戦後史の激動

私はこのブログで、SNSからトレンドを拾い、その概略をまとめつつ、自分の意見や経験を交えて発信しています。しかし、SNS上では賛否以前に前提となる事実が異なる投稿が少なくありません。今回は、ネガティブな話題になりますが、目についた3つの「事実誤認」「デマ」を取り上げ、xAIのGrokを活用しながら検証してみます。

「不法な土葬墓地」を推進？

選挙中の宮城知事「土葬作るはデマ」　自身への中傷に法的措置を表明 https://t.co/Kkc63k47LU

— 朝日新聞(asahi shimbun） (@asahi) October 20, 2025

Grokの分析によれば、村井知事は2024年10月の県議会で、イスラム教徒（ムスリム）など宗教的理由で土葬を望む人々向けに、県内で土葬可能な墓地の整備を検討すると表明しました。

これは、インドネシアなどからの外国人労働者受け入れを進める中、人手不足解消や将来的なニーズに対応するための政策でした。

しかし、反対意見が強まったため、知事は2024年9月18日の県議会で「白紙撤回」を宣言。

市町村からの同意が得られなかったことや、2025年10月26日投開票の知事選を前に争点化を避けるためでした。

撤回後、「検討すること、もうない」と強調しています。

にもかかわらず、知事選で一部の新人候補（元自民党参議院議員で現参政党公認候補）は、村井氏の写真を使用し、「宮城県をザンビアのホームタウンにする」「メガソーラー大歓迎」などと、本人の公約や訴えとは異なる内容の情報を発信する投稿。

さらに村井知事への支持を表明した議員などに対し、「シね」といった投稿を繰り返し、「村井知事が再び土葬を推進する可能性がある」が、土葬は法律違反だというポストも目立ちます。

村井知事は、10月20日のYouTube動画で、「デマや中傷に憤り、法的措置を検討する」と表明しました。

事実のみで判断しますと、まず、公約していないことをあたかもしているように喧伝するのは公選法違反の疑いがあります。

知事が当選したら、公約を破って土葬を行うかもしれない、と心配する向きもあるのですが、そもそも日本には土葬を全国一律で禁止する法律はありません。

げんに、私の祖父も土葬でした（宮城のお隣の県ですけど）。

もちろん、イスラムではなく、日本で最もポピュラーな浄土真宗本願寺派です。

昭和30年代ですが、墓地埋葬法は1948年施行ですから、令和の現在と同じ法律のもとでの埋葬です。

ですから、法律がない以上、いずれにしても「法律違反」というポストは事実誤認。

私は宮城県の村井知事とは政治的スタンスは少し違うと思いますが、いくら何でもこれは酷すぎる。いつからこの国はこんなにモラルが崩壊してしまったのか。 pic.twitter.com/6b0O88CccF

— 杉尾ひでや 参議院議員【公式】 (@hideyaemma) October 24, 2025

そして村、「シね」といった投稿を繰り返すのは脅迫や侮辱罪に問われる可能性があります。

中国人留学生の東大入試が「中3レベル」騒動

デマを撒くのも騙されるのもやめようね。 pic.twitter.com/GghDne0zSC

— carport (@Z1000D) October 19, 2025

サンミュージックの、インフルエンサータレントであるフィフィが主張した、「中国人留学生の東大入試が中3レベル」という説を、ChatGPTの説明で否定するリプライが投稿されています。

添付画像では、留学生入試が日本語・英語・専門科目で高校レベルの難易度を持ち、合格率は10-30%と説明され、記事内容が批判されています。

国際学生向けの統一試験EJUは、日本語能力や基礎学力を評価するもので、日本人受験生とは別枠で募集されます。

したがって、入試レベルの高低にかかわらず、そもそも日本人との競合は基本的にありません。つまり、日本人受験者が不利になるわけではありません。

難易度は、主観も絡むため一概には言えませんが、EJUは高校レベルの学力（例：JLPT N2/N1相当）を想定しており、中3レベル（中学卒業程度）は超えるとされる内容です。

