ショートスリーパーの虚実:加藤茶の「3時間睡眠」誰でも可能か?

ショートスリーパーの虚実:加藤茶の「3時間睡眠」誰でも可能か?

加藤茶の驚異的な睡眠習慣が話題になっています。「朝7時まで起きていて10時には目を覚ます」という3時間睡眠の生活というのです。加藤茶さんはこの睡眠パターンを長年続けているとのこと。多くの人が疑問に思ったのではないでしょうか。


もとになった報道は、スポニチの記事です(2025年6月12日 21:05)。

内容を要約します。

加藤茶(82歳)の妻、加藤綾菜(37歳)さんが、YouTubeチャンネル『サウナトトノウ』に出演し、夫の驚くべき睡眠時間について語った。

彼女によると、加藤茶は50年間、朝の7時までテレビを見ているという。そして10時には起きる。

加藤茶はショートスリーパーであり、通常は3時間しか寝ないとのこと。綾菜は、加藤茶が20歳の頃から2~3時間の睡眠を続けており、長時間寝るとむしろ体調が悪化することがあると説明した。

医師からも、「これ以上寝たら逆に死ぬ」と言われたことがあると振り返り、加藤の睡眠スタイルを尊重するようになったという。


これを受けて、多くの人が、「どうしてそんなことが可能なのか?」「私にもできるのか?」と疑問に思ったのではないでしょうか。

ショートスリーパー(短眠者)と呼ばれる人々は、現実に存在するようです。

一般的な人よりもはるかに短い睡眠時間で、健康を維持できる特殊な体質を持っています。

この話題でとりあげられる著名人を、AIアシスタント(Deep sheek)に挙げてもらいました。

・政治家
ナポレオン・ボナパルト:3-4時間
マーガレット・サッチャー:4時間
ドナルド・トランプ:4-5時間

・起業家
トーマス・エジソン:4時間(昼寝を頻繁にとっていた)
スティーブ・ジョブズ:4-6時間
ジャック・ドーシー(Twitter創業者):4-6時間

・芸能人
レディー・ガガ:4-5時間
ジェイ・Z:4時間
ミランダ・カー:5-6時間

しかし、本当にこの方々がすべて、ショートスリーパーなのかは、私は懐疑的です。

腎疾患やがんになってしまったナポレオンとかスティーブ・ジョブズ、認知症になってしまったサッチャーとか、実は「睡眠不足」が原因とも指摘される病気になっている場合もあるからです。

真のショートスリーパーとは、睡眠時間が短くても健康を維持できる人をいいます。

そのてんで、孫のような若い女性と結婚し、今も現役でメディアに登場する加藤茶は、リアルショートスリーパーといえるのではないでしょうか。

ショートスリーパーのメカニズム


ショートスリーパーは、遺伝的に短い睡眠時間で十分な休息が取れる体質ではないかといわれています。

一般的に、成人に必要な睡眠時間は7-9時間と言われていますが、ショートスリーパーは4-6時間、場合によっては加藤茶のように3時間程度の睡眠で平気な人もいます。

この特殊な体質はDEC2遺伝子の変異が関係しているとされています。

カリフォルニア大学の研究チームが2009年に発表した研究によると、この遺伝子変異を持つ人は睡眠時間が短くても、記憶力や集中力のテストで通常の人と同等かそれ以上の結果を出すことが確認されています。

日本では、ホリエモンが「4時間睡眠」を公言しています。

また、ソフトバンクの孫正義氏も、若い頃は3-4時間睡眠で働いていたという逸話があります。

ただし、ホリエモンはまだ52歳ですから、これからもその生活を続けていたら、ナポレオンやサッチャーのようにならないとは言い切れません。

孫正義氏も、その話はあくまで若い頃の話ですから、今も続けていたら、やはりこれからどうなるかはわかりません。、

研究によると、重要なのは、これらの人々のほとんどが「生まれつき」のショートスリーパーだということです。後天的に、睡眠時間を削減してこのような生活を送れるわけではありません。

