緑内障と認知症の関連について【続】
昨日、緑内障と認知症は関連があり、BDNFによって対策できるという眼科医の動画について、YouTube動画であるがゆえの信憑性を問うコメントがあったので、その続編を書きます。
BDNF(脳由来神経栄養因子)が緑内障と認知症を同時に予防する https://t.co/vDFeDlMOnn
— 無明子 (@shirimochigome) April 30, 2026
結論から述べると、査読付き論文で、緑内障と認知症は関連があるという論文はあります。
つまり、医学的な根拠はあります。
ただ、その「関連」は、因果関係というより相関関係というのが、より厳密な考察であると思います。
わかりやすく書きますと、緑内障が原因で認知症になると明らかになったわけではないけれども、緑内障になっていると、なってない人よりも認知症になる人が多い統計はあります。
たとえば、2024年の大規模メタ解析(27研究・約906万人)では、緑内障患者は認知症リスクが上昇すると報告されています。
筆頭著者:X. Wang
タイトル:“Risk of glaucoma to subsequent dementia or cognitive impairment: a systematic review and meta-analysis”
掲載誌:Aging Clinical and Experimental Research(2024年)
メタ解析というのは、複数の研究報告を統合して、そこから新たな考察をするものです。
本来、医療や臨床研究の分野において、エビデンスレベルは最強(信頼性が強い)になり得る研究デザインのはずですが、実際には、無条件に信じられるわけではなく、「どの論文をまとめたか」という前提条件によって信憑性が大きく左右されるといわれています。
この研究も、アジアでは「関連あり」、欧米では「関連が弱い」、もしくは「関連なし」という結果が出ています。
同様のメタ解析(2021年、約465万人)では、2024年ほどの明確な考察もできていないので、まだ引き続き調べている段階です。
ただ、どちらにせよ、BDNFによって対策しましょうというのが動画の趣旨なので、それは医学的にも採用して問題ない知見ではないかと思います。
BDNF(脳由来神経栄養因子)というのは、脳の神経細胞の成長、維持、再生を助ける「脳の栄養」となるタンパク質です。
記憶を司る海馬に多く存在し、学習能力向上、うつ病・認知症の予防に重要です。
主に有酸素運動や適切な食事により増加し、加齢とともに減少します。
心拍数を継続的に上げる「速歩」がお勧め
私は、サルコペニア(老年性の筋力低下)が始まる43歳頃から、老眼が始まったのではないかと、検眼の際にコンタクトレンズの技師に言われたことがあります。
まあ、現在も老眼鏡のお世話にはなっていないのですが、BDNF対策として、今年に入ってから、遅きに失したものの、筋トレの真似事を始めています。
先日書いたように、腕立て伏せ、かかと上げ・落とし、スクワット、ハンドグリップによる握力と4つ行っていますが、ChatGTPに聞いたところ、サルコペニア対策はともかくとして、BDNF対策としては、これでは不十分だそうです(汗)
理由は、心拍数を上げないと、BDNFは産生されないそうです。
スクワット・腕立て → ◎(良いが主役ではない)
ハンドグリップ → △(局所的・神経刺激はあるがBDNF寄与は限定的)
かかと上げ → △(骨・血流には良いがBDNFは弱め)
腕立て伏せもスクワットも、私にとっては結構息が荒くなる運動ですけどね。
BDNFをしっかり引き上げるには、
「中強度以上で、ある程度の時間を連続して行う有酸素運動を、週に複数回」(ChatGTP)
だそうです。
具体的に、「最優先(これだけで変わる)」とされているのは、
速歩(やや速め)30分 × 週4回
目安:
会話はできるが少し息が弾む
普通歩行より明らかに速い
これでBDNFの土台はほぼ完成だそうです。
散歩をされている方は、その中で30分間、速歩を採り入れると良いそうです。
さらに効果を上げるなら
週1~2回だけ、
速歩1分 → ゆっくり2分 ×5セット
で、短時間でもBDNFの“ピーク”を作れるそうです。
筋トレは、サルコペニア対策に必要ですが、緑内障対策としては、
息を止める筋トレ(いわゆるバルサルバ法)
極端にいきむ動作
高重量での強い圧負荷
などは、逆に眼圧が上がるので推奨できないそうです。
緑内障にもBDNFはきっと必要だと思う
私は、BDNFが緑内障対策になるというのは、素人ながら腑に落ちます。
なぜかというと、日本人の緑内障は、高眼圧由来が少なく、どちらかというと血流が悪くて栄養が行き届かない可能性が考えられているのですが、要するに神経細胞に栄養が行き渡りにくいということですから、運動することで血流自体を改善し、その上でBDNFを増やすことで神経細胞を元気にすればいいという理屈はしっくりきます。
目と脳は、「視神経」という太い神経の束で直接つながっていますからね。
ということで、腕立てやスクワットなどの筋トレはちょっと大変そう、という方も、速歩を採り入れてみませんか。

脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方 - ジョンJ.レイティ, エリック・ヘイガーマン, 野中 香方子
この記事へのコメント
父もそうですが畑仕事してる老人って惚けないよなぁ~
nice!です。
畑をやりながらでも、意識して早歩きして行くとかしないといけないなと思いました。有難うございます。
入るコース、階段の有るコースを意識して多くする等、他の方法を、私は
考えてみようと思います。
速歩は取り入れたいですが、
なかなか大変です。
ウォーキングは大好きです♪
右目は殆ど見えない状態で、左目の視力も0.3
ブログを続けるのも限界が近付いています
年を取ると、何でもおっくうになり、運動しなくなりますよね。それが老化につながるのかと。
>というのは、脳の神経細胞の成長、維持、再生を助ける「脳の栄養」となるタンパク質
ほほ~脳に運動が関係するというのは知っておりましたが。
丁寧な解説、ありがとうございます!
ある程度の強度が必要、だから頭の働きがよくならないのか~‥って納得するな?
意識して過ごそうと思います^^