『透明ドリちゃん』の柿崎澄子さんが還暦

『透明ドリちゃん』の柿崎澄子さんが還暦

柿崎澄子さんといえば、『透明ドリちゃん』(1978年1月7日~7月1日、東映/テレビ朝日)という昭和の特撮ファンタジードラマのドリちゃん役を思い出します。今日で還暦だそうで、今もSNSでは「誕生日おめでとう」の投稿がなされています。

柿崎澄子さんは、1964年10月4日生まれの元女優で、子役として何度かドラマで拝見したことがあります。

彼女は秋田県生まれで、東京都多摩市で育ったそうです。

小学2年生の時に劇団ひまわりに入団し、1978年の特撮ファンタジードラマ『透明ドリちゃん』で、主演の青山ミドリ役に抜擢されました。




その後も特撮ドラマや映画に出演していましたが、いつの間にか引退してしまいました。

それでも、snsに書き込みがあるのは、それだけ根強いファンが多いのかもしれません。

私もその一人かな。

透明ドリちゃんとは



主人公は、小学校5年生の青山ミドリ(柿崎澄子)。

獣医の父親(佐藤充)と母親(吉野桂子)の長女です。

ある日、弟のトラオ(安藤聖一)とともに妖精の国、フェアリー王国に連れて行かれ、ガンバス大王(藤村有弘)に、長い間行方不明になっているフェアリー国の王女ゼリアンとピピル王子として迎えられます。

しかし、それを事実として受け入れられないミドリが拒否すると、ガンバス大王は、透明になれる魔法の玉ドリームボールと、妖精を呼び出せる魔法のベルフェアリーベルを授けます。

そして、「周囲の者に夢と勇気と希望を与え続けること」「妖精界の秘密を他人に知られたらフェアリー王国に帰ること」を条件に、姉弟を人間界へ帰すことに。

2人は、毎回身の回りで起こる数々の事件を、ドリームボールとフェアリーベルで解決していきます。

「ベルカイアルアマサラク、ナイナイパ!!」というのは、ドリちゃんが妖精に変身する時の合図です。

……とまあ、よくある子供向け特撮ドラマですが、なぜ、カルトな作品なのか。

以下は私の意見です。

役者が個性的なのです。

ドリちゃんは、ヒロインですから美人であってほしいのですが、失礼ながら他の子役と比べて、決してルックスを売り物にするタイプではありません。

しかも、走り方がガニ股で格好悪い。お姫様タイプではありません。

弟も、ブサイク。

威厳があるべき国王は、タモリより前から怪しい多国語使いを芸としていた人で、イメージ的にうさんくさい。

ドリちゃんにとって頼るべき父親は、従来のヒロインものでは2枚目の父親であることが多いのですが、こちらも新劇出身なのに佐賀弁が抜けないいかついタイプ。


この方です。若さだよ、ヤマちゃん。

もっと違うキャスティングがあっただろうに、どうして、という人選でした。

ところが、「○○は3日で慣れる」ではありませんが、毎回見ているうちに、この一見適切でなさそうなキャスティングが、強烈な個性に思えてきて、毎回見るのが楽しみになってしまったのです。

気がついたら、私はドリちゃんのガニ股走りを真似するようになっており、当時バイトで教えていた学習塾の生徒たちからバカにされました。

もちろん、中には最後まで役者と設定が噛み合わず、失敗作で終わってしまう作品もありますが、『透明ドリちゃん』の役者たちは、噛み合わせてしまうだけの懐の深さがあったのでしょう。

今も、Facebookの昭和を懐かしむグループでは、定期的に『透明ドリちゃん』の話題が出ます。

私と同じ考えの人が、ほかにもいるのだろうと思っています。

現在YouTubeにも動画を公開中


テレビドラマ史的には、日本で初めての実写魔法少女ものなので、その分野に関心がおありでしたら、ぜひ、BSやCSで放送の際はごらんください。

東映チャンネルでは、一部YouTubeにもアップしています。

『透明ドリちゃん』ご存知ですか。

ふたりだけの秘密 - 柿崎澄子, 安藤聖一, 佐藤允, 吉野佳子, 曽我町子, 安藤一人, 藤村有弘, 藤島くみ, 小牧りさ, 杉義一, 上原正三, 竹本弘一
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透明ドリちゃん DVD-BOX HDリマスター版 - 柿崎澄子, 安藤聖一, 佐藤允, 藤村有弘, 吉野佳子, 曽我町子, 安藤一人
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この記事へのコメント

2024年10月04日 23:22
子役の大成は難しいですな。
2024年10月06日 08:03
題名は知ってたけど内容こんなんだったんだ。
顔の癖(失礼)がある人の採用は作品のアクセントとして(更に失礼)結構重要だったと思う、ある意味リアリズム追求というか。
2024年10月06日 09:20
みなさん、コメントありがとうございます。

> 子役の大成は難しい
大人になったら見なくなったなあという子は多いですね。

> 作品のアクセントとして
このキャスティングでハマった人はいたはずです。