力道山、大野伴睦、児玉誉士夫、町井久之と並ぶ“墓閥”の意味

池上本門寺(大田区池上)は、日蓮宗のお寺ですが、企業で言えば“東京本社”にあたるところです。墓地も広く、社会的に地位のあった人や、資産家など旧家など、日本の歴史を語る時に、名前が出てくるような人たちの一族が檀家になっています。力道山、大野伴睦、児玉誉士夫、町井久之など、生前深くつながりのあった人々は、それぞれの墓地も近くにあります。

池上本門寺は、過去何度かブログでとりあげました。
信徒でもない私がとり上げているのは、アプローチのしがいがある寺院であるからです。
たとえば、池上本門寺には、プロレスラー力道山の墓があることをご紹介しました。

⇒マティ鈴木が明かした力道山の辞世の句を池上本門寺で思い出す
では、なぜ、力道山の墓が池上本門寺に建てられたのか。
現在は都営浅草線西馬込車庫になっている、隣の敷地に、力道山の自宅がありましたから、ご近所のよしみで、百田光浩と池上本門寺との付き合いはあったのだろうと思われます。
ただ、それだけでなく、生前の結びつきを示す“墓閥”ともいえるものも見ることができるのです。
力道山の墓所の隣には、江戸幕府征夷大将軍家となった徳川氏の母体松平家の墓がありますが、そこから通路を1つ挟んで、右翼のフィクサー・児玉誉士夫、

その向かいには東声会会長・町井久之、

さらにその奥には衆議院議員だった大野伴睦、

そしてその隣には東京スボーツ会長の太刀川家の墓が並んでいます。
そう、力道山プロレスを支えた、政治、右翼、裏社会、マスコミ関係者です。
ここに、電通の吉田秀雄、三菱電機の関義長、読売の正力松太郎らが加われば完璧になりますが、同じ読売の渡邉恒雄(ナベツネ)は、大野伴睦の代議士時代の番記者です。
私は、この墓群を見た時に思いました。
これは、真の意味で日本の支配層の墓閥なのだと。
戦後、国民の共産主義化を防ぐために、反共防波堤の娯楽(国民に難しいことを考えせない)として、日本テレビ(NTV)が誕生したことはすでに書物などで明かされていますが、それは当然、政財芸能スポーツマスコミ界の合作だったわけです。
そうした日本の政治、経済、エンタテイメント、オピニオンをコントロールした血縁関係のない関係者たちの義兄弟ぶり、そしてその支配力を子孫の代まで継承させんと願う気持ちが、近くに墓地を形成した墓群に現れているのではないかと私は思いました。
政財界の縁組には、閨閥(けいばつ)という言葉があります。
権力と財力を子孫まで維持し、発展させるために、政治家の子息と大企業の令嬢が婚姻する政略結婚による、家族および姻戚関係です。
たとえば、今の総理大臣夫妻も……。
それにならって、閨閥ならぬ墓閥と呼んでみたわけです。
個人的には、町井久之会長の墓が、児玉誉士夫家の墓の近くにあったことに、その結びつきの深さを改めて感じさせました。
池上本門寺には、その他、私が確認した限りでも、櫻内義雄、永田雅一、丸井創業者、DHC社長、市川雷蔵、幸田露伴、溝口健二、松平家、勝海舟の子孫、など、政財界、芸能、文芸などで活躍した人々の一族の墓があります。
その一族の近くの墓を確認することで、これまでメディアも知らなかった新たな人脈を見出し、歴史の解明を行うことが出来るかもしれません。
墓閥。私がこの記事を書くにあたって思いついた言葉ですが、これは調べ甲斐のあること。
墓マイラーなどという観光気分ではなく、池上本門寺の墓群をそうした視点から調べてみたいと思いました。
ということで、また、このシリーズ、後日書いてみたいと思います。
それにしても、改めて感じたのは、日本の社会の支配層は奥が深いということです。
政治だけでなく、経済も、芸能スポーツなどのエンタメも、マスコミもつながっているということです。
ですから、個々の政策をぶち上げて、選挙で一時的に議席を増やすだけでは、いくら「反自民」とか何とかファーストなどといったところで社会の仕組みは変わらず、いつぞやの民主党政権の二の舞いでしょう。
情報の量だけは多いネットですが、やくたいもない話題ばかりではなく、そうした社会の仕組みを明らかにするような深い論考も望みたいですね。
たまご味ではなくたまご型のパン
ここだけの話として打ち明けますが、きょうご披露するおやつは、『たまごぱん』(フジパン)です。

