IPS細胞製品化ニュースを受けて、また「STAP細胞」が蒸し返されている件
2014年1月、「STAP(刺激惹起性多能性獲得)細胞」の「発見」は、科学界を揺るがす大スキャンダルへと発展しました。山中伸弥教授のノーベル賞から14年、パーキンソン病や重症心不全などを対象とした「条件付き早期承認」がニュースとなり、ネットでは一部またそれを蒸し返す声もあります。
心臓病とパーキンソン病の治療のための「iPS細胞」を使った2つの再生医療製品について、厚生労働省の専門家部会は、条件付きで、製造販売することを了承しました。今後、国から正式に承認される見通しで、iPS細胞を使った世界初とみられる製品が実用化されることになります。https://t.co/OL8VlGkH0k
— NHK科学文化部 (@nhk_kabun) February 19, 2026
あらゆる細胞に変化できるiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使った2つの再生医療製品について、厚生労働省の専門家部会は、条件付きで、心臓病とパーキンソン病の治療のための製品が実用化されることになりました。
大変素晴らしいことですが、中にはこんなポストもいくつも出ています。
STAP細胞が承認されていたらもっと早かったかもね??
— YS-Rock1966(照美さんの高校の後輩) (@Yosshy1966_Q) February 20, 2026
小保方さんは潰された??#ゴールデンラジオ
最近言わなくなってるけど
— Evil aka damn-t (@DiamonT194244) February 20, 2026
どうすんだよオイ
STAP細胞と小保方さん
誰もなんも言わないのかよ
報われない社会でいいのかよ pic.twitter.com/75ggxfnhiS
小保方晴子さんをマスコミがつぶさなければ、10年前にSTAP細胞がそうなっていたという趣旨のポストです。
決して日本のメディアがつぶしたわけではなく、現在も、STAP細胞は科学界で「捏造事例」として扱われています。
中には、日本が否定したから、アメリカにSTAP細胞の研究を取られた、などという書き込みもあるようなので、改めてこの一件を総括する動画をご紹介します。
動画が描く「常識的な」事件の整理
動画タイトルは、「9割が知らないSTAP細胞事件の真相」なんてセンセーショナルな書き方をしていますが、中身は全て公然としているものです。
客観的な事実と、残された疑問点に分けて整理されています。
小保方晴子さんによる画期的な発表が、論文不正疑惑から一転してスキャンダルとなり、論文の撤回、共同研究者の死、数カ月にも及ぶ再現実験の失敗、大学時代の論文の不正確認による博士号取り消し、といった過程を追っています。
一方で、全ての罪が彼女一人に帰せられたことへの不自然さや、ES細胞混入の真犯人が特定されていない点など、理研や科学者コミュニティの「闇」についても触れています。
また、米国で類似の現象が報告された事例を挙げ、外的刺激による初期化という概念自体が科学的に全否定されたわけではないことを示唆しています。
最終的に、事件は研究不正として収束したものの、メディアが報じなかった不可解な事実が多く残されていると結論付けています。
「個人の責務」と「組織の闇」は分けて考える
私は、論文作成のプロセスにあったかもしれない「闇」の問題と、彼女個人の研究者としての資質の問題を分けて考える必要があると思います。
たとえ、論文作成にどんな「闇」があろうとも、小保方さん自身の研究者としての基礎能力が備わっていなかったことは、厳然たる事実です。
早稲田大学時代の博士論文にすら不正が見つかった以上、ここは否定できません。
彼女の一件以降、各大学では、文系も含めた学生の引用や文章表現に対して、過剰とも言えるほどの厳しい目が向けられるようになりました。
しかし、だからこそ疑問が残るのです。
STAP細胞の正体とされた「ES細胞の混入」という「高度な細工」は、本当に彼女一人にできたのでしょうか?
