宇宙葬:新時代の葬送スタイルのすべて

宇宙葬ってご存知ですか、近年、従来の葬儀の形にとらわれない新しい葬送方法が登場していてますが、その中の一つが宇宙葬です。マスコミで大きく取り上げられたのは、2019年6月に、元プロ野球選手の故・富田勝さんのご遺灰が人工衛星に搭載されたことです。
富田さんの宇宙葬が行われたのが、6年前の6月25日です。
この記事では、宇宙葬の成り立ち、特徴、宗派との関係、費用、現状、そして将来性についてまとめてみます。
宇宙葬の成り立ち
宇宙葬は、遺灰や遺骨の一部を、ロケットや人工衛星に乗せて、宇宙空間に散骨する新しい葬送方法です。
その起源は1990年代に遡り、アメリカの企業「セレスティス(Celestis)」が世界で初めて商業的な宇宙葬サービスを開始しました。
日本では、2017年に「株式会社銀河ステージ」が国内初の宇宙葬サービスを提供。
2019年には、富田勝さんの遺灰が「Elysium Space」社の人工衛星に搭載されて打ち上げられました。
宇宙葬は、宇宙開発技術の進歩とともに、より身近な選択肢として認知されつつあります。
宇宙葬の特徴
スタートレックの生みの親やJFKなどの遺灰を載せて、世界初となる”深宇宙”への商業的宇宙葬https://t.co/nlqEsZDzQ1
— カラパイア@不思議と謎の大冒険 (@karapaia) January 8, 2024
スタートレックの生みの親ジーン・ロッデンベリーやジョージ・ワシントン、JFKなど、330名の著名人の遺灰を乗せたロケットが、8ヶ月の延期の末に… pic.twitter.com/X4UFv4yvSi
1.宇宙空間への散骨
宇宙葬には主に以下の3つの方法があります。AIアシスタント(Deepseek)に3つにまとめてもらいました。
人工衛星搭載型
遺灰を小型カプセルに収め、人工衛星に搭載して地球周回軌道に乗せる。
数年~数十年後に大気圏に再突入し、燃え尽きる。
月面埋葬型
月面に遺灰を運ぶ(現状では民間サービスは少ない)。
深宇宙探査型
遺灰を深宇宙(太陽系外)に向けて打ち上げる(例:NASAの「ニュー・ホライズンズ」計画で冥王星探査機に搭載された遺灰)。
2.遺族への「追悼サービス」
打ち上げ時のライブ配信
専用アプリで人工衛星の現在位置を確認可能
宇宙葬証明書の発行
3.環境への配慮
遺灰は極小量(1~7g程度)を使用するため、環境負荷が少ない。
人工衛星は最終的に大気圏で燃え尽き、宇宙ゴミ(スペースデブリ)問題を引き起こさない設計。
宇宙葬の費用相場
宇宙葬の費用は、サービス内容によって大きく異なるようです。
人工衛星搭載(地球周回)……50~100万円
月面埋葬(将来的なサービス)……数百万円以上
深宇宙探査(例:冥王星以遠)……1000万円以上
※打ち上げ費用の変動や為替レートの影響を受けるため、価格は変更される可能性あり。
「人工衛星搭載」自体は、新たに寺院と付き合いを持ち、墓を作るよりはやすいかもしれません。
ただし、搭載できるのは極小量(1~7g程度)のため、大半はどこかに納骨しなければなりません。
墓を建てるかわりに宇宙に葬るのではなく、灰の一部を宇宙に届けるだけのもので、要するに宇宙には、ほんの一部を分骨するだけです。
それでも、亡くなったご本人がそれを望むなら、意義はあるのではないかと私は思います。
ずっと空で輝いて忘れないで
田淵幸一・山本浩司・富田勝は「法政三羽烏」と呼ばれ3人共1968年のドラフトで1位指名を受ける。
— Larry Spencer (@wildrunner_2510) October 11, 2021
そして3人はプロの世界で羽ばたく訳だが…アマで「三羽烏」と呼ばれた面々全てがプロの第一線で活躍するのは中々無い例である。
※どうも「三羽烏」「BIG○」という名称は個人的に余り良い印象が無い。 pic.twitter.com/1ltBvI04PC
