改訂版 金持ち父さん貧乏父さん(ロバート・キヨサキ著、 白根美保子翻訳、筑摩書房)

改訂版金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学(ロバート・キヨサキ著、 白根美保子翻訳、筑摩書房)を読みました。「金持ち」になる人と「貧乏」になる人の生き方・考え方について2人の「父さん」を比較してまとめています。

本書は、初版をご紹介したことがありました。
以来、全世界で1000万部、日本国内でも100万部を突破し、51ヶ国語に翻訳、109カ国で紹介されたほど多くの人に読まれ、改訂版が出ました。
著者のロバート・キヨサキさんは、ベストセラー作家であり、投資家、起業家としても実績があります。
本書は、本人をモデルとした日系五世のロバートという主人公と、ロバートの生みの親の「貧乏父さん」と、育ての親の「金持ち父さん」が登場します。
2人の「父さん」の生き方や考え方の違いから、「金持ち」になることと、「貧乏」になる「分かれ道」を示唆しています。
どんな生き方が「金持ち」と「貧乏」の明暗を分けるのか
2人の「父さん」は対照的な生き方や考え方をします。
たとえば、「金は自分で働いただけもらい、生活は背伸びをせず、税金をキチンと払って政府や企業は福祉をちゃんとすべき」というのが「貧乏父さん」。
「金は金に働いてもらい増やし、欲しいものがあったらどうやって買うかを前向きに考え、政府や企業に依存せず自力で人生を支える」というのが「金持ち父さん」です。
「貧乏父さん」は、右肩上がりの福祉国家に生きる真面目な労働者。
「金持ち父さん」は、新自由主義でも勝ち組になる起業家や会社オーナーといったところでしょうか。
たぶん、「貧乏父さん」は日本人のようなので、高度経済成長&終身雇用時代に日本で仕事をしていたんでしょうね。
「貧乏父さん」と「金持ち父さん」は、資産についての考え方が違います。
たとえば、「貧乏父さん」は、サラリーマンとしての実績を作って、頭金をためて、何十年のローンを組んで買うマイホームこそ最大の資産と信じて疑いません。
しかし、「金持ち父さん」は、持ち家ほどリスクのある値段の高い耐久消費財はないと考えます。
2人のうち、学歴がある方は「貧乏父さん」の方です。
「貧乏父さん」は、しっかり勉強すればいい会社に入れるといいます。
「金持ち父さん」は、しっかり勉強すればいい会社を買うことができるといいます。
ブランディングや学閥頼みで学歴を求めるのが「貧乏父さん」、自分の生活の質(能力、知識、技能)を上げる学びの結果として学歴があるというのが「金持ち父さん」です。
「貧乏父さん」は、社会動向に自分の殺生与奪がかかっていますが、「金持ち父さん」は、むしろ社会からの解放として豊かになろうとします。
そして、主人公は、「金持ち父さん」を選び、「金持ち」を学ぶという話です。
6分のにまとめられた動画です。
本書には、「金持ち」になるためには、ファイナンシャルインテリジェンスを高めることって書いてあります。
株、債券、収入を生む不動産、著作権・特許権。
権利収入をうまく利用しましょうということです。
結論としては、お金のために働くな、お金(の悩み)から開放されるのが「金持ち」になる目的だそうです。
オール・オア・ナッシングではない
本書では、対照的に書かれているふたりの「父さん」が、どちらも完璧ということではなく、「この点については『貧乏父さん』の考えを尊重したいが、でもこっちでは『金持ち父さん』にも一理あるのではないか」と思える件があります。
私の意見としては、どちらが正しいかという「オール・オア・ナッシング」ではなく、是々非々でふたりの父さんについて考えれば、自分自身の生き方にいい形で昇華できるのではないかと思います。
とかく我が国は、精神と金銭を区別して、金を要求するのは卑しい人、ゼニカネ抜きで働くのが美しい人、という「イデオロギー」がありますよね。
そういう考えが、ブラック企業をのさばらせるもとになっているのではないでしょうか。
そうかと思うと、金持ちに対する、ヤキモチというか引かれ者の小唄で、金を稼ぐ=タマシイを売る、みたいな意味不明な悪意のレッテルを貼って自分を慰めるとかね。「カネ稼ぐやつは悪いことをヤッてるに決まってる」とか具体的な根拠もないのに悪しざまに決めつけるとか、そういうのは改めたほうがいいと思います。
経済力以前に、根性が貧しいですよ、そういうのは。
「お金は大事だけど、自分は彼らのようにはできない、できないから金持ちになれないんだよなあ」でいいのです。羨ましかったら、ヤキモチなんか焼いてないで、自分も頑張るしかないのです。
ただ、カネを稼いだ人がすべてにおいて正しいわけではありません。
ホリエモンとか、ひろゆきさんとか、ご意見番ぶってますが、言ってることをすべて真に受けないで、是々非々で受け止めたらいいと思います。
いかがですか。みなさんは金持ち父さん派ですか、貧乏父さん派ですか。

改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学 (単行本) - ロバート キヨサキ, 白根 美保子
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この記事へのコメント
中間派ですね。まさに是々非々。
いくらあればお金持ちなんでしょうね???
お金は使うだけ有ればいい*使わなければただの紙切れ;;
(無いものの、負け惜しみ・(^_-)-☆)
今回の地震の状況を見て実感しました
食べて人並みの生活が出来れば満足派です
どうせ自分は貧乏父さんだと己の現状に当てはめて
手に取らなかったですね。
いた人は金持ちという現実が・・・・。
清貧なんて言う単語がそもそもおかしいと。