小学生の落書きのような研究ノートしか書いていなかった彼女に、そんなことはできないでしょう。
当然、ES細胞を扱える限られた人間、つまり彼女よりも上位の立場にいた研究者が関与したのではないか、という推理は成り立ちます。
理研や、科学者コミュニティ全体に「闇」が存在した可能性はあり得ると思います。
私自身の意見としても強調しておきたいのは、
立派な論文を書く科学者だから、人格も立派という保証なんて、どっこにもないということです。
むしろ、人格者と言われた人でも、地位や名誉を得ることで、以前と価値観が変わってしまうんじゃないでしょうか。
科学者だろうが政治家だろうが裁判官だろうが、しょせん人間ですから、頭から信じないことです。
アメリカに研究を奪われた?という「願望論」の正体
「日本が否定したから、アメリカにSTAP細胞の研究を取られた」と、擁護派が騒いでいるのは、STAP細胞騒動の翌年(2015年)に発表された、テキサス大学のボイニッツ博士らによる論文です。
負傷したマウスの骨格筋から、刺激によって初期化されたような多能性を持つ細胞(iMuSC)が発見されたというものです。
この研究結果は、小保方さんの実験データが不正であったとしても、「刺激による初期化」という生物学的現象への仮説は現実に起こりうることを示唆している、と解釈されています。
ただし、それ以上でも、それ以下でもありません。
そもそも、小保方さんの論文は撤回されたのですから、「先行研究」にはなりません。
ボイニッツ博士が、心のなかで「気づき」として、自分の仮説のきっかけになった、というだけのことです。
私たちだって、何かに気づくとき、全然関係ないできごとから連想することってあるでしょ。
何より、ボイニッツ博士の研究も、「STAP細胞が実在した」という証明には至っていません。
動画の解説も、その点は踏まえた上で、STAP細胞は、あくまで「アイデアの先駆者になり得たかもしれない」という「可能性」や「皮肉」として紹介しています。
「陰謀論」というより「願望論」ですね。
私たちは何を事実とすべきか
「2024年にアメリカで特許申請中(または取得)」というのは、米国特許 US11963977B2(タイトル:Generating pluripotent cells de novo、多能性細胞をde novoで生成する方法)のことです。
特許は、「STAP細胞が実在する証明」ではなく、関連技術の商業的保護に過ぎません。
異論のある方は、ぜひ一次資料をご確認ください。
https://patents.google.com/patent/US11963977B2/en?oq=US11963977B2
これだけの事実が明らかになっているにも関わらず、根拠のない陰謀論や彼女への擁護論を発信する、SNSのショート動画などが絶えません。
もちろん、今回ご紹介した動画もYouTubeの一本ですから、すべてを否定しろとは述べていません。
大切なのは、何かセンセーショナルな情報に接した時、その場で一度立ち止まり、ファクトチェックをする習慣です。
たとえば、XではGrokがありますし、FacebookでもMeta AIを始めました。
毎回同じ結論で恐縮ですが、この件に限らず、たとえば政治を話題にしたものなどもね、いい加減、確たる根拠のない陰謀論、執拗な「叩き」、もしくは「上げ」、本質を外した同情コンテンツなどを真に受けるのは卒業しましょう、ということです。
すでに別の世界で暮らしている彼女の名前をそんな形で蒸し返すことは、彼女を擁護しているようでいて、実は彼女で遊んでいるだけではないでしょうか。

捏造の科学者 STAP細胞事件 (文春文庫) - 須田 桃子
この記事へのコメント
マスコミにより潰された人って認識です
こうして過去の経緯を含め説明していただき、なんとなく甦ってきました。動画も最後まで見てみました。
優秀な研究成果や画期的な論文は脚光を浴びますが、一般論としては、研究室はクローズドの世界で利害・功罪あり。優秀な科学者は必ずしも人格者とは限らず、それもしかり。政治家は崇高なる理念をもった人物・・これも幻想。世の中が変質(進化と劣化)しつつあるようです。
輝かしい発表から一転して、かなり転がり落ちてしまったなって…
あんなに騒がれたのだから、今は穏やかに暮らしていて欲しいですね。
でも、小保方さんはその後どうなったか気になります。
科学の世界は門外漢なので解りません。
それよりも少しでも早くこれからの人類の発展に持って行くべきです。
≪聞きまし≫た。IPSからSTAP、ラジオ聞いても
連想できませんでしたが。事件の頃、私ももっと元気
だったという記憶が記事から蘇っただけ。昔話が私の
正直な心象です。
それでも 最終的には 患者様に朗報 何でも すがる思い
それで 良くなるなら・・・希望です
だって!調べればわかることを、小保方さんはチェックしていなかった・・。
というのは不自然すぎる。
行為は、許されるものではないと思います。
彼女は発表を焦った、いや、せかされて、改ざんし、
悪者にされて葬られたのだと思います。
黒幕がいます。
まだくすぶりがあるんですか....
変わったお名前・・・そう小保方さんでしたね。
今は何をされているんでしょうか❓
過去、そういうことがありましたね。
nice!です!!!
幸せを感じるおバカな私です。
nice!です。
小保方晴子さんは操りロボットだったのでしょう。
記憶ではNHKが大分時間を割いて報道していましたが
怪しいと思われた時点から、それに関わる報道は短時間になった記憶があります。