SNSが民意を分断する理由とその解決策

SNSが民意を分断する理由とその解決策

SNSは、リアルタイムの情報収集・発信が容易など便利な半面、無原則な書きっぱなしにより、特に政治的話題で分断が生じがちです。台湾の初代デジタル相、オードリー・タン氏が、現代のSNSの構造的な問題、分断のメカニズムとその解決などについて解説しています、

SNSには、

リアルタイムの情報収集・発信が容易、
友人・家族とのつながり維持、自己表現、
ビジネス活用

などの良い面がある一方、

個人情報漏洩、
炎上リスク、
誹謗中傷、
他人との比較によるストレス、
フェイクニュース、
対面コミュニケーションの質の低下、

といった悪い面(デメリット)もあり、利用には注意とバランスが不可欠といわれています。

その中でも、現在問題視されているのが、民意を分断に導く政治「議論」です。

議論にカッコをつけたのは、実際には議論にはなっておらず、「右」と「左」がそれぞれの立場から、過激な言葉でポジショントークを繰り返して、お互いが真正面から絡んで、有意義な一致点を見出すという建設的な展開になっていないからです。

つまり、ポストが積み重なるほど、結論からは遠ざかってしまうわけです。

それを、台湾の初代デジタル相、オードリー・タン氏が見破り、指摘しているインタビューが話題です。

SNSが民意を分断する3つのメカニズム


今日の情報源です。


タン氏は、「現在の分断は、技術で仕組まれた症状」と、現代のSNSの構造的な問題を鋭く突いています。

1. フィルターバブル(情報の膜)
プラットフォーム事業者のアルゴリズムは、ユーザーのクリック履歴や行動パターンを分析し、「ユーザーが見たい情報」だけを優先的に表示します。

その結果、まるで情報の膜に包まれたかのように、自分の興味のある情報だけに囲まれた状態になります。

反対意見は自動的にフィルタリングされるため、その存在にすら気づきにくくなります。

2. エコーチェンバー(反響室効果)
SNSで似た考えを持つ人々が集まる場でコミュニケーションすると、自分の意見に似た意見ばかりが返ってきます。

まるで反響室(エコーチェンバー)の中で、自分の声が何度も反響するように、同じような意見を繰り返し聞くことで、

それによって、「自分の意見は、やっぱり絶対に正しい」と信じ込んでしまいます。

3. 対立を煽るアルゴリズム設計
現在の主要SNSは、利用時間の最大化を目的に設計されています。

感情を刺激し、対立を煽るコンテンツほど拡散されやすく、結果として社会の分断が加速します。

タン氏は、「個人の関心に特化し、利用時間の最大化を目的としたSNSが、社会の水平的なつながりを弱めた」と指摘しています。

どうすれば解決できるのか?



オードリー・タン氏が台湾で実践し、社会の信頼度を9%から70%以上に回復させた解決策をご紹介します。

解決策1:プロソーシャル・メディア「Pol.is」
タン氏が提唱する「多元性(Plurality)」を実現する技術として、Pol.is(ポリス)という対話システムが注目されています。

「Pol.is(ポリス)」は、オンライン上で大規模な合意形成(コンセンサス)を支援するためのプロソーシャル・メディアです。

主に市民参加型の議論や政策立案プロセスなどで使われており、既存のSNSのようなコメント投稿機能を持ちながらも、書きっぱなしの対立を煽るのではなく「共通点と分断点を可視化する」ことを目的としています。

特徴
「返信」ボタンがない → 個人攻撃や感情的な反論を構造的に排除
「賛成」「反対」の投票のみ → 純粋な意見分布を可視化
橋渡しアルゴリズム → 対立する意見グループの間を繋ぐアイデアに高い評価を与える

このシステムでは、最も過激な意見ではなく、対立する双方が「これなら受け入れられる」と支持する意見が浮かび上がります。

解決策2:「市民AI」(ブロードリスニング)
AIといっても、タン氏が提唱するAIの役割は、シリコンバレーで語られる「人類を超える超知能」とは全く異なります。

従来のAI観:人間を置き換える「超知能(Super Intelligence)」
タン氏のAI観:人間の対話を助ける「支援的知能(Assistive Intelligence)」

具体的な機能
1. 高解像度の集合写真:数万件の市民意見をAIが要約・分析し、社会全体の意見分布を偏りなく可視化
2. フィードバックループ:形成された政策がどの市民のどの意見に由来するか追跡し、「あなたの言葉がこの変化をもたらした」とフィードバック
3. 市民の筋肉を鍛える:参加動機を与え、民主主義への関心を高める

タン氏は「市民の共助の精神をどうAIに教え込んでいくか」が重要だと述べています。

解決策3:多数決のバグを修正する
タン氏は、現代民主主義の根本的な問題は「多数決そのもの」だと指摘します。51%が勝利しても49%が不満を抱える「多数」では、政権交代のたびに政策がひっくり返る非効率が続きます。

