悪いことをする」奴と「される」人は、どっちがわるいといえば「する」奴が悪いというのは動かせない前提です。
闘病するのは病気に打ち克つためであり、他人がそこに水を指す必要は全くありません。
その前提にもとる「意見」にどれだけの価値があるのだろうと私は思います。
善悪が逆立ちした見識がヘイトも気にならなくなる
私の話で恐縮ですが、たとえば先日、私の自宅に勝手に入られ、内鍵をつけられた話を書きました。
⇒警察がスルーした「外部者が玄関内鍵を勝手に設置した件」
その法律相談をしていたにもかかわらず、某知恵袋では、便利なものを付けてくれたんだから文句言うな、という意見が書き込まれました。
それって、拉致監禁されても、その間食事を与えられたなら食費が浮いてよかったじゃないか、という論理と同じですよ。
日本人、そこまで落ちたのか、というのが私の思いです。
近隣国の悪口言う前に、まず隗より始めよと言いたい。

Stage For~ 舌がん「ステージ4」から希望のステージへ

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この記事へのコメント
2年後に歌いたいとおっしゃっていましたね。がんばって歌声を聴かせて欲しいです!
壮絶なリハビリをされたんだろうなと思いました。
今年もよろしくお願いします。
年始のご挨拶が遅れ、大変申し訳ありません。
年末年始と明るい話題の少なかったなか、元気な姿をニュースで観て、どれほどの人が感動を覚え、勇気付けられたかと思うと、人間ってすごいなと思います。
同い年なので 私が彼女の立場だったらと思うと
苦しくなることもありました。確かに彼女は 輝いた時代もあって羨ましいと思ったこともあるけれど かなり山あり谷ありでなんで私だけと思われたこともあったかと思います。
私はツイートはしませんが 一時の感情で発声するひと言にもっと慎重になってほしいなと思うことが多々あるんですよね。☆彡
それにしても信じがたい中傷をする人っているものです(ー"ー;)いっぷくさんが玄関に鍵をつけられた話読んでいませんでした。その後何事もありませんか?十分お気をつけ下さい!!