左側を下にして寝る「左側臥位」の虚実
寝るとき左側を下にする姿勢、医学用語の「左側臥位(さそくがい・ひだりそくがい)」で体の不調が治るという記事が話題です。しかし、私は右が下でないと、胃から逆流しているような不快感があります。本当に左側臥位が正解なのでしょうか。
私は今年の1月に、右側を下にした場合、左側を下にした場合、それぞれのメリットとデメリットを挙げて、「要は、体が欲している方向に寝返りが自由に打てるよう、どちら向きにもゆったり寝られるようにすることが理想ではないかと思います。」とまとめました。
寝るときの体の向き、左が下か、右が下か https://t.co/MMmGpkYAa6
— 無明子 (@shirimochigome) September 25, 2025
ところが、今週の週刊誌『女性セブン』の電子版が、「“左向き”で寝るだけで不調が治る」と断じる記事を公開しました。
“左向き”で寝るだけで不調が治る、ぐっすり眠れるって本当? その理由を医師が解説|女性セブンプラス https://t.co/cGMTqpLrG8
— 赤べコム (@akabecom) September 26, 2025
そこで、改めて、「収集した情報を基に、包括的で医学的根拠に基づいたブログ記事を作成」するAIのGensparkに尋ねてみました。
左側臥位が注目される理由
近年の医学研究により、睡眠時の体位が健康に与える影響が明らかになってきたそうです。
特に、左半身を下にして寝る「左側臥位」には、複数の健康効果が期待されています。
胃酸逆流の軽減効果
最も注目されているのが、逆流性食道炎の症状軽減効果です。東長崎駅前内科クリニックの研究によると、左側臥位では人体の構造上、胃と食道の境目が相対的に高い位置にくるため、胃の内容物が食道に逆流しにくくなります。
これは、たぶん胃の形状が「瀑状胃(ばくじょうい)」といわれるタイプの人だと思います。
瀑状胃は何か、というのを文章で説明することがややこしいので、Googleの画像検索の力をお借りします。
Google検索画面より
瀑状胃のような胃の形ですと、左を下にしても胃液は逆流しませんし、逆に右を下にすると逆流してしまうかもしれません。
ただし、後述するように、瀑状胃ではなく「普通の胃」の人は、右を下にしたほうが胃の内容物は逆流しません。
心臓機能と血流への好影響
国際ハートスリープクリニックの研究では、左側臥位が血流改善に効果的であることが報告されています。体の右側にある大静脈は、全身から集まってくる血液を心臓に送る重要な役割を担っており、左半身を下にして寝ると大静脈が心臓より上にある状態になるため、血液を効率的に心臓まで送り届けられるようになります。
東北大学の研究でも、他の体位に比べて左側臥位で心拍数が減少することが確認されており、これは心臓に負荷をかけにくい体勢であることを示しています。
リンパ系の活性化とデトックス効果
左側臥位は、体内の免疫機能の維持や老廃物の排出に欠かせないリンパ液の分泌を促進するとされています。リンパ液の流れがよくなることで脳内にたまる老廃物も排出されやすくなり、アルツハイマー型認知症の予防に効果があるとする研究も発表されています。
週刊誌は、この「デトックス」や「血流」のところだけに着目して、その健康効果を強調しています。
右向き寝にもメリットがある
しかし、一方で、右側臥位(右向き寝)にも独自のメリットがあることを理解しておくことが重要です。
消化促進効果
胃の形状は体の右側に向かってカーブしているため、右を下にすると胃の出口が下側にくることで、胃の内容物が腸にスムーズに流れるようになります。消化が促進されると、便秘の改善効果が期待できます。
食後の体位として適している
南東北病院の研究では、胃で消化されたものを十二指腸に送り出すのに最適な姿勢は、体の右側を下にして横向に寝ることだとされています。胃がもたれたときは5分以上、体の右側を下にして寝ると改善されることが報告されています。
左側臥位のデメリットと注意点
さらに、左側臥位にはメリットだけでなく、注意すべき点もあります。
体の歪みと筋肉への負担
横向き寝のデメリットとして、体の片側を下に向けることで片側に負担が集中し、圧迫された状態になることが挙げられます。体の片側が圧迫されると、血行不良や筋肉の緊張、体の歪みが生じる可能性があります。
心臓への圧迫
山梨大学の研究紀要によると、左側臥位になると、左の体幹が圧迫されると同時に、心臓も圧迫される可能性があります。これによって心臓の十分な拡張が阻害され、送血量が減少する場合があることが報告されています。
『女性セブン』はセンセーショナルに書きたてていますが、やはり、いいことばかりではないのです。
要するに、睡眠姿勢の選択は、個人の体質や抱えている症状によって異なるという、先日私が書いた結論は、変わっていないとご理解いただいてよいのではないかと思います。。
Gensparkの結論です。
左側臥位が適している人⇒逆流性食道炎の症状がある方、胸やけに悩んでいる方、妊娠後期の女性、いびきや睡眠時無呼吸症候群がある方、デトックス効果を期待したい方
右側臥位が適している人⇒便秘に悩んでいる方、消化不良を感じやすい方、食後すぐに横になる必要がある方、左向きで不快感を感じる方
ということです。
もし、ご自身ができるなら、適度にどちらにも寝返りをうつとバランスが取れますね。
いったん寝たら、朝まで目が覚めない、という場合はむずかしいと思いますが。
みなさんは、どちらを下にして寝るほうがご自身のコンディションにあっていますか。
![女性セブン 2025年 9月25日・10月2日合併号 [雑誌] 週刊女性セブン - 女性セブン編集部](https://m.media-amazon.com/images/I/61wH0mKterL._SL500_.jpg)
女性セブン 2025年 9月25日・10月2日合併号 [雑誌] 週刊女性セブン - 女性セブン編集部
この記事へのコメント
基本体にまかせていますが、左向き、右向きにしても長い時間寝れません。一番よく寝れているのは、上向きですね。
記事のような特性もなく、寝るときに姿勢は考えたことはありません。
尤も、寝てしまったら全然目が覚めないので、寝返りとかをうってるのかもしれませんが…
何も問題なしです。にゃんこもそれに合わせて、右側に添い寝でした。
逆流性食道炎気味だと左下が良いのですね。女性セブンを拝見するといい事ばかり書いてありましたからちょっと意識してやってみます。
眠るときは消して、左向きに変えてから、
最終的に仰向けで寝ます。
電動ベッドなので、仰向けで眠るように
波を打っていますので。
nice!です。
今年は夏暑いので。冷たい物を夕食時、極力摂取をしない
ように注意した上で、掛布団、毛布等は何もかけないで私
は、自由に寝返りを、うてるようにして、寝ていました。
なんとなくその日の体調に合わせてたのかなぁとも思います
病院では 食後は 左側臥位が 基本でしたが・・・
今は 別途アップも 自動でできるので 好きな体制が 一番ですね
昔は 腹臥位 を推奨してましたが 今は禁止です 色々ですね
左下では寝心地悪いです。
自分の寝相は想像すら出来ません。
仰向けで寝れないのが辛いですけど....
左側を下にした方が良い事は知っていました。
それが正当な寝方かも知れませんが、癖になって居るのは右側したです。
しかし、大体ゴロゴロしてるので寝付いた時はどっちだか不明です^o^//
骨格や筋肉に与える影響を考えると、どちらか一方ではなくて左右均一というのが良さそうに思います。
逆流性食道炎になったことがあって、それ以来、右を下にします。左が下だと逆流しますね。