GmailのPOPサポート終了で何が変わる?IMAPとの違いと今後の対策を解説
Googleが、GmailにおけるPOP方式を利用した他社メールサービスの連携機能を、2026年1月に提供終了する方針を明らかにしました。これに伴い、一部のユーザーの方のメール利用方法に変更が生じる可能性があります。今回は、POPとIMAPの違い、この変更が及ぼす影響、そして私たちが取るべき対策についてまとめてみました。
Gmailの現状と変更点
私はGmailを、2004年のサービス開始時から利用しています。
Gmailは現在、世界で18億人以上のアクティブユーザーがいると言われ、メールサービス市場で約29.8%のシェアを占める巨大なプラットフォームです。
多くの企業や商店でも連絡先として採用されており、その信頼性の高さが伺えます。
そんなGmailにおいて、2026年1月以降、以下の2つの機能のサポートが終了します。
1.POP接続機能……他社のメールアカウント(例えばYahoo!メールなど)から、Gmail上でメールを受信する機能です。
2.Gmailify機能……他社のメールサービスに、Gmailの優れたスパム対策や受信トレイの整理機能を提供する機能です。
つまり、Gmailは「POP」という古い通信方式のサポートを打ち切り、より現代的な「IMAP」という方式のみをサポートする方針に切り替わるということです。
POPとIMAP、何がどう違うの?
これは困る人が結構でてくるのでは?
— 一般市民 (@_namaken) October 4, 2025
2026年1月からGmailの仕様変更。Gmail でPOP を使用してGmail以外のアカウントのメールを確認できなくなる模様。以後はIMAPのみサポート。https://t.co/fGgf3zzuFZ
POPとIMAPの根本的な違いを整理します。
POP(Post Office Protocol)は「メールをダウンロードして管理する」方式
POPは、郵便局に例えることができます。
メールサーバー(郵便局)から、ご自身のパソコンやスマートフォン(ご自宅)にメール(手紙)を一括でダウンロード(受け取り)するイメージです。
特徴……メールは基本的に手元の1台の端末に保存されます。サーバー上にメールを残す設定も可能ですが、多くの場合、ダウンロードするとサーバーからは消去されてしまいます。
メリット……インターネットに接続していなくても、過去にダウンロードしたメールを読むことができます。
デメリット……複数の端末でメールを同期できません。例えば、パソコンでメールを読むと、スマホではそのメールが消えている、といったことが起こり得ます。また、端末が故障したり紛失したりすると、メールデータを失うリスクがあります。
IMAP(Internet Message Access Protocol)は「メールをサーバー上で管理する」方式
IMAPは、クラウド上の金庫に例えられます。
全てのメールはサーバー(クラウド上の金庫)に保管されたまま、パソコンやスマホなどの端末からその内容を「見る」ことができます。
特徴……メールの本体は常にサーバー上にあります。既読/未読の状態やフォルダ分けなどの情報も、全ての端末で同期されます。
メリット……複数の端末で同じメール環境を実現できます。スマホで受信したメールをパソコンで確認し、既読にすればスマホでも既読になります。端末を買い替えても、設定をすればすぐにこれまでのメール環境が復元されます。
デメリット……常にサーバー上のデータを参照するため、ある程度の通信容量が必要です。また、サーバーの容量制限に注意する必要があります。
現代では、1人がスマホ、パソコン、タブレットなど複数の端末を使い分けることが当たり前になっています。その点で、IMAPのほうが私たちのライフスタイルにより合った、便利で安全な方式と言えるでしょう。
他社メールサービス(Yahoo!メール、Outlook)はどうなる?
では、Yahoo!メールやOutlook.comなどのユーザーは、この影響を受けるのでしょうか?
Yahoo!メール……現時点では、POPとIMAPの両方のサポートを継続する方針のようです。しかし、セキュリティ強化の一環で、海外からのアクセス制限が強化されるなど、環境は変化しています。これを機会に、IMAPへの移行を検討されることをおすすめします。
Outlook.com / Outlook 365……マイクロソフトも現状、POPとIMAPの両方をサポートしています。新しいOutlookアプリは、GmailやYahoo!メールなど、さまざまなサービスをIMAPで統合管理できる優れたツールです。
ですから、Gmailがサポートを終了するのは「Gmailが他社メールをPOPで読み込む機能」であって、他社メールサービスそのものがPOPを止めるわけではありません。
ただ、時代の流れは確実にIMAPへ向かっていると思います。
今すぐできる対策とIMAPへの切り替えメリット
Gmailで他社メールをPOP取得している方は、2026年1月までにIMAP方式に切り替える必要があります。
不安に思われる方は、できるだけ早めに対応されることをおすすめします。
具体的な確認と変更方法
パソコン版のGmailにログインし、「設定」(歯車アイコン)→「すべての設定を表示」→「アカウントとインポート」→「他のアカウントでメールを確認」という項目をご確認ください。ここに、現在POPで取得しているメールアカウントが表示されているはずです。こちらから設定の変更を行うことができます。
IMAPへの移行で得られる大きなメリット
IMAPに移行すると、先ほど述べたように複数端末での同期が可能になるだけでなく、データの安全性も高まります。
今こそ、より良いメール環境へアップグレードを
GmailのPOPサポート終了は、一見すると不便に思えるかもしれません。
しかし、これはより現代的で安全なメールの利用方法へ移行する、良いきっかけと捉えることができます。
POPは、主に1台の端末でメールを管理していた時代の方式です。
IMAPは、複数端末をシームレスに使いこなし、データをクラウドで守る、現在のスタンダートな方式です。
設定の変更に不安がある方は、各メールプロバイダーのサポートページを参照いただくか、身近に詳しい方がいらっしゃれば相談してみてください。
この機会に、より快適で安心なメールライフを送るための第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
もうIMAPには対応されていますか?
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この記事へのコメント
容量が大きいからという理由で、友人から作っておいた方が良いよって事でアカウントだけ作りました。
OutlookもYahoo!メールも実質使用してるわけではなく、goomailを使っていたのですがサービスが来年2月で終了になってしまうので現在それに代わるメールアカウントを思案中です。
IMAP形式だと、いろんなメールを統合出来て便利なのですね。
nice!です。
あちこちに登録した記憶無いのに迷惑メール来てたのはこのシステムだからかもしかして(^◇^;)
仕事を辞めてから、基本的には、し無くなりました。
IMAPの方が複数の機種(スマホ、PC)で同じ情報が見られるので利便性が高いと思っています。
たいへん勉強になりました。
m(__)m
NICEです
どうして変えるのか?POPでいいのに。めんどくさ、と思ってメーラーの設定を変えました
その違いがよくわかる解説ありがとうございました(^-^)
けど、よくわかりません・・・
5年前にLINEを使ってからメールはしなくなりましたね~
ただPCでは使いますが 😂
GメールもYメールも使っているので、変更方法コービーさせて貰いました。
そう言えば、一緒にしませんか? 的なメールが来てました。
使えなくなる時・終わり時?