
永野裕紀子という女優が、1970年代のドラマ全盛時代に活躍していた。劇団ひまわり出身で童顔、華奢ではあるが、決して子役ではなく成人した女優として活躍していた。突然引退し、そのまま人々の話題からもフェードアウトしていた。
それが、近年、BSやCSで過去のドラマほ放送するようになり、またネットの普及で「あの人は今どうしているか」という情報が飛び交うようになり、では永野裕紀子という女優をご存じですか? 永野裕紀子は今何をしていますか? という話になっている。
永野裕紀子は、Wikiによると、1955年6月27日生まれとなっている。
そして、ホームドラマや時代劇の連続ドラマが全盛だった70年代に活躍した女優だ。
たとえば、キャンディのCM(サクマのチャオ)、『水もれ甲介』、映画では市川崑監督の「悪魔の手毬歌」などに出演。
主役級ではなかったが、健康的で明るい役として、ドラマには欠かせない「一輪の花」のような仕事をしていた。
それが、77年に放送された日本テレビ系の「たんぱぽ」を最後に突然ブラウン管から姿を消し「あの人は今...」のような企画にも一切出ない。
そんな永野裕紀子を、少なくないファンが気にしている。
Yahoo!知恵袋には、永野裕紀子さんは今どうしていますか、という質問が検索するとぞろぞろ出てくる。
懐かしドラマや俳優・タレントに関するWeb掲示板では、永野裕紀子に関する消息を尋ねる書き込みをしばしば見かけるが、私もその一人だ。
永野裕紀子について書かれている、あるブログの記事には、かつての活躍を懐かしみ、消息に関心を寄せる思いが切々と綴られている。
まあ、それだけなら個人ブログにはよくある話だ。
ところが、コメント部分を読んでいくと、意外な展開になっている。
女優時代は決別して新しい人生を歩んでいるのか
何と、記事を見かけた「通りすがり」である永野の小学校の同級生が消息を書いているではないか。
そこから一気に彼女の現在についての「調査報告」コメントが続き、現在は環境問題に取り組む運動家・永野ゆき乃、演出家・ナガノユキノとして活躍していることまでが明らかになっている。
ファンが思いを記事として公表し、それを見た多くの同志の一体になった思いが、そこまでたどり着いたということだろう。
インターネットというのは、なかんずくブログというのはこれほどすばらしいものだったのか。
女優が事業や芸術方面に転向するケースはよく聞く。
しかし、社会運動家として原稿を書き講演を精力的に行い、さらに芝居は演出家として活躍するというのは、「健康的で明るい役」の彼女から見ると、失礼ながら想像だにできなかったことである。
それが事実であるのなら素晴らしいことだ。
永野裕紀子、もとい、永野ゆき乃、またはナガノユキノとして、ノスタルジックな番組や取材に一切登場せず、改名まで行っているということは、昔は振り返らず今を生きているということだろう。
それはそれでいい。一ファンとして、現在の活躍を静かに見守りたい。
なお、Yahoo!知恵袋には、岡本信人と結婚したなどと書いている者もいるが、そのような情報はない。
岡本信人と永野裕紀子は、ともに劇団ひまわりの出身で、交際もあったのかもしれないが、その後結婚はしていないようである。

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