泉房穂さんとホリエモン(堀江貴文さん)の論争を解説します

泉房穂さんとホリエモン(堀江貴文さん)の論争を解説します

泉房穂さんとホリエモン(堀江貴文さん)の間で、財務省の責任論をめぐるSNS上の論争が、フォロワーの賛否ポストも含めて話題になっています。どうもポストそのものに対する賛否の論争というより、政治的立場の違いを考えさせられる議論のように思いました。

論争は、所得税の「年収103万円の壁」の見直しをきっかけに始まりました。

泉房穂さんは、財務省解体デモに賛同し、消費税の廃止や財務省の解体を訴えるデモに参加する意向を示しています。

一方、ホリエモンは、このデモを「愚策」と批判。

デモの無意味さを訴え、「お前らが貧乏なのは財務省のせいではない。お前のやる気とか能力が足りねぇからだよ」とポストしました。


すると、泉房穂さんは、ホリエモンの意見に対して、「誰もが努力したから金持ちになれるわけではないし、誰もが高い能力を有しているわけでもない。だから政治が必要なんだ」と反論しています。


これに対して、ホリエモンは、「泉さん文章読めてる?笑」と挑発的なコメントを返し、デモの効果を疑問視しているだけで、政治が貧乏人を救うことを否定しているわけではない、といいます。


つまり、ホリエモンは、財務省へのデモは、政治を変えるだけの効果はない、と言いたいだけだ、といっているのです。

この論争は、SNS上で多くの注目を集めており、賛否両論が飛び交っています。

さて、みなさんは、この論争、いかが思われますか。

努力できるのも「ほしのもと」


ホリエモンの言い分は、その限りでは、そのとおりでしょう。

デモはデモです。それでなにか法案が通るわけではありません。

財務省は、びくともしません。

もっと効果的なやり方があるかも知れません。

それを考えたほうがいい、というふうに善意に解釈すれば、ホリエモンの主張もひとつの見識といえるでしょう。

しかし、週刊誌報道が政権を倒すこともあるように、物事は何がきっかけで動くかわかりません。

財務省が動くかどうかはともかくとして、とにかく、今のどうにもならない状態を、デモという形で表現したいということですから、デモをする気持ちも「無意味」とはいえません。

もし、ホリエモンがデモをする人たちの立場だったら、そんな冷ややかな感想ではなく、もっと具体的な財務省打倒案を出しているはずです。

要するに、ホリエモンは、そもそも政治が貧乏人を救うことに積極的ではないという本音であることを疑わざるを得ないのです。

ホリエモンは結局、自力で努力してのし上がってた奴だけが残ればいい、ということだと思います。

つまり、どちらの主張が間違っているかではなく、成功者の立場(ホリエモン)と、中下級層の立場(泉房穂)の違いだと思います。

泉房穂さんもこうまとめています。


彼の著書や話の中身から察すると、ホリエモンは大変な努力家だと思います。

決して、親の遺産や家柄でイバッているような人間ではありません。

自力で現在を築いた人です。

だから、努力しない奴なんか認めたくない、といいたい気持ちは一面ではよくわかります。

……でもですよ、

やっぱり彼は、中高一貫校に入れてもらった「恵まれた家庭の子弟」であることも事実なんです。

そういう家庭で育つのと、明日の飯に困る貧困家庭で育つ子どもでは、同じポテンシャリティがあっても、世の中の見え方が全く違うんです。

努力の意義も、努力の仕方も、方向性も、人生設計も何もかも変わってくるのです。

だから、「成功者」になる努力ができるのも、天分や「ほしのもと」のおかげなんだ、ということをホリエモンおよびその支持者には理解してほしいですね。

「持たざる人々」も含めて社会は成り立っている


で、私としては、やはりこのポストが至言だと思います。


つまり、貧乏な人のすべてとはいいませんが、志のある人は、「自分」だけに金をよこせというせまい了見ではなく、自分のような層が、出なくなるような社会にしてくれ、といっているんですよ。

ホリエモンは、例によって、ネットを活性化させるために、あえてエキセントリックにモノを言っているフシもありますが、ホリエモンに賛成の方々にはひとこと言いたい。

その方々は、しょせん、富裕層の立場、もしくは優れた遺伝子や環境といった「ほしのもと」にいる自分の立場を前提として、「持たざる人々」に、居丈高に半分的はずれなお説教をしているに過ぎません。

でも世の中は、その「持たざる人々」も含めて、みんなで助け合って成り立っていることを忘れないでいただきたいですね。

さて、みなさんはこの論争、いかがお考えですか。

ニッポン社会のほんとの正体 投資とお金と未来 - 堀江貴文
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この記事へのコメント

2025年03月04日 09:39
おはようございます!
今の時代、議論というよりつぶし合い的な感じがして
仕方ありません。
 トランプとぜねおはようございます!
今の時代、議論というよりつぶし合い的な感じがして
仕方ありません。
 トランプとゼレンスキーがその典型か・・・(^-^)!!