露口茂さん、訃報
俳優の露口茂さんが4月28日、老衰のため東京都内で亡くなったと報じられています。亡くなってから今日の訃報までずいぶん時間が経っていますが、ご本人の希望だったのかもしれません。このブログでご紹介した出演作品を改めて振り返ってみます。
【訃報】俳優・露口茂さん死去、93歳 『太陽にほえろ!』山さん役https://t.co/SdtWLOQk3L
— ライブドアニュース (@livedoornews) September 1, 2025
ドラマ『太陽にほえろ!』で山村刑事を演じ、「山さん」のニックネームで親しまれた俳優の露口茂さんが4月28日、老衰のため東京都内で死去した。 pic.twitter.com/QXUF9jzvgz
露口茂さんといいますと、やはり『太陽にほえろ!』を思い出される方が多いと思います。
清水次郎長の大政のように、刑事たちをまとめ、藤堂係長(石原裕次郎)を支える役を演じました。
山村刑事で印象深かったのは、犯人が、カジッたりんごを土の地面に捨て、それを露口茂演じる山村刑事に拾って食べさせる第23話「愛あるかぎり」(1972年12月22日放送)のシーンでず。
犯人の一人が、山村刑事を挑発するために、食べかけのりんごを地面に投げ捨て、「その食いカスを食ってみろ」と命じます。山村刑事は黙ってそのりんごを拾って食べきるという、印象的なシーンでした。
太陽にほえろ!第23話「愛あるかぎり」
— ちかるん (@busuharu) September 4, 2020
クズ野郎…(??皿?)? pic.twitter.com/YDnfT6G2BE
犯人の人非人ぶりを描くためのシーンですが、この犯人グループの女性は、コント・レオナルドのレオナルド熊夫人ですね。
スクラップ集団
『スクラップ集団』(1968年、松竹)。渥美清、露口茂、小沢昭一、三木のり平の4人が、前職を様々な理由で挫折。大阪の釜ヶ崎と呼ばれるあいりん地区に集まり、4人でスクラップ業を営むものの、方向性の違いで仲間割れ。そこでも成功できなかった話です。https://t.co/w4tWLNaX3c #露口茂 pic.twitter.com/Hq47WaTlWe
— 無明子 (@shirimochigome) September 2, 2025
舞台は、大阪西成区のあいりん地区。
東京・台東区と荒川区にまたがる山谷、横浜の寿町と並んで、日雇い労働者が集まるドヤ街として知られています。
九州炭鉱地帯の汲み取り業者・ホース(渥美清)、大阪のケースワーカー・ケース(露口茂)、ゴミ拾いのドリーム(小沢昭一)は、それぞれの事情から、仕事を続けられなくなり、いわゆる釜ヶ崎といわれるあいりん地区にやってきます。
仕事が上がり、3人が飲んでいる時に知り合ったのが、安楽死を追求して病院にいられなくなったドクター(三木のり平)。
まだこの頃は、がんの告知も一般的ではありませんでしたから、「安楽死」なんて言葉が出てきたのでびっくりです。
ドクターの主導で、4人はスクラップを回収し、処理する仕事を始めます。
いったんはうまくいったかに見えましたが、結局方向性の違いでスクラップ事業は崩壊。
露口茂演じる「ケース」は、あいりん地区の労働者になるという話です。
右肩上がりの始まった、高度経済成長の時代、あいりん地区を舞台に、こういうシニカルで難しい作品が上映されたというのは、当時の映画文化の豊かさや懐の深さを感じました。
松本清張サスペンス 寒流
『松本清張サスペンス 寒流』露口茂、山口崇、梶芽衣子 https://t.co/gIiqS4LJV5 #露口茂
— 無明子 (@shirimochigome) September 2, 2025
「寒流」というタイトルの由来は、サラリーマン社会の派閥、主流派を「暖流」、非主流派を「寒流」と例えたところから来ています。
主流を演じたのは山口崇、非主流派を露口茂が演じました。
沖野一郎(露口茂)と桑山英己(山口崇)は、大学の同級生で、ある銀行に同期入行します。