『たまご』と商品名に入っているのは、たまごを使っているからではなく、パンの形が卵のように丸い「たまご型のパン」だからです。

これはちょっと、誤解されやすいですね。
パン生地も、中のクリームも、とりたてて特徴はありません。
クリームはカスタードとホイップクリームです。

カスタードは、バニラビーンズ入りであることを強調していますが、ホイップクリームに比べると量が少ないと思います。
ダブルクリームの美味しさというよりは、量が多いほうのホイップクリームの印象が強いですね。
カスタードクリームが濃厚なので少なめなのかもしれませんが、どちらかといえばホイップクリーム好きな人向けのパンです。
外袋は可愛いので子供受けするかもしれません。

日本テレビとCIA 発掘された「正力ファイル」 (宝島SUGOI文庫)
- 作者: 有馬 哲夫
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2011/07/07
- メディア: 文庫
この記事へのコメント
やはり卵が入ってなきゃダメですよね(^^;
『たまごぱん』・・・こういうシンプルなパンは、忙しい午後につまむのにはピッタリですね。込み入った作りのパンは、ついつい眺めてしまいそうになりますから。
野沢直子はお笑い芸人としてはけっこう好きでした。女子MMAも好きなのですが、日本の場合、もう実力という尺度がほとんど働かない状態でカードが組まれていて、PRIDE時代に大いに楽しんでいたファンとしては、(なぜここまでめちゃめちゃに・・・)という思いがずっとあります。RIZINは2015年暮れに曙VSボブ・サップ再戦なんていうカードを組みました。これもまったく試合にならず、そもそも試合前のコンディションチェックはどうなっているのか、という疑問を挟むことさえ虚しい内容でした。曙はハッスルにも出ていましたが、いくらハッスルでも、レーザーラモンHGやRGにプロレスラーと「プロレスまがい」をレギュラーでやらせていたのは酷いなあと。ところで高野人母美走りませんでした。ボクシングやってるんですね。このルックスなら注目を浴びますね。 RUKO
たまごぱん、誤解を受けそうな。
名古屋駅のモニュメント、名古屋で開催されたデザイン博を記念してつくられ、噴水が出るようになっていたけど、JRセントラルタワーズの高層ビルが完成したらビル風で道路にしぶきがかかるようになったので、現在は水出ません。採光目的ではないです。
袋にもヒヨコのイラストがあるので、間違えて買ってしまう方が多そうです。
墓はないのかな〜
パンの包装の可愛さよりも中身で勝負して欲しいです。
でも、食べてびっくり!中身はカスタードとホイップクリームなんですね。私は「玉子パン」も「クリームパン」も好きだから、嬉しい誤算かも^m^
力道山のお墓は、像もあって、すごいですね。
パンのパッケージの絵がかわいいです^^
そうそうたる懐かしい方々のお名前です。
なぜこのような方々は日蓮宗なんでしょうね?
禅宗にはかような方々がいませんね。
たまごのパンはおいしくて素晴らしいです
閨閥は藤原氏以来、日本の上流階級の伝統ですね。
墓閥は面白い発想ですね、納得させられました(^^)
護国寺や雑司ヶ谷霊園に行った事がありますが
政治関係より文人の墓が多かったです。
鎌倉の東慶寺には大松博文監督と織田幹雄の墓が
並んで有りましたがスポーツ・オリンピックが
共通点なのでしょうね~
間違えて買ってしまいそうです。
でもクリームパンも好きだから
間違えても問題ないかも(^^;
と思ったのですが、そうでしたか。。
美味しそうではありますが誤解をまねくので
パッケージに難ありかなぁと思います。。
大宅壮一氏が「一億総白痴化」と言いましたね。
ということは策略は成功したということでしょうか(笑)
娘の大谷映子氏は、そのテレビによく出ていましたね。
>日テレ誕生はそんな理由だったんすか(@_@)
>by pnさん (2017-04-17 22:55)
>TVは『反共防波堤の娯楽』だったのですね?
>by kikiさん (2017-04-18 14:15)
私の意識過剰で、自分が読んだから自明のことのつもりでおりました(汗)
アメリカの占領軍時代の資料を根拠に明らかにされている本は、
日本テレビとCIA 発掘された「正力ファイル」 (宝島SUGOI文庫)
作者: 有馬 哲夫
出版社/メーカー: 宝島社
です。
11年前に同名の書籍が新潮社から出ていて、その改訂版です。