カスハラ、正当なクレームとの違いと現場で進む対策、本当の話
近年、「カスハラ」という言葉を耳にする機会が増えました。カスハラは「カスタマーハラスメント」の略です。顧客や取引先などから、従業員に向けられる著しい迷惑行為を指します。
厚生労働省も企業向けマニュアルを公表し、東京都では防止条例が施行されるなど、カスハラは個人のマナーの問題ではなく、社会全体で向き合うべき課題として扱われています。
https://www.reiki.metro.tokyo.lg.jp/reiki/reiki_honbun/g101RG00005328.html
行き過ぎたクレームの具体例
客が自分の操作ミスを認められずにブチ切れる
— ぴろん (@pirooooon3) June 12, 2024
大声を発した時点で警察呼べば良いと思いませんか?
#カスハラ #吉野家 pic.twitter.com/n8ht4jfg9r
では、カスハラとは具体的に何を指すのでしょうか。
カスハラに該当する行為としては、まず暴言、威圧、大声での恫喝、侮辱、差別的な発言などが挙げられます。
さらに、土下座の要求、長時間の居座り、何度も執拗に電話をかける行為、合理的な理由のない返金・交換・謝罪要求、従業員の解雇や異動を求める発言も典型例です。
加えて、無断録音・録画を用いた脅し、SNSや口コミサイトでの誹謗中傷、つきまとい、盗撮、同意のない身体接触なども深刻です。
実際に企業の公表する指針でも、暴力や脅迫だけでなく、業務を妨害する継続的なクレームや、ネット上での名誉毀損行為まで幅広く対象とされています。
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000915233.pdf
苦情と嫌がらせは違う
一方で、正当なクレームとの違いはどこにあるのでしょうか。
判断のポイントは、大きくいえば「内容の妥当性」と「手段・態様の相当性」です。
たとえば、商品の不備について説明や改善を求めること自体は正当です。
しかし、同じ内容でも、怒鳴る、人格を否定する、長時間拘束する、法外な補償を迫るといった手段に変わった瞬間、正当なクレームではなくなります。
つまり、問題は「苦情を言うこと」ではなく、「どう伝え、どこまで求めるか」にあります。
この線引きをあいまいにすると、必要な改善の声まで萎縮させてしまう一方で、現場の疲弊も見過ごすことになります。
「現場任せにしない」こと
【発表】カスハラは「対応いたしません」 JR東日本グループが厳格な方針示すhttps://t.co/DzVkGoncT2
— ライブドアニュース (@livedoornews) April 26, 2024
要望には「真摯に対応する」とした上で、「カスハラには毅然と対応し、社員一人ひとりを守ることも、継続的に安全で質の高いサービスを提供していくために不可欠と考えた」と説明した。
小売業では、イトーヨーカドーがカスタマーハラスメント対応指針を公表し、社会通念上不相当な言動や要求には毅然と対応する姿勢を明確にしています。
https://www.itoyokado.co.jp/support/customer-harassment.html
加えて、定期研修の実施、店舗と本社の連携体制整備、警察や弁護士など外部機関との連携強化、被害を受けた従業員のケアまで示しています。
これは、「現場任せにしない」ことがカスハラ対策の出発点であると教えてくれる事例です。
航空業界でも動きは明確です。
ANAグループやJALグループは、暴言や過剰要求、長時間拘束、無断録音・録画のネット掲載などを具体例として示し、カスハラには組織的に対応する方針を打ち出しています。
https://www.ana.co.jp/group/csr/customer_harassment/
悪質な場合にはサービス利用を断ったり、警察などの関係機関に相談したりする姿勢も明文化されています。
航空のように安全運航と公共性が重視される業界では、一人の不当な言動が従業員だけでなく、周囲の利用者や運航全体に影響し得るため、対応の標準化が特に重要だとわかります。
https://www.ana.co.jp/group/csr/customer_harassment/