睡眠研究者の間では、真のショートスリーパーは人口の1%未満とされています。

多くの人が「睡眠時間を削って働こう」と試みますが、遺伝的要因がない限り、長期的には健康に深刻な影響を及ぼす可能性が高いのです。

慢性的な睡眠不足でいわれる悪影響は、

認知機能の低下……集中力、記憶力、判断力の低下、創造性の減少、反応速度の鈍化(運転事故のリスク上昇)
身体的健康への影響……免疫力の低下(風邪をひきやすくなる)、肥満リスクの上昇(食欲調節ホルモンの乱れ)、糖尿病リスクの増加(血糖コントロールの悪化)
心血管疾患のリスク上昇
メンタルヘルスへの影響……うつ病や不安障害のリスク増加、情緒不安定、ストレス耐性の低下

などがあるといわれす。

以前も書きましたが、睡眠不足は、「睡眠負債」として蓄積します。


一方、「寝溜め」という「睡眠の貯金」はできません。

ですから、寝過ぎてもその後の睡眠リズムが狂うだけで、一方寝不足は「睡眠負債」として蓄積するという、睡眠とは実にやっかいな仕組みなのです。

いずれにしても、「睡眠時間を削って生産性を上げよう」などとは考えないほうがいいようです。

真のショートスリーパーでない限り、睡眠時間を削ることは、いずれそのしわ寄せが来ます。

それは、長期的に見て生産性を下げる行為です。

むしろ、十分な睡眠をとることで日中の集中力と効率が上がり、結果として仕事のパフォーマンスが向上します。

質の高い睡眠をとるためのアドバイス


前述のAIアシスタント(Deep sheek)は、「睡眠の「質」を高めることで、必要な睡眠時間を多少短縮したり、日中のパフォーマンスを向上させたりすることは可能」であるとして、いくつかの方法を紹介してくれました。

1. 睡眠スケジュールを一定にする
毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きることで体内時計が整い、睡眠の質が向上します。
2. 就寝前のルーティンを作る
寝る1時間前からはブルーライト(スマホ、PCなど)を避け、リラックスできる活動(読書、軽いストレッチなど)をしましょう。
3. 寝室環境を整える
温度:少し涼しい程度(18-22℃)
明るさ:真っ暗が理想
騒音:静かであるか、ホワイトノイズを使用
4. カフェインとアルコールに注意
カフェインの半減期は5-6時間です。午後2時以降の摂取は避けましょう。アルコールは睡眠の質を低下させます。
5. 適度な運動
定期的な運動は睡眠の質を向上させますが、就寝直前の激しい運動は逆効果です。
6.自分に合った睡眠時間を見つける
数日間(休日が理想)、自然に目が覚めるまで寝てみる
日中に強い眠気を感じないか観察する
その平均睡眠時間があなたにとっての「必要睡眠時間」の目安

