野生動物の命を前に、私たちはどう行動すべきか?

SNSで大きな話題となった動画をご紹介します。ヘビが小リスを捕まえた際に、母リスが必死に救出したものです。この光景を目の当たりにした時、「カメラを回さずにリスを助けるべきだった」という意見と、「自然の営みに人間は介入すべきではない」というコメントに分かれ、激しい議論を呼んでいます。
そこで、AIアシスタント(Genspark)に質問したところ、この問題は単なる感情論ではなく、環境倫理学や生態系保全の観点から深く考察すべき重要なテーマとのことです。
自然界の母性愛と生存戦略
母リスは自分に何が起きようと、赤ちゃんを決して諦めませんでした??????????
— LU????????? (@LUX_FKD) June 15, 2025
pic.twitter.com/dGTMuArR0X
動画に映った母リスの行動は、野生動物の母性本能と生存戦略の典型例です。Animal Welfare Instituteによると、野生動物の子育て行動は単なる感情ではなく、種の保存に関わる生物学的プログラムです。
母リスがヘビという天敵に立ち向かう行動は、自身の命を危険にさらしても子孫を守るという、進化的に獲得された行動パターンなのです。
このような場面で、ヘビにとっても狩りは生存に不可欠な行為です。
自然界では捕食者と被食者の関係が生態系のバランスを維持する重要な要素となっており、どちらも生存をかけた必死の営みを繰り広げています。
まっぷたつに別れた意見
それに対し、「撮影なんかしていないでリスを助けるべきだった」、という意見と、「ヘビだって生きていかなければならない」という意見がSNSではぶつかりあいました。
人間介入派の論理:「目の前の命を救うべき」
「カメラを回さずにリスを助けるべきだった」という意見の背景には、動物愛護の精神があります。目の前で起きている悲劇を見過ごすことへの道徳的な違和感、そして人間には弱い者を助ける義務があるという考えです。
特に日本では、古来から人間と動物を連続的に捉える文化的背景があり、森林文化協会の研究によると、この考え方は「動物を一方的に一体化して捉える動物愛護」として現れることが多いとされています。動物の苦痛や死に対する共感が、即座に介入行動を促すのです。
非介入派の論理:「自然の営みを尊重すべき」
一方、「自然の営みに介入すべきではない」という立場は、生態系全体の観点から問題を捉えています。
環境倫理学の父とされるアルド・レオポルドの「ランド・エシック」に基づく考え方では、個体よりも生態系全体の健全性を重視します。
人間の介入は、短期的には一個体を救うかもしれませんが、長期的には以下のような問題を引き起こす可能性があります。
1.生態系バランスの破綻: 捕食者の狩りを阻害することで、被食者の個体数が増加し、植生への影響や食物連鎖の崩壊を招く
2.依存関係の形成: 人間の介入が常態化すると、野生動物が人間に依存するようになり、野生本来の生存能力を失う
3.選択的圧力の阻害: 自然淘汰のプロセスを妨げることで、種全体の適応力低下を招く
答えはケースバイケース:状況判断の重要性
それで、Gensparkはどのような答えを出したのか。
実際にこのような場面に遭遇した時、絶対的な答えはありませんが、以下の要素を考慮した判断が求められるといいます。
介入を検討すべき場合
人間活動が原因で野生動物が危険にさらされている場合
絶滅危惧種など保護価値の高い種が関わっている場合
生態系のバランスが既に大きく崩れている環境での出来事
非介入が望ましい場合
自然度の高い環境での自然な捕食行動
介入により生態系により大きな影響を与える可能性がある場合
人間の安全が脅かされる危険性がある場合
では結局どうすれば
日本は、「鳥獣保護管理法」があり、野生の動物には手を付けるなと言われますが、実際には役所に保護の届けを出して、怪我や病気で弱った野鳥などを見つけたら、一般家庭で療養させることはあります。
その場合、人間の手によって世話をしているうちに、野鳥は野生動物として復帰できなくなって、そのまま家飼いになってしまう場合もあるようです。
