高市早苗総理の「公約違反」の虚実
高市早苗総理の「公約違反」がさっそく問題になっています。といっても、野党側というより、保守の側からの「こんなはずじゃなかった」批判です。高市首相が参議院本会議で、特定技能2号について「受け入れ人数の上限を設定していない」と答弁したことが大きな議論を呼んでいます。
特定技能2号は、日本の人手不足分野(計11分野)で熟練した技能を持つ外国人に付与される在留資格です。
1号の上位資格で、在留期間の更新上限がなく、家族の帯同や将来的に永住権申請も可能です。
事実上、そのまま子孫まで「日本の人」になってしまえる資格です。
2023年にほぼ全ての分野へ対象が拡大されました。
「家族の帯同や将来的に永住権申請も可能」ということで、「純血主義」の古き良き日本が良いと思っている人には、とても容認できない発言なのでしょう。
先日は、別姓のみ表記を法制化し、事実上「選択的夫婦別姓」を認めたことといい、「話が違うじゃないか」というわけです。
井川意高さん「やっぱり 高市は嘘つきだったな…」 https://t.co/ajh4DAFclj
— 話題のニュースとネットの反応 (@sharenewsjapan1) February 28, 2026
ま、高市早苗さんの過去の政治活動や言動を冷静に見れば、このくらいの掌返しは容易に想像できたと思うのですが、それは今回措くとして、移民問題自体は、どう考えたらいいでしょう。
「鎖国」すれば、日本の経済は確実に縮小する
長谷川豊さんという移民反対論者が、「AIで人手は足りるから、外国人労働者は余剰であり不要。日本に入れるな」と述べています。
え?
— 長谷川 豊 (@y___hasegawa) February 26, 2026
いやいや。
人口は減りますが、そもそもAIが進み、2040年には440万人の事務職員が余ります。
全体として人手は不足どころか余剰となります。
経産省の調べです。
出来れば新しいニュースに目を通す事をお勧めいたします。https://t.co/P41OjDcpIf https://t.co/UmIn1KyeVl
確かに、最近の経産省推計(2040年就業構造)のように、生成AI・ロボット活用を前提にすると、事務職で約440万人もの余剰が生じると試算されています。
ただし、それは産業が現状のままでのシミュレーションで、AIでできることが増えることによる未来の新産業⇒雇用創出までは、現時点では誰も想像つかないはずです。
何より、日本人が高齢化している上に、移民締め出し(人口減少)の本当の深刻さは、供給側(生産力)より需要側(消費力・市場規模)の縮小にあるからです。
簡単に言えば、消費者の頭数が減れば、物が売れなくなり、経済が縮小するということです。
人口減少という将来の懸念は、「人余り」ではなく、それどころか「市場の縮小と活力の喪失」という、より根深い問題を引き起こします。
厚生年金と健康保険は天引きですから、多くの外国人はそれらを支払っており、ネトウヨが問題にする「不正受給」を差し引いても、収支は桁違いに日本のプラスです。
外国人留学生の迎え入れもね。それどうすんのって話です。
介護は「日本人締め出し」とは事情が違う
ただ、長谷川豊さんはこうも反論します。
その通りです。
— 長谷川 豊 (@y___hasegawa) February 28, 2026
あくまで全体的な話をすると、今の日本の特定技能などの入国条件は(一部の不良外国人を除き)そこそこ厳しいんです。
結果
ハッキリ言うと外国人の方がはるかに
勤勉
文句言わない
細かい残業代とか請求してこない
笑顔
遅刻しない… https://t.co/HejFa5AmRS
外国人労働者を、排外主義で締め出したいわけではない。これは差別や偏見からのものではない。
むしろ、外国人労働者の方が、日本人よりも真面目だと思っている。
だからこそ、日本人よりも、給料が安くてよく働く外国人を入れたら、日本人の失業者はますます増えてしまうから移民反対なのだと。
これは、主に中小製造業やサービス業の一部で見られる経営者の視点ですが、介護分野では状況がかなり異なります。むしろ逆の側面が強く出ています。
厚生労働省推計では2025年時点で約32-38万人、2030年代にはさらに拡大。介護報酬の制約で施設の人員配置基準を満たせず減算(収入減)になるケースが頻発しており、外国人なしでは多くの施設が回らないのが現実です。
2024年末~2025年にかけて特定技能在留者は急増(前年比+49%超の分野もあり)。医療・福祉分野全体で外国人労働者が28%以上の伸びを示しています。
特定技能は「日本人と同等以上」が原則で、基本的に日本人より低く抑えられることは制度上ありません。
つまり、介護では「低コストで外国人大量投入 → 日本人の賃金抑制」という構図が成り立ちにくいので、長谷川さんの話は嘘とまでは言いませんが限定的な話であり、本当に人を必要としている分野では現実的でない論理なのです。
鎖国論者の覚悟は?
