戦後史の激動

風見章子さん（かざみ あきこ、1921年7月23日～2016年9月28日）の訃報スレッドが立って、またたくまにコメントがついています。95歳でなくなったそうです。エノケン一座に入団して女優生活をスタートさせ、日活、松竹、新東宝などの映画に出演。1970年代以降はテレビドラマでも活躍しました。

風見章子さんの訃報まとめスレッドです。


⇒風見章子さんが死去、95歳

元記事では、2000年に映画『忘れられぬ人々』（篠崎誠監督）で、第22回ナント三大陸映画祭（フランス）の主演女優賞を受賞したことが紹介されています。

そして、訃報に対するコメントです。

>上品なおばあさん役と言えばこの人だったね

>ｹﾝちゃんシリーズのおばあちゃんの人だ！（洗濯屋編除く）

>ああああ可愛くて上品な婆ちゃんがまた１人･･･合掌

>いつも怒鳴り散らしてる雷おやじの進藤英太郎をなんだかんだ笑顔でハンドリングしてた

>特捜最前線で大滝秀治のオヤジさん奥さんとして素晴らしかったな/ドラマ中でガンになりオヤジさんが退職する前後編は泣けた

私の世代ですと、『オヤジ太鼓』で進藤英太郎演じる雷親父をコントロールする妻、『特捜最前線』で大滝秀治演じるノンキャリ刑事を見守りながら病死する妻、ケンちゃんシリーズの祖母役（ただし洗濯屋編を除く）など、もういろいろな役でお馴染みですが、若い方でも、パラマウントベッドのCMでご存知なようですね。

私が一番印象深い作品は、『ゆうひが丘の総理大臣』（1979年4月25日放送の『総理先生しっかりして！』）です。


ゆうひが丘の総理大臣『総理先生しっかりして！』より

主人公の大岩雄二郎（中村雅俊）が、将来自分もこうなりたいと憧れた老人（下元勉）の妻役でしたが、実は老人は理屈を述べるだけで能無しの飲んだくれ。

「そういうおじいさんなのよ」と打ち明ける風見章子のセリフが、切なく心に響きました。

コメントにもありますが、『特捜最前線』では、大滝秀治夫人役を演じています。





たとえば、第94話の『恐怖のテレホン・セックス魔！』では、大滝秀治がついカッとして犯人・西田健の罠にハマったしまうのですが、大滝秀治が辞表を書くと、その上に「刑事の妻の辞表」を置いて、「私のことは気にせず、存分に仕事をしてください」と励ます、すばらしい妻を演じています。

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日本一上品で綺麗な95歳

加藤治子さんの訃報記事でも書きましたが、

⇒加藤治子さんを『雑居時代』『新だいこんの花』で偲ぶ

もしデートしたい高齢者がいたら誰かと問われたら、私は加藤治子さんか風見章子さんと答えたでしょう。

風見章子さんは歳を取るほどに魅力が増した、日本一上品で綺麗な95歳でした。

生前のご遺徳をお偲び申し上げます。