難病アペール症ピアニストの「私の指でしか出せない音」とは……
日テレNEWS NNNの、2025年11月2日に放送されたニユースの記事載録です。難病「アペール症」と闘いながら、ピアニストとして活動する13歳の少女、村山陽香さんについて紹介しています。難病を克服するというより、難病だからこそ健常の人とは違う表現方法があるといいます。
今日の情報源です。
「私の指でしか出せない音」
— FBS福岡放送ニュース【公式】 (@FBS_NEWS5) November 1, 2025
13歳の少女が届ける音色
難病「アペール症」のピアニスト #FBSニュース #福岡
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記事は、福岡市に住む村山陽香さんが、アペール症の影響で手が小さく指の関節が曲がらないという困難を抱えつつも、独自の工夫を凝らした演奏方法で全国大会での受賞歴を持つことを伝えています。
また、彼女が、「私の指でしか出せない音を届けたい」という強い思いを持ち、2025年夏に初めての公演依頼を受けたことなど、その前向きな姿勢に焦点を当てています。
以前、このブログでは、障害者の社会的自立や、リハビリについてご紹介していましたが、今回久々に、なぜこのニュースを取り上げたかというと、「私の指でしか出せない音」というタイトルに興味をいだいたからです。
たんに、ハンディキャップを克服するだけでなく、そのハンディを逆手に取って、ハンディがあるからこそのオンリーワンの世界を構築することが、興味深いと思いました。
よく、障害は個性なんていわれますけど、障害者の苦労も知らない人が、「あたしって素敵なこと言ってるでしょ」という自己愛の綺麗事として、きやすくそれを言われると、腹立ちますよね。あんたに何がわかるんだという感じで。
実際、障害のある人々の間でも、「障害は個性か」ということについては、意見が別れます。
これは、場面や論点によって変わることで、つまり、絶対的正解はないということです。
そんな中で、「私の指でしか出せない音」というのは、障害が個性であるという、実践を伴った提案の一つになっていると思ったわけです。
アペール症ならではの演奏技法と音とは……
アペール症は、15万人に1人と言われる難病です。
骨や関節に異常が生じ、 生まれつき、手足の指がくっついた状態で生まれてくることが特徴です。
その原因や仕組みは、まだはっきりと分かっていません。
陽香さんは、くっついた指を切り離す手術など、これまでに7回の手術を乗り越えてきました。
それでも、まだ指の太さも均等でなく、関節が曲がらないなどの不自由があり、ご飯を食べるときも、箸ではなくスプーン、それも、中指と薬指で挟んでいる様子を映像は伝えています。
村山陽香さんがピアノを始めたのは、4歳のときです。
彼女は、自ら希望してピアノを始めました。ピアノは、難病による「壁にぶつかったとき、大きな支えになってきたもの」であると述べられています。
アペール症によって、具体的にどのような音色や音質が生じるのか(例えば、音が硬い、柔らかいなど)については、放送では直接的な言及はありません。
そこで、AIのNotebookLM(Google)に映像を見てもらい、考察してもらいました。
アペール症ならではの演奏技法と音の実現
1. 両手での分担
本来であれば片手で届くべき音域について、右手と左手でそれぞれ分担して弾くことで対応しています。
2. 休符を活用した音の移動
技術的に特筆すべき点として、休符(きゅうふ)をうまく使って、本来は左手で弾くべき音を、右手でカバーするといった調整を行っています。
このように、楽譜通りに演奏することが困難な部分に対し、演奏家自身の身体的特性に合わせて演奏方法を再構築することで、結果として他のピアニストとは異なる音の繋がり方、フレーズの解釈、そして表現が生まれることになります。
彼女のメッセージの核は、手の不自由さがあってもピアノは弾けるし、美しい音を弾けることを人々に分かってほしいという願いであり、その実現そのものが「私の指でしか出せない音」の証明となっています。
……とのことです。
巨人症はプロレス界の巨人として成功した
『巨人軍の巨人 馬場正平』巨人症発症の「空前絶後」な人生 https://t.co/FydIwUvXem #ジャイアント馬場
— 無明子 (@shirimochigome) November 2, 2025
そのような見方はあまりされていないのですが、ハンディを、逆にオンリーワンの特長として成功した前例といえば、ジャイアント馬場がいます。
ジャイアント馬場こと馬場正平が、あれだけ大きかった(209センチ)のは、10万人に1人の発症と言われる巨人症だったからです。
現在は巨人症の治療法は確立していますが、当時は医学が発達していませんでした。
巨人症を発症すると、左右の視野が欠け、適切な治療を受けないと糖尿病、高血圧、高脂血などの合併症が出て、心筋梗塞、脳血管障害、大腸がんなどを合併する可能性も高くなるといいます。
事実、馬場正平は若くして糖尿病の疑いがあり、惚れ惚れするような隆々とした肉体は、30代であっという間に筋肉が落ち鶏ガラのようだなどと揶揄され、61歳で亡くなった死因は横行結腸がんでした。
しかし、巨人症を発症すると平均寿命は40代といわれ、馬場正平が61歳まで生きたのは、専門医ですら「信じられない」ことだそうです。
馬場正平は、規格外の大きさのため、洋服など日常品調達が不自由なことや、目立ちすぎるのでいつも人より出すぎないことを心がけるなどを経験し、読売ジャイアンツ在籍中には、巨人症由来の脳腫瘍で大手術したこともありました。
そういった、巨人症発症による苦悩や、子供の頃からの不遇などがあっても、決して本人は絶望せず、積極的に社会と関わろうとしていたことが、日本プロレス入門にたどり着き、大男が肉弾相打つプロレスの世界では、その長身が売り物となり、元プロ野球選手の運動神経もあり、わずかデビュー3年で本場アメリカのトップレスラーになりました。
まさに、ジャイアント馬場とは、「私の体でしか表現できないレスラー」だったわけです。
障害者手帳をもらうほどではなくても、弱点や課題点は、誰にでもあると思います。
ですから、ハンディのままではなく、逆に強みにするという生き方は、多いに励まされ、自分も頑張ろうという気にさせられますね。
みなさんは、ハンディを逆手に、オンリーワンにできたことってありますか。

巨人軍の巨人 馬場正平 - 広尾晃
この記事へのコメント
例え障害を持っていても前向きに生きてる方々に敬服します
乗り越えられていたら、何か違っていたのかも
偏食がすごいことで親は苦労したと思いますが、今では人一倍食べることが好きになりました。
そのハンディを乗り越える力、勇気は凄いことだと思います。
nice!です。
ただただ感心しました。
頑張らることは 健常者では・・はかり知れない 努力があるもので・・・
健常者は もっともっと 出来るのに・・・怠ける気持ちしか・・・残念
障害は個性だ、そう言えるようになるまでどれ程の努力をされたのかと思うと頭が下がります。その人にはその人にしか出せない音がある、素晴らしいですね。
素晴らしいです。
いろいろ難しい病気があるもんですね~。
障害者でも自分の才能を見いだせるのは、素晴らしい事だと感心します。
オンリーワン、何もないです😢
思うように体も心も生かせない日々ですがあと少し
人に迷惑をかけないで我が道を歩んで行きたいと思います。