今回の死亡は乳がん由来なのか、乳がんは完治して別の原因によるものなのだろうか。
いずれにしても、加藤治子さんは、2009年を最後に事実上引退しているので、乳がんであったことは事実なのかもしれない。
加藤治子さんについては、映画、テレビドラマに多数出演しており、その実績は豊富。
昭和のお母さんといわれるだけあって、そのほとんどは「いいお母さん」だった。
報道がまず取り上げているのは、『七人の孫』という、TBSのナショナル劇場、かつては『水戸黄門』がレギュラー放送された時間帯である。
そこでは、森繁久彌を祖父とする、文字通り7人の孫を登場させたが、「親」が加藤治子である。
ここでの出演者、森繁久彌、大坂志郎、加藤治子、そして脚本家の向田邦子は、今度はNET(テレビ朝日)のナショナル劇場でまた仕事をする。
今度は、『だいこんの花』という、5度続いた人気ドラマシリーズである。
その『新だいこんの花』で、加藤治子は、大坂志郎の後添えという役だった。
ストーリーは、森繁久彌と竹脇無我の父子が主人公。森繁久彌は、戦時中艦長で、近所に住むその部下たちを未だに便利に使い振り回している。
一方、竹脇無我は、早く亡くなった母親への思いが強いが、それは加藤治子の2役である。

タイトルの『だいこんの花』とは、「だいこんの花のように清楚で美しかった亡き妻(母)」という父子の思いを表現したものである。
ところが、竹脇無我の前に現れる女性たちは、それとは少し違う人達である。
しかし、外見は違っても、中身は「だいこんの花」であることに気づき、結婚するという話である。
一方、森繁久彌は、亡くなった妻に似ている加藤治子に弱い。
加藤治子は、森繁久彌にいくら振り回されても、おほほと笑っているから、森繁久彌は、ますます亡き妻への幻想を強固にするとともに、大坂志郎夫人に夢中になる。
激情的な役もこなす
映画では、『花いちもんめ』(1985年、東映)という作品に出ている。
これは、アルツハイマー型痴呆症(認知症)になった考古学者(千秋実)の妻の役である。
こちらは、他の作品に比べると、より感情が表に現れた役である。
自分が心臓発作で入院中、夫(千秋実)がボケて、嫁(十朱幸代)とキスをしたことを知り、心臓発作を再発させてしまうのだ。
ボケた老人の夫に嫉妬する。
テレビドラマで彼女が演じる通常のキャラクターでは、「いいのよ、ふふふ」と言って感情を押し殺すのに、何と生臭いキャラクターであろう。
もっとすごかったのは、『死に花』(2004年、「死に花」製作委員会/東映)である。

藤岡琢也が演じる源田金蔵の恋人役だったが、金蔵が亡くなったら、一緒に棺に入って焼かれてしまうのである。
焼いた棺を取り出したら、寄り添うように2人目の骨が入っていたのだ。
これはもう壮絶である。
しかも、実生活で離婚した高橋昌也とのツーショットシーンまであった。
加藤治子さんの、生前のご遺徳をお偲び申し上げます。

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