以前も書きましたが、たとえ国全体の経済力や人口が縮小しても、鎖国した「古き良き日本がいい」という意見を、私は否定しません。
ただし、本当にその覚悟があれば、の話です。
でも、そういう人に限って、100円ショップで物を買い、外国人ヘルパーの介護を受けるんだな。
かつて安倍総理は、移民反対という建前に反する、改正出入国管理法を2018年に成立させ、安倍政権は移民政策を推進しました。
安倍信者は、「これは良い移民政策だ」などと屁理屈で容認したり、「そこだけは認められない」と、参政党や日本保守党に支持層が散ったりと動揺していましたが、あれは別に褒めるでもなく批判するでもなく、誰が時の総理大臣でもそうしたであろう時代の必然であったと私は思います。
少なくとも、党内抗争があろうが、安倍⇒菅⇒岸田⇒石破、そして高市と、政権政党の移民政策は微動だにしないということです。
いずれにしても、移民問題は、〇〇人が嫌いだとか、そのような感情的な話ではなくて、国際社会の中で日本はどう振る舞うのか、という国家観が問われていることだと思います。
みなさんは、今回の高市総理の移民政策推進発言、いかが思われましたか。

移民と日本社会 データで読み解く実態と将来像 (中公新書) - 永吉希久子
この記事へのコメント
大したことではないと思います
ただ、労働者は減り、このまま日本人だけでは無理じゃねと思ってます
日本人純血至上主義なんて思ってもないです
もともとモンゴリアンだし・・・
維新との連立で、「外国人受け入れの数値目標」を策定することで合意したのに、「受け入れ人数の上限を設定していない」高市総理は批判されても仕方がないと思います。
外国人摘発4割減、警察庁データ - 25年間分析、14都道県半分に(共同通信)
https://www.nippon.com/ja/news/kd1400448041105784905/
制度上、2号は『人数制限付きの1号・育成就労』という関門を通らないと行けません。
そもそも1号で枠が絞られているのですから、現状では2号の「無制限」が大量流入というのは机上の懸念です。
(今後は1号の枠も撤廃されるかもしれませんが、少なくとも現状はそうではありません)
介護は、むしろ増えたほうが日本は助かるぐらいです。
その点でも、「日本が移民で乗っ取られる」「欧州のように失敗する」みたいな話は、ただの不安煽りでしかないと思われます。
いう事は信用なりません。
nice!です。
を受信する習慣が激減。つまり、日本国国家の影響力が、私に対し、
だいぶん低下しましたので。そこで改めて、この問題を考えてみ
ますと「外人に負ける」と思ってい無かったので。私は若い頃に、
この設問自体を考えた事は無かったですね。仏教の教えにも通じる
ように。外国人という他人を、どうこう言う前に、日本の「自分達は
当然、日本国内では商売人等として勝ちぬけるのが当然と、自信を
持てる体質を作るような教育を受けさせろ」と、国民一人一人が、
口々に国家や行政に、先ずは要求するのが、筋なのではないかと私
は思います。
ダブルスタンダード他色んな詭弁をこれから使ってきそうで危険です。
はつきりしていると思います。
それより貧富の格差が拡大しているのをなんとかしないと。
と 思ってます トホホ
公約を100%信じるのはどうかと思います。
やる気を示せばいいのが政治家の約束事です 😂
日本が衰退します。
子・孫の時代を思うと不安が募る。
着々と何かを企んでいて不気味です(^^;
外国人労働者の受け入れはもはや不可欠だと私は思います。
それなのに安い賃金で雇って平気な顔をしている雇い主がいる事は
日本の恥だと思います。
守られないことが普通とおぼえます。
コンビニの店員さんは、ここ最近外国人が多いです。
外国人の従業員ががいないお店は少ないです。