20世紀の51大事件私は目撃した!週刊文春シリーズ昭和(1)狂乱篇

20世紀の51大事件私は目撃した!週刊文春シリーズ昭和(1)狂乱篇

20世紀の51大事件私は目撃した!週刊文春シリーズ昭和(1)狂乱篇(文春e-book)は、文春だからキャッチできた衝撃の証言!と標榜する文春ムックのKindle版です。戦後史を語る上で欠かせない大事件を取材した中での数々のエピソードを収録しています。

本書は、“20正規の51大事件私は目撃した!”というサブタイトルがついています。

今は「文春砲」なんて言われていますが、タイトル通り、51の事件報道を振り返っています。です。

事件を取材したライターが、当時の記事を振り返り、当事者・関係者の証言やエピソードを打ち明けています。

昨今、贔屓のタレントが書かれたことで、悪しざまに罵る人もいますが、田中角栄、渡辺プロダクション、ジャニーズ事務所など、政界・財界・芸能界のタブーを明かし、社会を前に進めたこれまでの功績は歴然としています。

『週刊文春』2000年1月6日・13日合併号/2001年1月4日・11日合併号/などに掲載された記事をまとめたムックです。

本書は2025年2月13日現在、Kindle Unlimited:読み放題のリストに含まれています。

飯星景子はいかにして脱会したか



本書には、たとえば現在も話題になり続けている、旧統一協会(現在は「家庭連合」とも呼ばれます)に関するエピソードがあります。

1992年、飯星景子、桜田淳子、徳田敦子、山崎浩子などの有名人が入信し、韓国のソウルで合同結婚式に参加すると問題になりました。

合同結婚式と言っても、既存のカップルが一緒に結婚式をするわけではありません。

信者男女が集まり、協会側でカップリングして、付き合ってもいない者同士が結婚します。

飯星景子は1991年に統一教会に入信し、1992年には合同結婚式に参加する予定でしたが、父親の説得により脱会しました。

桜田淳子は、信者である姉の影響で19歳の時に入信し、合同結婚式に参加したことで、その後の芸能生活を棒に振りました。

山崎浩子は新体操選手として活躍後に入信。同結婚式に参加しましたが、後に脱会しました。

徳田敦子はバドミントン選手として活躍後、入信して合同結婚式に参加しました。

この一連の出来事は、日本中で大きな話題となり、メディアでも大きく取り上げられました。

その時、作家・飯干晃一は、娘の飯星景子を統一協会から脱会させた話が収録されています。

飯干晃一は、景子が接触していた統一協会幹部を自宅前で待ち受け、一度で取材に成功。

これまで数多くのマスコミが、接触しながら失敗していた接触に成功したといいます。

当時、飯干晃一の手記には、統一協会に関する文献や資料を集め、読み通してきたことが書かれています。

聖書を座右に置き、時には徹夜で読み込んだこともあると。

記事によれば、「その勉強量は、後に膨大な書籍のヤマを見た専門家をして、「これだけ読めば、博士号が取れますよ」と感嘆させたほど」だといいます。

『仁義なき戦い』のアンカーマンライターとして有名な飯干晃一は、残りの半生をかけて戦う相手を統一協会に定めたわけです。

その決意は、飯星景子の脱会に成功した後もいささかも揺るがず、続いて山崎浩子の脱会を我がことのように喜びました。

そして、統一協会に反対する集会があれば、一人の父親として、参加者に連なったといいます。

この「快挙」が、1997年の「青春を返せ裁判」につながりました。

これまでは、壷や、清涼飲料水や印鑑などを買わされたという経済的損失について、被害者が勝訴することがありましたが、「青春を返せ裁判」によって、マインドコントロール自体を違法とする判決が出たのです。

暴きに暴いた事件の数々



それ以外の事件については、本書の目次からご紹介します。

■ニッポン列島震撼事件
連続幼女殺害宮崎勤の家族が嘗めた辛酸
大久保清連続婦女暴行殺人事件 殺人鬼・大久保清と刑務所で面会した20分
山口組VS一和会 私は見た! 元幹部の迷路のような家
百日漂流 佐野三治が怯えた死体を食う魚
戸塚宏が留置場で連続殺人鬼冷血・勝田と腕立て伏せ
オカルト猟奇悪魔払いバラバラ殺人犯人二人の精神鑑定書
グリコ・森永事件脅迫状に犯人の実像
日本人拉致事件 李恩恵を拉致した男は逮捕寸前だった
飯干晃一の宣戦布告 生命尽きるまで「統一教会との死闘」
帰還兵の戦後 横井庄一の遺言は「小動物たちの慰霊碑を」
残置諜者 小野田寛郎少尉^発見の旅』から20年

