「9060問題」を考えましょう
91歳の父親が亡くなったことを機に、長年社会から孤立していた54歳の引きこもりの娘と、63歳の無職の息子が直面する過酷な現実を描いています。家族の負担を悲しむ2022年のNNNドキュメントの動画がTiktokにシェアされ、さらにXにポストされて今話題になっています。
9060問題を考えさせる動画です。
9060問題とは、90代の高齢の親が、60代のひきこもりの子を介護・扶養し、経済的・身体的に行き詰まる「8050問題」の超高齢化・長期化版です。
収入源である親の年金が途絶え、親子共倒れや孤独死、介護離職後の再就職不可など、社会的に孤立しやすい深刻な構造的課題です。
日本テレビがYouTubeにも動画を上げています。
35年間、引きこもりを続けてきた娘、54歳。その兄63歳、無職。
91歳の父親の年金をあてにするだけでなく、掃除・洗濯・おさんどんと、すべて父任せ、その上娘は稼ぎもないくせにうさぎを飼い、そのエサの草取りを父親にさせています。
子どもたちの依存と酷使の中で、父親は死去。
長男は、父の死にも涙も流さず、ギャンブル依存により自立が難しい状況にありますが、娘の恵子さんは親族の助けを得て、一人暮らしという新たな一歩を踏み出しました。
彼女は、生活保護などの公的支援を受けながら、支援団体を通じて初めての友人を作るなど、35年に及ぶ閉ざされた生活からの自立を模索し始めます。
一方で、残された兄の孤独な現状も浮き彫りになっており、いわゆる「9060問題」が家族に落とす影の深さを物語っています。
この物語は、親という支えを失った高齢の引きこもり当事者たちが、社会との繋がりをいかに再構築していくかという切実な課題を提示しています。
親側に責任がゼロとは言えない部分
お父さん可哀想?????? pic.twitter.com/ReAY2JZN9d
— 【公式】??ふくママ??(アニマル専門西洋レイキヒーラーバカボンママなのだ) (@mama00007777) March 18, 2026
この動画のケースで<「親に責任はないのか」と問われると、完全に「ない」とは言い切れないし、逆に「全部親の責任」とも言い切れないと思います。
まず父親の責任の部分ですが、子供のひきこもり期間が、35年超(娘さんが10代後半~20代前半で始まったと推測される)。
その頃に、父親は、医療・カウンセリング・就労支援など早期の介入を本気で試みた形跡がほとんど見えません。
父親が、自力で「面倒を見続ける」ことを選んだ結果、子どもたちは父親に甘え「自立するしかない」という切迫感がずっと生まれなかった。
特に兄(63歳)は、当初は比較的軽度のひきこもり(パチンコに行ける程度の外出はあった)だったのに、父親が亡くなるまでほぼ無職のままだった。
そして、亡くなった時点では、息子のほうが娘よりも重度になっていた。
多くの専門家や当事者家族の声でも、「親がいつまでも養い続けることが、結果的に長期化を助長してしまう」ケースは否定できません。
「甘やかし」が、長期ひきこもりを固定化させてしまうパターンが典型的です。
ただし、「全部親のせい」とするのは酷である
しかし、これはたんに怠惰な人たちではなく、発達障害だとしたら、親のせいとはいいきれません。
正直なところ、知的な障碍はとくに母親の遺伝が疑われますが、その母親にしたって、希望したわけではないのに先祖からもらった遺伝子ですから、母親に責任を還元してしまうのは的外れです。
ひきこもりには、うつ・発達特性・適応障害・トラウマなど、いずれにしても本人の内面的な要因が強く絡むことがほとんどであり、いずれにしても親の育て方だけで決まるものではないのです。
当時の日本(1990年代~2000年代初頭)は、ひきこもり支援の制度自体がほぼ皆無でした。
親が助けを求めたくても、「甘やかしてる親が悪い」と切り捨てられる空気が強かった時代です。
また、発達障害という診断も、21世紀に入ってからなされるようになりました。
親に100%責任がないわけではないけど、「親さえ違えば絶対にこうならなかった」と断言できるほど単純でもない、というのがこのケースの本質です。
結局誰が悪くてどうすればいいのか
私の血縁者ではありませんが、遠い縁戚にこういうひきこもりがおりまして、リアリティを感じます。
その人は母子家庭なのですが、周囲の証言を総合すると、母親が子供の頃から甘やかしたことが原因であるようです。
働かないくせに喫煙者で、50歳になっても80歳過ぎた母親にタバコ銭すらタカっているわけですが、たかられる方もたかられる方です。
でも、拒否すると大事になるほど、甘やかしが取り返しのつかない所まで来ているのでしょう。
で、この家族で一番「責任が重い」のは誰でしょうか?
XのAIであるGrokに、リプライの傾向をまとめてもらいました。
・本人の責任が一番重い
・(特に40代以降になっても変わらない場合)親(特に父親)の対応の遅さ・甘さが長期化を強めた
・社会・行政の支援の遅れ・制度の貧弱さ(当時はほぼ放置状態だった)
・時代背景・経済構造(バブル崩壊後の就職氷河期など)
似たような9060・8050問題の家族を見ていると、「親が死ぬまで面倒を見る」か「早めに突き放してでも自立を迫る」かの二極しかなく、中間的な上手い支援が届いていないのが、今の日本のひきこもり家族の悲劇ではないかと思われます。
みなさんは、この話について、どの部分に一番モヤモヤや憤りを感じましたか?