深慮遠謀に長けた桑山英己(山口崇)は、トントン拍子で重役に昇進。
沖野一郎(露口茂)は、その「おすそ分け」で支店長にしてもらっています。
しかし、懇意にしていた料亭の女将(梶芽衣子)は、山口崇にとられてしまうし、復讐しようといれば、その協力者も山口崇に買収されて計画は失敗。
やはり「寒流」では勝てないのか、どがっかりしていたとき、事情を知った私立探偵(近石真介)が、露口茂に協力を約束して、山口崇に一矢報いる話です。
原作はまだ読んでいないのですが、ぜひ読んでみたいと思いました。
12年前に引退宣言
おそらくは、露口茂さんが、活字ながら最後にメディアに登場したものだと思われますが、『週刊女性』のGW特大合併号(2013年5月14、21日合併号)には、『80年代に輝いていたあの芸能人の「今でしょ!!」』という特集記事があり、露口茂さんご自身のインタビューで近況が伝えられていました。
その4年前の週刊文春が企画した「あの人は今」のインタビューでは、まだ「(俳優は)どうしてもというオファーがあればやりたい」と答えていました。
しかし、この記事では、「元気ですよ、変わりはありません」としながらも、「いえ、役者としてもう1度、ということはとくに考えてはいませんね」と“引退宣言”しています。
「実は、これまでにもオファーはあったみたいだけど、“今のドラマは俺に合う役はないよ”と断っていたんたそう。軟派なドラマに出るよりは、潔く役者として身を引いたんでしょう」(露口家の知人)
この年代で、4年の歳月は大きいのですね。
ということで、みなさんは、露口茂さんというと、どんな出演作を思い出されますか。
露口茂さんの、生前のご遺徳お偲び申し上げます。

太陽にほえろ!1980 DVD-BOX I - 石原裕次郎, 沖 雅也, 木之元亮, 小野寺昭, 下川辰平, 竜雷太, 露口茂
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あの頃映画 「スクラップ集団」 [DVD] - 渥美 清, 小沢昭一, 露口 茂 , 奈美悦子, 笠 智衆, ミヤコ蝶々, 三木のり平, 田坂具隆
この記事へのコメント
若手の刑事たちには、すごく頼れる存在だったなって記憶しています。
老衰、そんなお年だったのですね^^;
太陽にほえろのイメージが強かったです
ご冥福をお祈りしたいっす
93歳は、大往生です。
わたしの父も93歳でした。
年取って、物忘れが激しくなり、まとまったストーリー、いまや
全く記憶亡くなってしまいました。
露口。知人いましたが。
私は、あと1年3カ月で90歳、友人が一人一人少なくなっています
もっとも刑事役の似合う俳優で1位になったことは今でも覚えています。
(2位は石原裕次郎でした)
渋い役者さんですよね。
今のテレビ界では渋い役者さんなどの
出番はなさそうですよね。
若い役者さんばかりで私もドラマは見なく
なりましたね。
入れたつもりが入ってなかったですね。
昭和の名優がまたお一人旅立ちましたか❓
私たちの時代も遠くなっていきます 😂
それ以外は知らないです。
老衰ってだけで大往生だったのかなって思ってしまうのも短絡的だがやっぱ寂しいもんだね。
いぶし銀のように渋くてカッコ良くてハマり役だったと思います。
芸能活動は引退されていたのですね。
太陽にほえろ、もう一度見たくなりました。
お悔やみ申し上げます。
やっぱり、『太陽にほえろ』の山さんですね、ゴールデンタイムのシリアスなドラマ(子供ながらに)がかっこよかった。。。
NICEです
というか映画やTVドラマをほとんど観ないので、
失礼ながら、それしか存じ上げないというのが正直なところです。
改めて、露口茂さんのご冥福をお祈り申し上げます。
あまりTVでは拝見していないです。
問題児の利重剛さんを相手に辛抱強く教育家を演じていました。
ご冥福をお祈りいたします。
太陽にほえろの印象ですね。
ご冥福をお祈りします。
私も卒寿に、人生の整理をする時期が、元気に生きて
時が来たら急いで旅に出るのが希望です。