元テレビDさっきー テレビで言えないテレビの話

私が登録しているYouTubeチャンネルのご紹介です。今日は『元テレビDさっきー テレビで言えないテレビの話』というチャンネルです。元番組制作会社のディレクターが、テレビ制作の裏話や、テレビ界を巡るゴタゴタの解説などを行っています。最近は、「テレビはオワコン、時代はインターネット」なんていわれます。
たしかに、私は、テレビは近年全く見なくなりましたが、ネットは365日アクセスしています。
最近の報じ方から、テレビは「オールドメディア」なんて呼ばれることもあります。
しかし、しょせんネットは「ミニコミ」(が巨大化したもの)、テレビは「マスコミ」、などといわれます。
定時に定期的な放送が、スイッチひとつで視聴できるテレビは、メディアとしては信頼と説得力があるかも知れません。
だからこそ、そのテレビメディアのあり方が、近年問題視されているわけです。
ヤラセ、コンプラ、商業主義(視聴率至上主義、スポンサー至上主義)……
いろいろなトラブルが取り沙汰されています。
テレビ局の番組の多くは、下請けの番組制作会社によって作られています。
その制作会社で、ディレクターをつとめてきた、さっきーさんが、制作現場の裏話や、たとえば最近のフジテレビ問題のような、テレビ界のトラブルについて解説しているYouTubeチャンネルが、『元テレビDさっきー テレビで言えないテレビの話』(チャンネル登録者数 11.6万人、533 本の動画、2025年2月10日現在)です。
その、トレンドネタであるフジテレビ問題は、実際にYouTubeでご覧いただくとして、今回は、半年前に配信した、「24時間テレビ 災害級猛暑でもマラソン決行に批判殺到!意地でもやめられない理由 視聴率と寄付金額の◯◯な関係」をご紹介しましょう。
疑問視されている番組の疑問視されているコーナー
24時間テレビは、何年も前から「もうやめろ」といわれています。
とくにマラソンコーナーは、チャリティと何の関係があると疑問視されています。
私も、以前このブログでそれを書いた所、「でも感動するからいいだろう」とのコメントをいただきましたが、あのですね、たとえば障害者の多くは、この番組を嫌がっています。
24時間テレビものすごく嫌いな番組の1つなんだよなぁ。
— やっぱEDMかなーwwwww (@14euY) August 25, 2018
まず海外のチャリティー番組はノーギャラだし、しかも健常者が普通にできることを障害者にやらせて感動すると思ってやがる。しかも障害を持った人の9割が番組のことを良く思っていないんだよなぁ。#24時間テレビ41 pic.twitter.com/mzcla5srMK
なぜなら、不幸な人を意図的に作り出す番組だからです。
つまり、ひとさまを無理やりダシにして、一部の視聴者に、「かわいそうな人達に感動するアタシって心優しくて素敵」という自己愛に浸らせる番組なのです。
近年の猛暑で、なぜマラソンなどという謎の企画が行われるのか。
動画によると、ひとつは、「そんなシぬ可能性がある炎天下だからこそやる意義がある」「境遇が不幸であればあるほどチャンス。シと隣り合わせで走ることにこそ(感動する)意義がある」と解説しています。
番組も残酷ですが、そんなものを喜ぶ視聴者の「感動コジ×」もたいがいにしろ、と思いませんか。
そして、もうひとつの理由は、やはり視聴率です。
動画では、マラソン時をうつすときの瞬間視聴率が、番組全体の平均視聴率と比べても、高くなっていることを数字で示しています。
チャリティの意味があろうがなかろうが、数字のためだったのです。
「いや、視聴率が高くなれば、それだけ寄付も増えるだろう」と思いますか。
実は、寄付総額と視聴率には相関関係がないことも、やはり数字で解説されています。
もっとも寄付が集まったのは、東日本大震災のあった2011年です。
番組の視聴率とは関係なく、国民の意識で寄付の額は変わるそうです。
つまり、躍起になって視聴率を上げなくても、本当にチャリティ目的なら、国民の善意だけで成立するはずで、それ以外の要素はテレビ局側の欲得である、ということです。
なお、この動画ではないのですが、昨年放送された萩本欽一一家の「感動」ドラマについては、萩本欽一の正式な許諾を得ないでドラマ化していたことも、元テレビDさっきーは報告しています。
萩本さんだから許したんだろうけど、勝手に「原作」として使ったら、本来なら著作権侵害で訴えられますよ。
ルールは守らなければ意味はない
宮田笙子(体操選手・飲酒と喫煙でオリンピック辞退)
— ヘルスの高木 (@grandherusu) August 11, 2024
フワちゃん(YouTuber・誹謗中傷で活動休止)
川口ゆり(アナウンサー・不適切発言で事務所解雇)
令和は女性も普通に不祥事を起こして普通に罰を受ける時代になっている。
バカなことをするのは男性のほうが多いと言われる時代も終わった。
この動画では、さらに昨年のオリンピックで、女子体操選手が、喫煙飲酒で選考から外された(表向きは辞退した)ことにも触れています。
一部の識者(国会議員含む)は、「たかが喫煙で騒ぎすぎだ」と言ったことに、元テレビDさっきーは「どういうことなんですか?」と驚き呆れています。
いや、スポーツってさ、そもそも、たかが「0.1秒」や「0.01点」を争うものでしょ。
そこを「たかが(1歳差ならいいじやないか)」といったら、ルールは根本から崩れますよ。意味なくなりますよ。
19歳で飲酒と喫煙は法律違反で、体操の代表選手の規定では20歳過ぎでも禁じられています。
そこを「まあまあいいじゃないか」とやってしまったら、「だったら18歳でもいいだろう、たかが1歳差だ」「いや、それなら17歳でもそこから1歳差だ」となりませんか。
そうやって「たかが」で13歳ぐらいまで引き下げて、いや、さすがにそれは引き下げ過ぎだ、となるかもしれませんが、だったらそんなの恣意的なさじ加減でしかないだろうと。
だから、ルールで決めたことを守れないのはルール違反、それ以外の解釈なしと、動画では結論付けています。
ということで、もちろんご意見は自由ですが、私も全くこの件異論はありません。
元テレビDさっきーさんのチャンネル、ご覧になった方はおられますか。

1989年のテレビっ子 たけし、さんま、タモリ、加トケン、紳助、とんねるず、ウンナン、ダウンタウン、その他多くの芸人とテレビマン、そして11歳の僕の青春記 (双葉文庫) - 戸部田誠(てれびのスキマ)