この方法で、加藤茶さんのように3時間で平気な人もいれば、9時間必要と感じる人もいるでしょう。

重要なのは「他人と比べない」ことだそうです。

そして、「睡眠は無駄な時間」と考えるのではなく、「健康と生産性の基盤」と捉えましょう。

質の高い睡眠を十分にとることで、かえって日中の効率が上がり、結果として「時間を創出」できるかもしれません。

みなさんのベストな睡眠時間は何時間ですか。

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この記事へのコメント

2025年06月13日 23:02
昼夜逆転の生活をしているので、寝てる時間が昼間なのでちょっとした物音が気になって起きたりしちゃいます^^;
それに、最近近くの駐車場のアスファルトをはがす工事の揺れや音で全然寝られなかったりして…
でも、普段の睡眠時間は5~6時間と言った感じです。
それ以上寝ようとしても、寝られなくなります。
2025年06月13日 23:46
お邪魔しました
2025年06月13日 23:56
6~7時間じゃないかと思いますが必ず1度位トイレで起きるか
眠りが浅くなるのを感じます。
私の場合はそれでもまたすぐ眠れますけど(笑)
最近は若い頃のように長い時間一度も起きずに
ぐっすりと眠ることができなくなったのが残念です。
2025年06月14日 00:22
3時間だとレム睡眠が不足して、記憶の定着がうまくいかない
ように思えますが、大丈夫なのかしら。
2025年06月14日 01:03
ショートスリーパーって、実際は隙間時間みたいなところで寝てるんじゃないかと思ってましたが、本当にいらっしゃるんですね
2025年06月14日 05:31
とても興味深い話題ですね、自身が3~4時間程度しか睡眠がとれないので日中に眠気を催す事が有ります。
業務内容やストレスをはじめとした外的要因によるものと考えていますので、引退するまでは難しいのかもしれません。
ただヒトの睡眠は1.5時間が1セットになっているので3か4.5時間と区切りを付けると寝起きのコンディションが良く、中途半端に5時間寝るよりも4.5時間にした方が却って良い場合も有るようです。
2025年06月14日 05:48
3時間は凄いです。
私は必ず2~3時間に1回目が覚めるのが困ってしまう。そ戸で、寝れなくなって日も合ったりします。そんな日は変な時間に眠くて・・・
それを病院で言ったら無呼吸症候群かも知れないので調べましょう!と言われ、やはりそうでした。今はマウスを付けて寝て、少しは違いますが、癖が付いてるのか、やっぱり目覚めます。前より寝覚めてもまた寝れるようになりました。
時々寝不足気味が続くと体が調整するのか7~8時間寝る事があります。
2025年06月14日 05:48
おはようございます!
nice!です。
そう言えば、何かのオンライン講座で、
お仲間さんがショートスリーパーだと
話していました!
pn
2025年06月14日 06:11
やっぱ遺伝子レベルの話だよね。
2025年06月14日 06:13
私は5時間ぐらい。たまに8時間。寝すぎるとぼーつとします。
年を取ると睡眠時間は短くなるような気がします。3時間は無理。
2025年06月14日 06:25
さいきん、昼寝を加えて一日2度睡眠が出来るようになり、私は
「夜更かししても、早起きが出来る」という、妙な特技が、自然
に身に付きました(笑)。
2025年06月14日 06:51
おはようございます、いっぷくさん。
22時~5時か23時~6時の7時間が理想ですが、なかなかそうもいきません。
2025年06月14日 07:41
愚息が3時間睡眠ですね。私は8時間より多いかな、昼寝もあるし。
もーもー
2025年06月14日 08:40
短時間でも  睡眠の質が 良く  がーーて  寝れることが一番ですが
年と共に  寝る  と言う  体力が 必要で  寝不足だと 頭が痛くなる私  は  寝ないと   なので  最近は  寝たいときは  安定剤に頼って  寝るぞーー  人間人生の半分は  寝てますが  寝る質が  一番たいせつですかね
2025年06月14日 08:46
生まれながらにそういう体質の方がいるんですね。
私は8時間以上は寝てるかなぁ。
まぁ、加齢もあって夜中にトイレに起きることも度々ですけど。
2025年06月14日 09:18
おはようございます・・・(^-^)!!
脳はどのくらい休むと復活してくれるんでしょうね❓
私は浅い眠りで5~6時間かと思いますがいいのかな~。
2025年06月14日 11:13
睡眠を「健康と生産性の基盤」と捉えましょう。

全くその通りですね
2025年06月14日 14:15
若い頃は一日中寝ていられましたが、今はどんなに遅く寝ても6時には目が覚めてしまいます。
これは加齢の影響なのでしょうね^^;
首や腰が痛くて目覚めることもあり、なかなか朝までぐっすり眠れる日はありません。
2025年06月14日 14:39
なるほどと思いました。確かに3時間でいい人もどこかにはいるでしょうが、その後の後遺症が心配ですね。私は10時半に寝て、朝7時に起きますが、寝すぎかもしれませんね^^。
2025年06月14日 14:40
nice!です。
2025年06月14日 14:41
ショートスリーパーですか、羨ましいです。
私はずっと睡眠障害が有って十分な睡眠がとれません。
睡眠導入剤を借りないといつも寝不足状態です。
睡眠の質を上げるための方法を紹介いただきましたが、私には効果が少ないようです^^;
2025年06月14日 15:37
加齢と共に睡眠の質が低下していると感じます。
布団に入って直ぐ3時間は熟睡、その後は浅い?
昼寝はしませんが、平均6-7時間位だと思います。
bgatapapa
2025年06月14日 15:57
niceどすえ~!(^^)!
2025年06月14日 17:06
私の甥は、12時間以上寝ないと体調を崩してしまう体質ときき、
よく、会社に遅刻しているようです。
2025年06月14日 17:50
お邪魔しました。
2025年06月14日 19:10
ショートスリーパー!
時間を有効に使えそうで(# ̄  ̄)σ・・ウ・ウラヤマチイ・・・
2025年06月14日 19:12
僕は6時間睡眠ですね。
2025年06月14日 19:49
人生終わり近くになり自由な暮らしに
認知の始まりかな?1日昼寝を加えると10時間近く
(昼寝はしない日も有りますが)