新型出生前診断の「陽性」診断で逆に産むことを決意することもある?

「NNNドキュメンタリーの名作を3分でまとめた動画ダイジェスト」シリーズからシェアします。男の子に知的障害が発症する可能性のある血統の妊婦が、「男の子」と診断されたら堕胎しようと思っていたのに、結局産みたくなって出産したという話です。

『日テレNEWS24公式ページ』がFacebookに投稿しています。
「NNNドキュメンタリーの名作を3分でまとめた動画ダイジェスト」です。
前回は、支援学校出身の全盲夫妻で、夫は弁護士になり、妻は2人の健常児を生んだという「決断」の話をご紹介しました。
⇒『全盲の夫婦がみつけた、家族のかたち』懸念を覆した3つの決断
今回の投稿は、動画を見る限り、妊娠11週ごろのいわゆる非確定検査(それだけでは診断がつかない検査)時点での不確かな性別確認ではないかと思います。
男児にだけ発症する可能性がある※遺伝病※がわかっている血統の女性RYOさんは、兄も弟も知的な障碍があります。
※動画では遺伝病と言っていますが本人は障碍と告白※
そのRYOさんが妊娠しました。
最初の子は、相手の男性と話を詰めることが出来ずに堕胎。
そして、2度目の妊娠。
「今回本当に女の子であって欲しいなという希望で……」(RYOさん)
男の子と言われたら、「堕胎を考えている」と明言していましたが、結果は男の子の可能性が高いとの診断。
「男の子かぁ……」と落胆するRYOさんでしたが、次のシーンではどんでん返しが。
「(超音波)見るまでは、絶対男の子だったら堕胎だなと思ってたんですけど、見ちゃうと、産みたいですけどね」
ということで、結局出産。
「一番大きかったのは(自分の母親の)『生みなさい』という言葉じゃないですか。それって大きな勇気につながって、自分でも産む決断をしたんじゃないかなと思うので……」(RYOさん)
生まれた男児は、今の所、障碍があるかどうかはわかっていないそうです。
人生の重大事で心変わりすることは悪いことではない
この動画のポイントは2点。
1.人生の予定はいざ“その時”を迎えたら変わることがある
2.出産の不安には家族が大切な役割を担っている
ということだと思います。
「1」は、何回も書いていますが、最近流行の平穏死にもいえることなのです。
「重篤な診断や余命宣告があったら、自分は延命はしない」
と、元気なときにはエラソーに宣言している人が、本当にその時、その意見を貫けるかどうかはわかりません。
人間は弱いものです。そういう人は往々にして、「孫がもうちょっと大きくなるまで見届けたい」とか理由を見つけて、人並み以上に延命にこだわってしまうものです。
たとえ、結論として同じでも、大抵の人は“その時”になったら、考えが二転三転することはあり得るでしょう。
しかし、そういう“弱さ”こそ、きわめて人間らしいリアルな心の有り様の表明だと思うので、私はすばらしいことだと思います。
そこで意見をかえたとしたって、別に恥ずかしいことでも悪いことでもありません。
ですから、やれ出生前診断でほとんどが堕胎を選ぶとか、平穏死が増えてくるから無理に延命しなくて良いんだよといわんばかりの最近のニュースは、プレッシャーかけずに本人の自由にさせろよと、ホントにムカッ腹が立ちます。
堕胎しないことや延命することが、まるで悪い事のように刷り込まれることで、判断にバイアスがかかっちゃうじゃないですか。
人の生死ってトレンドで決めることではないと私は思います。
……と、くどく書いていますが、毎回この件では必ずトレンド信者のご意見もあるので、それはそれで大変興味深いものがあります……と書いておきます。
大切なことを決める時に相談できる人はいますか
もうひとつは、私も常日頃から経験していますが、人間というのはなかなか心には決まったことがあっても自信を持って意見を言えないものです。
自分が恥をかくことは大した問題ではなく、それで他人に迷惑をかけたら嫌だと思うわけです。
それが、他力本願というほどではないかもしれませんが、身近に、自分をよく知ってくれる人も自分の本心と同じ方向に発言してくれる、要するに背中を押してくれると、スムーズに結論を出せることがあります。
別に、それがうまくいかなくても、その人のせいにするわけではないのです。
RYOさんは、それが母親でした。
もし、毒親だったらその選択はありませんが(汗)、まあそういう場合は、深い信頼関係を築ける人の目星をつけることでしょうね。
兄弟姉妹、親類、長い付き合いの友人……、誰もいなさそうなら、今まで以上に配偶者を大切にしましょう。
年賀状を何百人に書くよりも、そういう人が最低一人、できれば複数いるといいでしょうね。
大事なことを決める時に、この人が言ってくれるなら、と深く信頼できる人はいますか。
Image by Darko Stojanovic from Pixabay

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この記事へのコメント
人間が勝手に操っていいのかと考えさせらます。
次元が違うもののように思います。
親友に年賀状を出す場合を除いて、
年賀状(だけの人)のリストから
親友に昇格するって、稀ではないでしょうか。
千差万別、色々な考えでの選択がありますね。
RYOさんには質問したい点がありますが・・・
本人が後悔しないことが1番のような気がします。
相談は家族兄弟になると思いますが・・・
最終的には小生の意思を尊重してくれる友人・知人に意見を求める感じかな?
相談する方もされる方も返答に悩みますね!?(=^・ェ・^=)
PS.こり対策のコメントありがとうです。時々実践してみます。
出生前診断では堕胎する人が多いと言われていますが、本当は、たとえ障碍があっても生みたいのに、世間の声を考えて堕胎する人がたくさん潜んでいるんじゃないでしょうか。
早期に診断が付くことによって、決断も早くできることがこの方の場合には良い方向に向かったのでしょうか?
何にせよ産むなら育てる覚悟をもって欲しいです、障碍あるなしにかかわらず。
その1年前に親父が事故で命を落としているもので、『きっと辛いだろうな』思うと言えなかったんですね。
結局は2人の妹に力を借りて伝えました。
こうやって生きているからこそ言えることですけどね(^^;
妻の意見を聞いてみますね。
私と違った考えを持っているもっとも身近な一人ですから。
その通りするかどうかはまた別ですが。
全例が堕胎を選択したと言う事例から何時か障害者全部が出生前にDNA診断出来る事に成ると出生前の生命の選択になる事が恐ろしいです。