鳥取不審死事件、「毒婦」が次々と男性を死に至らしめた謎
上田美由紀元死刑囚が、デイリー新潮で取り上げられていました。改めて鳥取不審死事件を『マンガ「獄中面会物語」』で深堀りしましょう。本書の著者は、2004年~2009年にかけて起こった6件の連続不審死事件による死刑囚に直接面会して話を聞いています。
デイリー新潮の記事はこちらです。
被害者に「26歳です」とウソを…09年「鳥取連続不審死」元死刑囚 “自衛隊員と幸せな結婚をした女”はなぜ死刑に至ったのかhttps://t.co/3HvJvdgZiH#デイリー新潮
— デイリー新潮 (@dailyshincho) November 1, 2025
そして、この上田美由紀元死刑囚と面会して、その様子を漫画化したのは『マンガ「獄中面会物語」』です。
著者の片岡健さんが、全国各地の刑務所や拘置所で面会した殺人犯とのやりとりのうち、個性が際立っていた7人について、塚原洋一さんが漫画化して笠倉出版社から上梓したものです。
今日は、本書をもとに、事件を深堀りしていきます。
鳥取不審死事件とは、2004年~2009年に鳥取県で起こった6件の連続不審死事件について、その中の強盗殺人2件について、2017年の最高裁判所判決により上田美由紀死刑囚の刑が確定しました。
が、広島拘置所で収容されていた上田美由紀死刑囚は、執行前の2023年、食事をのどに詰まらせた窒息により、拘置所内で死亡したことが報じられました。
太った女の周辺で6男性が次々に……
漫画は、過去の不審死の内容を振り返っています。
元死刑囚と不倫関係になった男(新聞記者)は特急電車で轢死し、「自殺」として処理。
同棲したものの元死刑囚に暴力をふるわれていた男(警備員)は海で溺死。
またしても不倫関係になった男(刑事)は山中で「自殺」。
身内の事件なので、警察は詳細を語りません。
トラック運転手は日本海沖で溺死。ワカメ漁の漁師に発見される。
電器店経営者は、家電6点の代金を払ってもらえず、川で溺死。
隣家の無職男性は、突然体調が悪くなり自室で死亡。
この中には、多額のお金をつぎ込んでいた男性もおり、立件された2件は、いずれも金銭トラブルがありました。
多くの男性を手に掛けたことでは、木嶋佳苗死刑囚と並び、マスコミは「東西の毒婦」と比較して報道しました。
同じ犯罪者でもこうも違うのかよ🤣
— まぜマスだった人 (@mazekozemyzk) June 25, 2024
木島早苗&上田美由紀 pic.twitter.com/EsrIFJ5jhB
ただ、私の当時の印章は、木嶋佳苗死刑囚の場合、勘違いした「自己愛的(ナル)な人」で、ただ手料理など頑張ってお上品を気取ったことで、そこに「育ちの良さ」や「家庭的」であることを信じ込ませての犯行というイメージがありました。
が、上田美由紀元死刑囚の場合は、子供の保護者会にも太ももが見えるミニで出席していたそうですから、もっと単純に「ハードル低い肉感的な体」で歓心を引き、水商売の手練で男性をその気にさせるという、少し質の違う「毒」ではないかと思いました。
本作によると、木嶋佳苗死刑囚は、未婚で婚活サイトで男性と知り合い、だまし取った金で高級マンションに済んで贅沢な食生活をブログに書き綴るなど、虚飾に彩られた暮らしぶりを標榜していました。
一方、上田美由紀元死刑囚は、何人かの男性との同棲生活を経験し、逮捕当時はデブ専スナックで働きながら、5人の子どもや交際相手と一緒に、鳥取市郊外にある平屋のアパートで暮らしていました。
そのアパートは、部屋の内外がゴミだらけの「ゴミ屋敷」状態だったそうです。
広島在住の原作者(片岡健さん)が、はじめて面会に訪ねたのは2013年9月。
当時、裁判員裁判の死刑判決を不服として、広島高裁松江支部に控訴中でした。
面会の後は、差し入れの切手や葉書なども含めた礼状が届いたとか。
見る限り、字もきれいですね。
その一方で、切手の貼り方は雑です。
ゴミ屋敷の自宅と化していたことから、片岡健さんは、元死刑囚が精神的な問題を抱えているのではないかと思ったそうです。
元死刑囚は、手記を書くといったので、片岡健さんは出版社につないだそうですが、書かれた原稿は、新聞記者との嘘くさい恋愛物語を延々と書くばかりだったとか。
男性を惹きつける力の正体は?
「普通」の外見や性格でも、なかなか交際相手や結婚相手が出来ない人が多いのに、失礼ながら容姿に恵まれているとは言えず、特殊な職能があるわけでもない彼女が、何人もの男性を手玉に取れたのかが、この事件の一番の謎です。
片岡健さんは、上田美由紀元死刑囚の取材には見切りをつけ、関係者への取材に切り替えたそうですが、元死刑囚にひどい目に合わされた人々は親切な人ばかりで、元死刑囚はそういう人たちの善意につけ込んで生きてきたのだろうと考察しています。
これは、あくまで、私の男性としての感想ですが、この箇所が引っかかりました。
マスコミが報じる男女のトラブルと言うと、多くは、男性の側の浮気とかDVというのがお決まりのキーワードですが、そういう「男社会」の裏返しとして、実は「弱いもの」であることを逆手に取って、女性は男性を利用してきた面もあるのではないか。
かつていわれた、アッシー君とかメッシー君なんて、そうですよね。
女性は男性に甘えるのが当たり前、それを受けない男性は甲斐性なし。
そんな観念が、「断れない男性」をうみだし、女性の方もエスカレートして、その極端な例として、木嶋事件、上田事件のようなことが起こったんじゃないでしょうか。
「男社会」としての性的役割分担は、女性だけでなく、男性にとっても、撲滅しなければならない文化だなと改めて思った次第です。
みなさんは、この事件にどんな感想をお持ちですか。

マンガ 「獄中面会物語」 - 塚原洋一, 片岡健
この記事へのコメント
どうも理解できない。容姿、知性、特別な何かを持っているとか言えない、むしろマイナスな面の方が強い気がしますが、それでも何人もの男性を手玉に取る魅力って何?って、ちょっと理解しがたいです。だから毒婦なんでしょうか?
だます方もだます方だけど、だまされる方も
優しい男性は、たとえ容姿がどんなでも女性に言い寄られたら悪い気はしないのかな!?
交際相手が「おかしい」と思ったら、男は手を引く余裕が婚活
のときに、必要なのですね。
nice!です。
一つ言える事はほとんどの事件覚えていない事がもしかして問題かも、俺もいずれ犠牲者かもしれない(笑)
本にできるんですね。そこがびつくり。
NICEです
『善意に付け込んで』
⇒一番始末の悪いやり口だと思います。
良心が無い人なんでしょうね・・・
代わってきていますね、日本の首相も、連合の会長も女性
オリンピックでも女性の金メダルが多いです
わが家は、まだ私が上位です
ヒモ体質の男性に貢いでしまう女性も同じ心理かもしれません。
いずれの方々も心を許してしまった結果ですね 😂
この方の魅力って何でしょう。生活態度も悪そうですよね...不思議!