ただし、野生動物保護センターによると、動物同士の争いによって怪我をしたことが明らかな動物は、助けないそうです。
捕食する動物の側の、機会を奪ってしまうことになるからです。
ということは、やはりこの場合は「非介入」なのかな。
まあ現実問題として、私が撮影者であったとしても、ヘビが怖くて、追っ払うことはできないかもしれません。
欲たかりの人間が仕掛けたワナにかかっていたのなら、外してあげるかもしれませんけどね。
みなさんは、「介入派」ですか、「非介入派」ですか。

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この記事へのコメント
カラスに襲われるキジバトやアオサギ
ヒヨドリを捕まえるオオタカ
公園の池の鯉を捕まえるミサゴなどを見た事が有りますが
襲う方も生きるためにやってる事なので
非介入が普通かと
「非介入派」です。
助けなければかわいそうかもしれませんが、生態系が崩れてしまうのもいろいろ困ると思うので。
生まれたての小さな幼魚が、いともかんたんに中型魚に丸のみされ、
それを大型魚が捕食するといったシーンに出くわします。
人間が水中生物の生態に介入するのは間違いと思うので、
感情抜きで、ありのままを見て受け入れるのみです。
下手に助けて噛まれたりしたら怖いし
アフリカのサバンナで、かわいい草食動物の子供が肉食獣の餌食になる映像がそのまま流れています。
ヘビもリスも野性、ゆえに非介入です。
ウチの猫が襲われたらどんな事をしてても救出します^^
自然界の摂理と思いますから。
自然の営みはハラハラするけど、よほど自分に影響がない限り、そのまま嫌でも見守らないといけないと思っています。そしてそれから私達は学んで行くべきだと思っています。
それは今起きている事を正確に伝える為でもあります。
例えば戦争でファインダーに入っている人が狙われているとしても、撃たれて倒れるまで撮影し続けると言う事です。
血も凍るような思考ですが、それが当たり前なのだそうです。
ヒトが動植物を食べ命を繋いでいるのと同様にヘビもリスを捕らえ命を繋いでいるのでしょうから、それをヒトのエゴで介入するのはどうなのでしょうか。
NHKなどの動物ドキュメントでは自然を大事にする
観点から手出ししないのが鉄則のようです。
でも助けたくなるのも情けです (*^_^*)
心情的には介入したいですが、客観的に生態系を尊重すべきと捉えれば、非介入。
。。。。難しいですね、言うのは簡単ですが、いざ実行となると。。。。
NICEです
個人的には野生動物の営みに介入するのは反対です。
リスは可愛いから助ける、蛇は醜いから退治する、ですか。
これって人間の判断基準ですよね。
これを 人間が見て 助けるか??に 動物の世界があり
人間が介入するのは 良くないと思いますが もしその場にいたら
手を出しちゃうかも しれませんけどね・・・答えは 非介入 ですね
ただ 今は 熊もワニも 人を襲う・・・いやはや、動物生体の崩壊です
しかし、目の前で本文のような事態を目撃したとき、
私の感情を優先することはあります。
「窮鳥懐に入れば猟師も殺さず」と、ことわざにもあります。
組織的に永続的に自然に干渉するわけではありませんので、
生態系にまで影響を与えないとおぼえます。
理屈的には助けないほうがいいのかもしれませんが
感情的には助けたいです。
自然の摂理には非加入派です。
nice!です。
難しい問題ですが、自然界の事は自然界に!
なんだろうな!!って思います。
ヘビは怖いし逃げます。
動画も撮りません。
怖くて逃げます。
ケースバイケースでしょう。感情的には、可愛いものは助けたくなるけど。
自然の摂理にうっかり介入してはいけない場合もあるし。
どうにも手が出せない場合もあるでしょう。
うちの庭でも、ささやかに自然の摂理は働いてます^^
自然界の営みに人間が介入するのはどうかと思います。
人同士の喧嘩なら別ですけどね^^;
と言ったものの、リスが可哀そうで助けたかも(´;ω;`)ウゥゥ
絶対的な正解はない、とのことなので、どちらでもいいのですが、ヘビが諦めて去ってしまい、リスが傷ついたままなら、手当するのはありでしょうね。役所に報告したうえで……
目にしないだけでそこかしこで行われていることですし・・・