冨田勝さんは、東京六大学大学野球出身で、法政三羽烏として、田淵幸一、山本浩二らとともに華々しくプロ入りしました。
ところが、田淵や山本は、チーム不世出のスターとして打撃タイトルも獲得しましたが、富田勝はベストナイン表彰止まり(←これだってすごいんですけどね)
何より、入団したチームでは、前監督との派閥争いに巻き込まれトレード、巨人では長嶋茂雄監督とうまくいかず、日本ハムでは大沢啓二監督と衝突、中日では、山内一弘監督の起用と自分のコンディションに齟齬があり引退に追い込まれるなど、首脳陣との軋轢で十分に結果を残せませんでした。
そのため、プロ入り時は「法政三羽烏」としてメディアに取り上げられたのに、プロ入り後は、他大学の同期だった星野仙一にとってかわられ、あたかも三羽烏は田淵、山本、星野であったかのように描かれました。
そして、私生活では、当時売れていた歌手の白川奈美と婚約したものの、白川の男性関係が発覚。
それでも、富田は結婚しましたが、結局そのつまずきがあったからか、後に離婚。
富田さんは生前、自らの人生を振り返り、「一度は野球の世界で輝いた。ライバルだった星野仙一、山本浩二、田淵幸一は引退後も(指導者として)活躍したが、自分は忘れられている。空を見て思い出してほしい」と言って、宇宙葬を希望したといいます(https://maidonanews.jp/article/12288694)。
でも、その手続をしたのが、再婚した妻ののん子さんと娘さんだったそうですから、きっと再婚してから幸せに暮らしたのでしょう。
いずれにしても、「ずっと空で輝いていてほしい。富田勝という名前を忘れないで」という、ご本人の気持ちをかなえられるなら、これもまたひとつの葬送方法ではないでしょうか。
ちなみに、この宇宙葬、いったんは国際派女優として注目されながら、男性関係とそれにともなう借金のダーティーイメージを払拭できないまま、志半ばに亡くなった島田陽子さんも申し込んでいるそうです。
宇宙葬以外も含めて、今から考えておられる分骨や葬送はありますか。

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この記事へのコメント
アマ時代に並び称賛されていてもプロに入った後は悲喜こもごもですね。
よっぽど宇宙に夢を持っているか、好きな人ならするのかもですが…
死んだ後のこととは言え、分骨されるのはちょっと…
やはり、一纏めにしてもらいたいな~って思います。
憧れますけどね!
nice!です。
出費の決定は、相当大きな、科学技術への支援にはなっていますね。
今の切り口で、少なくとも今後一考する、私もつもりです!
私はご先祖の納骨堂です。昭和30年代墓から納骨堂に変わりました。妻も入ると言っております。
私は次男なんですが、立派な墓石のある墓を作る気はさらさらありません。
葬式も「小さなお葬式」の家族葬で十分だし、樹木葬もイイかなと。
そろそろ本気で妻と相談しないとなぁ。
地球は 墓仕舞いも 大変な時代 お金があれば なんでもですね
宇宙葬、ロマンチックです。
お空のお星さまになれるんでしょうね・・
でもいつかは地球の引力で地球に流れ星になって
戻ってきますね (*^_^*)!
自分は亡くなったら田舎のお墓に入れてもらいます。
町営の墓地なので墓じまいなどで、
高額な費用などの問題はないそうです。
昔なら考えられなかった
手間もお金もかかりますが、散骨の一つなのかもしれませんね。
私も散骨希望ですがそこまでは・・・^^;
私も山などに散骨してもらえればと思ってます。
墓じまいも増えてますね。私も先日両親の遺骨を樹木葬にしました。
生きている人ができるやり方でいいです。
家族に迷惑かからない様に決めないと駄目ですね。
と伝えると直ぐに墓地の真ん中に納骨堂が建立されて収まっています。
合祀を望まず納めましたので費用は掛かりましたが33回忌までは
指定の棚に収められます、宇宙より私は遺灰を少し駿河湾に流して
世界の果てまで漂いたいですね。