https://press.jal.co.jp/ja/release/202406/008157.html
密室性や継続的関係ゆえの難しさも
介護業界では、さらに切実な事情があります。
利用者宅を訪問する場面では、職員が一人で対応せざるを得ないことも多く、密室性や継続的関係ゆえの難しさがあります。
東京都は、介護・障害福祉職員向けの総合相談窓口、事業者向け説明会、利用者・家族向けリーフレットに加え、複数人訪問のための同行支援や、防犯ブザー・ボイスレコーダーなどの導入支援を進めています。
https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kourei/hoken/kaigo_lib/customer_harassment
厚生労働省も、介護サービス事業者にハラスメント対策を講じることを義務づけ・推奨しており、介護現場では「我慢や献身」に頼らない仕組みづくりが重要になっています。
従業員が一人で抱え込まない報告体制を
私が思うに、この問題が起こったのは、やはり昨今の「非正規雇用」の悪い面が出たのかなという気がします。
パートやバイトを安く使うという発想は、そもそもその人達を育てる気もありません。
研修をしっかり行うわけではないので、働く人も振る舞い方を知らないばかりにトラブルを発生させてしまうことがあるのではないかと思います。
一方、客の方も、「自分は買ってやる側だそ」という意識が強くて、ここぞとばかりに威張ってしまうところはないでしょうか。
そんな中で、お店と顧客の信頼関係が崩壊してしまい、対立のループにハマってしまうのだと思います。
私たちは、従業員か、顧客か、取引先か、例外なくそのいずれかの立場で暮らしています。
つまり、この問題と無関係な人はいないということです。
では、どこからが、「正当なクレーム」で、どこからが「カスハラ」なのか、ご自身は悩まれた経験はありますか。

「度が過ぎたクレーム」から従業員を守る カスハラ対策の基本と実践 - 能勢 章
この記事へのコメント
お客様性善説では通用しない時代になりましたね。
今後も、カスハラしないように気をつけたいと思います。
nice!です☆
言葉って、自由と思ってましたが
現代社会では、通用しない怖い時代になりました!すぐに訴えられちゃう〜怖いし
誰がそんな時代にしたのか??ハテ〜怖い
カスハラ経験無いですね。改善すべき商品の、供給者側として
の仕事でしたので。仕事で使って下さる企業の従業員の方の
言い分は、ほぼ妥当で明快。その為、こちらが理解出来ずに、
先方が言葉を荒げるシーンも、何十年間全く無かったのが
実態です。
ポスターが貼っています。
回転寿司や牛丼屋でいきり立ってる人見かけるけどそもそも過剰なサービス受けたけりゃ高級店行きなさいなと言いたい。
今の職場でもようやくカスハラ対策がマニュアル化され、個人ではなく組織として対応するようになりつつあります。
理不尽な要求には屈しない姿勢が大切です。
優しさには出会えるけれどカスタマの経験
今のところ無しのいい環境です。
ハラスメント関係は判定難しいですよね~
新語が氾濫し、カスタマなら理解できましたが
まったく意味が分からないことも有ります
生きてきたとおぼえます。周りの人もそうです。
威圧、大声での恫喝など普通、ダメなやつ、悪い奴をとっちめる。
営業成績が劣る社員は追い込まれました。
24時間働けますか?と威勢よく歌って、強い者が正しい、
そんな社会はバブルの頃くらいまでだったでせうか。
ただ、客や上位の立場で高慢な態度をとるような振舞は、美しくはないと意識にありました。
カスタム=有ったけれど・・・恥ずかしい~"(-""-)"
狭い世の中になった気がします。
態度の悪いお店の店頭にカスハラご注意のポスターが貼ってました^^;
いつもコメントをありがとうございます💕
niceです。
最終的に誠意を見せろとか、土下座のような過度な謝罪、使用した物なのに返金しろ等、金品を要求して来る事が多いです。
その過程で接客の態度や言葉のあや、果ては店員の容姿にも言いがかりをつけて来ます。
電話で対応した人間の名前を聞き、来店し名指しで攻撃してくる事例も有りました。
クレームは販売や説明、品質等に関する事が多く、どちらかと言うとやり方を変えてくださいと言う方向性が強いように思います。