ひきこもりの真実 ──就労より自立より大切なこと (ちくま新書) - 林恭子
この記事へのコメント
うつは、病院に行けば、すぐに診断書を書いてくれて、それを期に働かなくなったと
耳にしたり〜子育ての難しさ〜親がしっかり出来た方だと子が育たず〜どうなるのでしょう?
親の在り方、子の特性、時代の空気、制度の遅れ、どれか一つが欠けても、同じ形にはならなかったでしょう。
しかし同時に、「今ここから変わる縁」もまた作ることができます。
恵子さんが一歩を踏み出したように、どんなに長い闇にも、灯りがともる瞬間があります。
私たちができるのは、誰かを断罪することではなく、
苦しむ人が孤立しない社会の“縁”を結び直すこと。
その気づきこそ、この物語が私たちに投げかける問いなのだと感じました。
施設に入れる余裕もない
収入も少ない、どーしろって言うんですかね
このケースでも息子さんはギャンブル依存、治療が必要ですね。
娘さんは手助けによて自立への道を一歩踏み出しています。
引きこもりの理由も千差万別、誰が悪いと言い切るのは難しい気がします。
昨年一昨年と、彼は扶養だったので…
まぁ、既に昨年11月から就職して今はしっかりと働いておりますが…
それにしても、35年の引きこもりは長いですよね。
長ければ長いほど、社会復帰するのは容易ではないと思います。
既に、恵子さんは自立を模索し始められたようで良かったですが、お兄さんの今後が気になりますね。
nice!です。
性格に、憤りを感じます。私の実家なら、私の世代がきちんと
独立し無いと、その前に、経済的に破綻するという「特殊な」
身の上でしたので。
う~ん、ついに『8050』の先が。。。。
難しいですよね、地域社会のつながりも薄れて、少子化に加えて非婚率も上がりつつある中で、ホント、悩ましいですね。。。。
いろんな課題が殖えてくるものですね😂
9060・・90歳で60本の歯かと思ってしまいました。
必然的に働くのでは
子供も親が居なくなった時の想像力が無いですよね。
というような仕組みは民主主義・人権国家では無理ですね。
「戸塚ヨットスクール」が注目された?時代もありました。
その家庭の責任は勿論一番ですが、そこに繋がる物があればと思いますね。
イエス、ノー は言えません
端だと考えがちですよね。
早くに相談して何かしらの明るい兆しが見えると
いいのですが・・・
正直、親も子も、どうしようもないです。こういう人が居るんですね。
ひきこもりと聞くと、正直、イラっとします。精神疾患だと思いますが、理解できないというのが本音です。
それでも、家族がひきこもりになったら、嫌でも向き合わせないといけないんでしょうね。
高齢化難しい問題ですね。
nice!です!!!
親が偉すぎるのかな。歳を取ったら馬鹿になるぐらいがちょうどいいのでは。
9060問題なんて言うのがあるのですね。知りませんでした。
自分の力で結婚・相手にも恵まれない中、子供に夢を託し
大卒を、その子供が成長親孝行を(相棒は15年前に逝去を)
その後は子供の援助無くても自立の生活・朝な夕なにいう言葉
今日も幸せな1日だったな~~終わりよければ全て良し~~
ひきこもり‥
多いですよね。
原因は一つではないでしょう。外に出ないだけでなく、家の中で何もしようとしないのはどうかと思いますが。何らかの病気が関係している場合が多いと思います。病気で出来ない場合、責めてどうなるものでもない。
親にまったく責任がないとは言えないけれど。
家族のことは家族で、というのは無理があるのでは。
突き放すよりも、専門家の手助けを求めるほうがいいと思います。
娘さんは手助けがあって変わりつつある、のは良かったです^^
こういう子供部屋おじさん、おばさんを育てたのは親が悪い、とわたしはずっと思っていましたが、全部ではないと思いますが発達障害のせいもあったかもしれません。
昔の友人に、やはりあまやかし続けた(ようにみえた)母親がいて、30を超えた息子を「僕ちゃん」と呼び、仕事もせず家にずっといてもそれが楽しそうでした。話を聞いていると知能が遅れているようではありません、よく子供の話もしていました。
でも子供時代から、周囲の子供から孤立して、いじめられ仲間はずれにされていたようです、母親は塾の講師などやっていたのに、息子は高校受験もしていなかったようです。
今思うと、あの子は発達障害だったのでは?と思います
母親の生活設計はすごかったです、自分たちが亡くなったあとまでの、その息子の生活が成り立つようにマンションを買い、家賃収入を得ていながら、塾講師、中学臨時教師、交通整理ガードマンまでやって働いていました。
あの当時は、母親が悪い、甘やかしすぎと思っていましたが、発達障害だったとしたら、納得できます