Grokの検証でも、「入試制度で中国人を優先させる」といった主張は根拠薄弱で、移民政策反対の論陣で利用された誇張と結論付けられます。

移民の賛否がどうあろうが、事実に基づいた議論が求められるのは言うまでもありません。

私もやられました。
留学生優遇デマをながしたのでしてきしたら、逆ギレリプが返ってきて、数字が違ってると指摘したらブロック。
相手のいうことに耳をかさない。

《本誌のアカウントも》小野田紀美氏　Xで“ブロックされた”報告続出、広がる困惑…本誌の問い合わせに事務所は“取材拒否”（女性自身）…

— 有馬哲夫 (@TetsuoArima) October 23, 2025

今の大学は、たとえば私が学部の現役だった1980年代よりも単位取得はむずかしくなっています。

入試で下駄を履かせてもらっても、学力が大学生の水準にないと、結局、東洋大学で半分も単位を取れず除籍になった「19.2秒の人」のようになってしまうだけでしょう。

こども家庭庁の予算は「無駄」か

へずまはまず勉強して知識を養え

子ども家庭庁を潰したら子育て世帯に直撃すんねんぞ？
ここのどの予算が無駄やねん
ほぼほぼ実補助の予算や

日本で一番無駄なのは無知なインフルエンサーが情弱を煽るだけのこんなポストや https://t.co/H0Otc2HLAh pic.twitter.com/8aT7Afy9Kb

— カズー (@a_tzv8) September 16, 2025

こども家庭庁バッシングが続いてますよね。三原じゅん子前大臣のせいもあるのかな。

2025年8月頃から、SNSで「予算が7兆円を超え、無駄遣い」「廃止すれば財源が浮く」といった投稿が広がり、「7兆円を無駄にした」という誤解が生じています。

特に「新生児1人1000万円を配る方が安い」といった極端な主張も見られます。

つまり、こども家庭庁は何もヤッてない、存在自体が無駄だと決めつけているのだと思いますが、それはもうデマです。

2026年度の概算要求では、こども家庭庁の予算は約7.4兆円（東京新聞デジタル、2025-08-29）とされていますが、これは、子育て支援（保育所・幼児教育）、児童虐待防止、地方自治体への交付金などに充てられています。

公式noteやウェブサイト（www.cfa.go.jp）では、予算が社会課題解決に使われ、「はじめの100か月の育ちビジョン」や「こどもまんなか社会」の実現が目指されていると説明されます。

緊縮財政と増税が続く中、7.4兆円を「無駄」と決めつけるのは簡単ですが、具体的な不正や損失の証拠は見られません。

Grokの分析でも、予算執行に問題があるとの公式報告はなく、むしろ児童福祉や教育環境改善に寄与しているとされます。

予算の有効性は議論の余地があっても、さすがに「無駄」と一括りにするのは短絡的だと感じます。

事実確認は必須の時代に

残念ながら、昨今のネットの投稿は、この程度の低級なものが多く、また少なくない人がそれを鵜呑みにして完結してしまう残念な事態となっています。

そこで、今回は反証にGrokを活用しましたが、目的は、専門家でなくても、専門書がなくても、簡単なファクトチェック（事実確認）なら誰でもできる、ということを示してみました。

AIには得意不得意がありますが、Grokに限らず他のツール（例：Google ScholarやJSTAGE）も活用可能です。

ただ、Grokは無料で深掘りもできるため、初心者におすすめです。

ま、これだけ書いても、信じてるやつには無駄なんだけどね。

それだけ、デマや事実誤認が拡散する背景には、感情や政治的意図が絡む場合が多く、バイアスがかかってしまうということです。

批判と、デマゴギーに基づく中傷は全く異なるものです。

みなさんは普段、情報の真偽をどうチェックされていますか？


釣られたら恥ずかしい　ネットのデマ１５０★いったん流れたデマは修正されずネットで広まる★真相やネタ元を辿る★貴方は既にダマされている - 鉄人社編集部