■テロリズムとその時代
側近が語る 浅沼社会党委員長刺殺の生々しい瞬間
よど号ハイジャック事件 石田眞二機長は大阪で警備員に
三井物産マニラ支店長誘拐事件 日本赤軍関与、私はこうして調べた
アキノ射殺事件 スクープ写真私が撮影した
ペルー日本大使公邸占拠事件 人質たちの後遺症
有田芳生があえて書いた オウム真理教上祐史浩の「闇の顔」
不肖宮嶋、大倉乾吾拘置所の麻原激写! 秘密兵器はベニヤ板

■巨大事故現場は語る
日本航空123便墜落事故 「生存者スクープ」の御巣鷹山凄惨現場
ホテルニュージャパン火災事故 炎上するホテル内部に突入した命知らずのカメラマン
阪神・淡路大震災 宙吊りバスを救った「奇跡の運転手」

■「怪死」ミステリー
いまだ根強い謀殺説 女将は見た 中川一郎の顔に不気味な斑点
M資金詐欺で追いつめられた? 田宮二郎自殺3日前の「会食」メンバー
直撃カメラマンの独白 豊田商事永野会長刺殺 私は撮らなかった
尾崎豊が初めて撮らせた“正面”からの写真
「村井秀夫刺殺の指令なし」でオウム真理教事件の謎未だ深し

■スターの肖像 最後の秘話
百恵・友和の初デートを“演出”した親友の告白
キャンディーズ バックバンドとタイ旅行三泊四日の一部始終
夭逝した美女の俳号は「海童」 夏目雅子は俳句の名人
貴乃花との婚約解消宮沢りえは知らなかった
がん告白から三年逸見夫人が神の手手術は無謀と知った日
宇多田ヒカルの母・藤圭子が引退で「意外な一言」
まき子夫人大反対! 石原裕次郎 手術直後にヨットレース参加
勝新太郎がハワイでふるまった手料理
寅さんが残した肉声 留守電テープ3分初公開
沖雅也の飛び降りを記録したホテル従業員の「備忘日誌」
岡田有希子自殺の一年後 両親は離婚した
美空ひばりの棺に三日間寄り添い続けた島倉千代子

■スポーツ列伝 運命の瞬間
長嶋監督解任 世紀のスクープは電話の混線から
小林繁が初めて明かした 江川卓事件「空白の一日」
運命のドラフト会議 清原ボー然、桑田はそっと部屋から姿を消した
伊達公子を陰で支えたおむすびの達人
東京オリンピック聖火ランナーを拉致した「スクープ合戦」

■醜聞報道の深層
金丸信が私にぶちまけた愛弟子・小沢一郎の非情
三越のドン・岡田茂に挑んだ6人の告発者
「本当の金額は1000万だった」リクルート事件500万円贈賄ビデオ
「獄中」の三浦和義から届いた電報の中身
横山ノックが借りたSMビデオ10本の中身←タイトルだけ見ると下世話そうだが、府知事時代の性加害スキャンダル関連の報道なので重要

■ドキュメント皇室報道
昭和天皇のご病状を明らかにして亡くなった東大教授
美智子皇后結婚5日前の「父娘のキャッチボール写真」
雅子妃の父・小和田恆氏に怒鳴られた私

政治、芸能、スポーツ、社会と多岐にわたる事件エピソードです。

これだけの事件を、文春がマスコミの先陣を切って暴いて明らかにしていったのです。

けっして、芸能人のスキャンダルのみを追うカストリ雑誌ではないんですよ。

この中で、みなさんが印象深い事件はありますか。

20世紀の51大事件 私は目撃した! 週刊文春 シリーズ昭和(1)狂乱篇 (文春e-book) - 文藝春秋
20世紀の51大事件 私は目撃した! 週刊文春 シリーズ昭和(1)狂乱篇 (文春e-book) - 文藝春秋

この記事へのコメント

2025年02月14日 12:01
Take-zeeです、こんにちは!
Seesaaブログに引っ越されたんですね。!
移行Seesaaブログにお邪魔したいと思いますが
大丈夫ですか?