つまり、中身の吟味なく、単純に「数の多い方」だけで決めること自体、矛盾を生じるだろうと言っているのです。

代替案
- 多数決だけでなく、合意形成を重視する仕組み
- 対立するグループ間の「橋渡し」となる解決策を探す
- 民主主義を「アップグレード可能な社会技術」として捉え、バグを修正し続ける

私たちができること


タン氏の提案を踏まえた私の意見は、シンプルに、特定の立場からのメガホン発言は考慮しないことだと思います。

たとえば、とにかく与党がなにがなんでも悪いという潮流、逆に野党をコバカにするような潮流。

とくに「右」側がひどくて、左翼政党がいなくなればいいとか、平気で書いてますよね。

大小どんな党だって、支持者が一票投じて議会に送り出してんだからさ、それを汚い言葉で唾棄したり否定したりするのは思い上がりも甚だしいと思いますよ。

あんたは天地創造主か、たかが12000000人の中の1人だろうに。

そういうやつが、マイノリティ差別とかするんだろうなと私は思っています。

自分のうすっぺらい思い込みに基づいた罵りで自己満足しているのではなく、どんな勢力のどんな主張であろうが、ファクトに基づいて、何を尊重すべきか、何を否定すべきか、対立の中の一致点はなにか、その実現はどう進めたらいいかを前向きに考えることです。

そうすれば、自ずと分断は克服されていくと思います。

SNSの「議論」は参考にされていますか。

情報 情報社会_SNSの功罪 - lyr-IQ
情報 情報社会_SNSの功罪 - lyr-IQ

この記事へのコメント

2026年01月23日 22:12
アルゴリズムの操作で、自分に親和性の高いものばかり見せられていると、つい勘違いしてしまうでしょうね。
2026年01月23日 23:31
SNSの「議論」は、あまり積極的には見ないようにしています。
多数の意見が多いと流されてしまうような気がして…
2026年01月23日 23:40
SNSの「議論」は参考にしたことがないです。
どれが本当か本当じゃないのか見極めが難しいです。
2026年01月24日 00:35
何かを判断するときは、原本にあたる、いろんな意見を集めることにしています
2026年01月24日 00:36
お邪魔しました (o^―^o)☆彡
2026年01月24日 05:37
おはようございます!
nice!です。
pn
2026年01月24日 06:12
議論って呼べるのあれ?
2026年01月24日 06:57
ノーです。SNS自体を使わないからです。NET社会は、
大昔を一人も知らない集団が、イメージとして私に在る為
この手の仕組みは、現行不使用が理由です。
2026年01月24日 07:06
台湾のデジタル省のタン氏って、凄い方ですね。
ここまで長所も短所も知り尽くしているからこそ抜擢されたんだな!と思いました。長男が小学校5.6年の時の担任の先生のやり方、決め方を思い出しました。
決定する時に賛成、反対を多数決で決めるのではなく、その反対する人の意見も良く聞き、お互いが納得するまで話し合って決める!という考え方でした。これって大切ですよね。特に政治の世界では必要だと思います。
SNSにこのシステムが加わればもっと和解点が見つかるかもしれません。
戦争も起き難くなるのではと感じました。
2026年01月24日 08:03
SNS 色々騒がれてますが‥私無知すぎて  わからないです・・
近代社会に  ついていけない事には  間違いなしです・・・
知らぬが仏  と思っております
2026年01月24日 08:13
いいお話を伺いました。
毎日新聞よんでます。
スマホもちません。
2026年01月24日 09:47
こんにちは❗
慌ただしい衆院選が始まるんですね。
2026年01月24日 10:14
オードリー・タン氏のアイデイはいいですね

ぜひ日本でも実現したいですね
2026年01月24日 10:33
最近、ネット使ってウンザリするのでは、フィルターバブルですね。

一度見たら、その情報しか流れないんですよね。これを分かってない人が鵜呑みにして、奇妙な流れになっているんだと思います。

とある市長選も不思議でなりませんね。

もはや、何が正しいのかわからなくなってきていますね。
2026年01月24日 12:39
niceです!!👍
2026年01月24日 14:18
SNSの「議論」は見た事ないですね。
自分が正しいの人が多いのでしょうね。
2026年01月24日 16:29
ナイスです!!
SNSのことはよくわからないので読みません。
オードリー・タン氏の洞察力というか考え方は凄いです。
2026年01月24日 17:06
SNSは見ないのでどんな発言があるかは
全然知りません。
bgatapapa
2026年01月24日 17:10
niceどすえ~(^^)
2026年01月24日 17:36
SNSにもいろいろあるようですが、怖いところは怖いんですね。ブログ箱庭「動物たちのインターネットを読んで」においで頂き、ありがとうございました。
2026年01月24日 18:06
足を踏み入れることはないと思います。
入り込むこと不可能の世界の中をウロウロしながら
人生終焉・近くを歩く日々
2026年01月24日 19:41
SNSで意見しないに限りますね^^:
2026年01月24日 19:45
ご訪問しました。
2026年01月28日 01:19
SNSは見づらくて、よくわかりません。
オードリー・タン氏の説明と考えは素晴らしいですね。
ご紹介ありがとうございます^^